ペンは剣よりも強く

日常と世相の記

2020-09-01から1ヶ月間の記事一覧

「神頼み」の東京五輪から撤退を!

選挙前の「実績づくり」に猛進するスガ政権。どんなささいなものでもポイント加算できるものを渉猟し、国民に過去の悪事や敵失に一切目を向けさせない姿勢を続けている。中曽根元総理の葬儀にしても、杉田水脈の問題発言にしても、そんなことより、携帯値下…

竹中平蔵と「デジタル改革」

『論座』にジャーナリストの佐藤章さんの連載記事がある。IT分野の知識がないので、やや及び腰で読んだが、ここにも利権と腐敗が渦巻いていることを知った。この「ガラパゴス」化による“技術大国”の斜陽化にはさもありなんと思いつつも愕然とする。さらに…

「竹中 月7万」ベーシックインカム論

スガが首相就任後早々に会食した相手:竹中平蔵。このヘイゾー氏が、9月23日にテレビで「月7万円」のベーシックインカムを導入して生活保護や年金を廃止すべきと発言し、波紋をよんでいる。「自助(・共助・公助)」社会に向けた“観測気球”のようなものかも…

日大の差別抗議

日大のオンライン授業で講師による差別的な発言があったことが問題になっている。「黒人さんが暴れている」という発言と認識にはもちろん問題があるが、単発的な舌禍だったら、解雇を求めるという話にはならないだろう。この発言があったという講義を起こし…

「なぜ君」4 オンラインで映画を見て

昨晩、映画「なぜ君は総理大臣になれないのか」を“視聴”した。アンテナが低くて、当日の朝までオンライン上映のことを知らなかったのだが、幸運なめぐりあわせにより、念願がかなった。なかなかおもしろかったので、ぜひ多くの人にみてもらいたいと思う。 以…

映画「なぜ君は総理大臣に…」今晩上映

今朝、本日9月26日(土)の夜、映画『なぜ君は総理大臣になれないのか』のオンライン上映&トークがあることを知った。早速チケットを買った。久しぶりにワクワクする感じ。上映後には小川淳也さんと大島監督をゲストに迎えたトークも配信されるそうだ。〇配…

「政治の無策」 雨宮処凛さんの連載

雨宮処凛(あまみや・かりん)さんの記事を読んだ。作家としての仕事だけでなく、その「生き方」に共感する人。 この8月の自殺者数が1,800人を超えた。昨年の8月より240人も多い。コロナの影響を疑わないわけにはいかない。 雨宮さんