ペンは剣よりも強く

日常と世相の記

自民党

安倍氏国葬とその先

「PRESIDENT Online」の記事を2つ。 1つめは、『国葬の成立』(2015年)という著書がある歴史学者の宮間純一氏のもの。過去の国葬の事例を引きながら、安倍氏を国葬にするつもりの現政権の意図を考察する内容です。氏は、まず、大久保利通の葬儀と比べていま…

ボスなき「地元」

安倍氏亡き後の政界地図は大きく塗り替わりそうそうです。自民党・清和会(安倍派)は当面「集団指導体制」でしのぎ、代表選出には至らないようですが、安倍氏の「地元」選挙区は今後補選もあり(来年4月?)、「現状のまま」というわけにはいきません。安倍…

安倍氏の国葬問題

朝日新聞の川柳が話題になっているそうです。本ブログでも引用した7月16日付の7撰ですが、全体として亡くなった安倍氏の国葬方針を風刺するもので、フッと笑うレベルの話だと思うのですが、人によっては笑うどころか激高しているというのですから、いやはや……

安倍神格化と疑惑封じ

昨晩テレビで岸田首相の記者会見を眺めていたら、亡くなった安倍氏の葬儀を、この秋、国葬の形式で行うと「宣言」していて、ちょっと驚きました。というのも、国葬にするかどうかについては国民のあいだで賛否がわかれているため、政府は慎重に判断するもの…

「教団国家」の「正統」と「異端」

Twitterを見ていて共感したことばがが幾つかあります。 まず、岩下啓亮さんの昨日7月12日付のTweet。引用をお許しください。 https://twitter.com/iwashi_dokuhaku/status/1546546076949573633国が「納税しろ、納税は国民の義務だ、消費税減税などもっての他…

選挙と政教分離原則

今日は短く。 参院選は個人的には残念でした。結果として「改憲勢力」と呼ばれる四党が2/3を超えたのは確かにショックなことですが、これで一巻の終わりということはありません。岸田首相は、改憲案を詰めることに注力するようなことを述べていましたが、こ…

伊藤俊一『荘園』

副題は「墾田永年私財法から応仁の乱まで」。荘園とその制度的変遷を追いながら日本中世史を一瞥した労作です。すでにかなりの人に読まれているらしく、今後、この方面の標準的テキストとして読み継がれていくのではないか、と人から言われたので、がんばっ…

政治家の暴言を黙認する国

「弱い子がいじめられる。強いやつはいじめられないんだって。違いますか。国もおんなじよ」――止めどなく続く麻生太郎・自民党副総裁の暴言。昨日のは特にひどかった。暴言もここに極まれりとさえ思います。メディアがいくら「選挙妨害」にならないよう批判…

ある講演 桑名・夏

今日は短く。 自民党副総裁・麻生太郎氏が昨日(7月1日)三重県桑名市内で講演したそうです。発言の一部を知っていやーな気分になりました。 「政治に関心持たず生きていける国は良い国です」自民・麻生太郎氏 [参院選2022] [自民]:朝日新聞デジタル 以下は…

政権党に巣くう病

先日の市民有志による参院選の政党別調査「みんなの未来を選ぶためのチェックリスト-参議院選挙2022-」で、自民党の性的マイノリティに対する嫌悪感の一端を知りましたが、こうした感情の醸成に一役かっていると思われるのが「神道政治連盟国会議員懇談会…

ある参院選公開質問状を見て

参院選東京選挙区に自民党から立候補している「おニャン子」候補が、NHKが候補者に尋ねたアンケートに対し、あまりに「無回答」が多く、ネットで話題となっています。いくら何でもと、その資質を疑いたくなりますが、現段階での情勢分析によれば(あてにはな…

「新しい資本主義」・夏

確か関東は6月6日頃梅雨入りしたことになっているのですが、ここ連日の猛暑とこの先の天気予測から、気象庁はおそらく24日に遡ってすでに梅雨明けしましたと発表するのではないか、と思っています。 2022年梅雨明け予想 異例に早い6月下旬か 猛暑による熱中…

参院選 内田樹さんの記事2つ

「内田樹の研究室」に昨日(6月19日)付で2本の記事が掲載されていて、興味深く読みました。1本めの『週刊金曜日』に10日前に寄稿したという記事には、「おっ!?」と思いました。 昨年秋の衆院選について、個人的には、自民党が選挙前に総裁選を設定し、メデ…

これは国による「児童虐待」では?

今日は本当に短く。 6月18日付「一月万冊」で取り上げられていた記事が気になっています。 参院選前に内閣支持率が低下・・・岸田総理の弱点は「円安・物価高」だ!しかし、日銀黒田総裁は無力だ・・・日本の貧困が拡大する現実。元朝日新聞・記者佐藤章さん…

「国のために戦いますか?」

「もう二度と戦争はあってほしくないというのがわれわれすべての願いですが、もし仮にそういう事態になったら、あなたは進んでわが国のために戦いますか」――こう訊かれて、「はい」と答えた人の比率は、日本の場合(2017~20年)、13.2%と世界79カ国中最低…

「富ヶ谷殿」と「天の声」

哲学系ユーチューバーのじゅんちゃんさんが自身の動画で、桜を見る会前夜祭にサントリーが酒類を無償提供した件をとりあげ、いいかげん「あの人」を起訴しないと、法治国家の瓦解は止まらないと言っています。 5月31日付「哲学入門チャンネル」から文字起こ…

「世界各国美人図鑑」の目線

今日は短く。 先月、国民の知らないところでいかに自身がコロナ対策の陣頭指揮に腐心し、その心労による湿しんと「死闘」することになったか(私的な解釈です)を明かす自著を世に出し、めったにお目にかかれないような低評価を受けている自民党・清和政策研…

アベノミクス急行は常に「道半ば」

5月後半、自民党がまとめた政府の経済財政運営の基本方針への提言案の中には、当初、「初任給は30年前とあまり変わらず、国際的には人件費で見ても『安い日本』となりつつある」との分析があったようですが、アベ氏はこの「安い日本」という表現が許せなかっ…

参院選直前、スガ前総理、県立高校にて講演!?

今日は短く。 久方ぶりのガースーネタに「何ぞや」と思いましたが……。いや、さすがにこれはまずいと、当人はもとより普通は誰かが気づくものでしょう。神奈川県の教育委員会も学校も、どうなってしまったのか? そもそもスガ本人と事務所(秘書)は自分たち…

「大洪水よ、わが亡き後に来たれ」

昨日、新年度最初の地区の役員会に行きました。参加者の大半は小生よりも年長ですが、みんな元気で口も達者です(笑)。しかし、今後1960年代から70年代生まれ以降の世代へとスムーズに世代交代をしていけるかどうか、若者人口が減少傾向にあるなか、地域運…

『文読む月日』6

アベシンゾー氏のことを書くと(あと橋下氏もそうですが)、罵詈雑言としか思われません(もちろんそれはあるのですが)。しかし、毎日ウクライナの映像を見ていると、この侵攻(戦争)を指示する人間と「同じ未来を見ている」などと発言した人物を、なぜこ…

提案型野党の末路

国民民主党が衆院で政府予算案に賛成投票したことが波紋を呼んでいます。公明党の山口代表が、聞かれればまあそう答えるにしても、「自公連立政権の枠組みには影響を与えない」と念を押しているところから逆推(邪推)するに、事前に自民と国民の間に何らか…

地方紙のジャーナリズム 千葉日報社問題

「千葉日報」は14万5千余りの発行部数をもつ千葉県の地方紙です。ちなみに、メディアバリューの調べでは、千葉県の新聞各紙の発行部数を多い順に並べると以下のとおりです。・読売新聞 681,599 ・朝日新聞 360,721 ・千葉日報 145,150 ・日経新聞 120,530 ・…

「10増10減」について

今日は短く。 「一票の格差」が最大2・08倍だった昨年10月の衆院選をめぐる訴訟の判決について、2月1日、高松高裁は四国の11小選挙区について「違憲状態」と判断しました。一方、東京高裁は2月2日、「投票価値が著しい不平等とは言えない」として「合憲」と…

佐渡金山と外交

……岸田さん、「聞く耳」は広くもたないとダメですよぉ。佐渡金山を本気で世界遺産登録にもっていくんだったら、慎重かつ周到にやらないと、地元の人たちや関係者を失望させるだけですよ。外務省が言うとおり、今回は申請したって通らないのは目に見えている…

「提案」と「批判」 奇妙な二択

泉新体制になった立憲民主党については、発足後から様子見をしてきましたが、先日のChoose Life Project(CLP)の資金提供の釈明にはいささかふがいないものを感じました。これでは返す刀でDappi問題を斬ることはできません。これをしかけた輩はほくそ笑んで…

「道を譲る」ということ

田舎の道路は道幅が狭いところが多いので、対向車が来たらだいたいは脇に車を寄せて道を空けるようにしている。「ドモ…」と会釈してすれ違うドライバーに出会うとホッとするが、スッと通り過ぎるだけのドライバーもいて、反応はそれぞれだなと思う。もみじマ…

「子ども家庭庁」という名称

「親がなくても子は育つ」ということわざがある。子どもというのは自分の力と周囲の助けで何とかやっていくものだ(だから、あまり心配しなさんな)と、子どもの行く末を心配する親への励ましというか、心の持ちようを説いた言葉だと受け止めてきた。しかし…

2A時事放談

今月の戯れ言です(腹いせかも)。 ソ:おっと、シンゾーじゃねえか。何を遠巻きにこそこそ歩いてんだー? ベ:うわー、見つからないようにしてたのに。タロー先輩、目がいいからなあ。 ソ:当たりめーだ。おめーも、派閥のトップに座るんなら、俺様のように…

前川喜平さんのTweetのこと

今日は短く。 選挙ネタには区切りをつけ、次はCOP26だと思っていたが、ひとつ気になったことを。「右傾化を憂慮する一市民」前川喜平さんの昨日のTweetの評判があまりよくない。「愚民発言」などという批判も目にした。はたしてそういう趣旨なのだろうか。前…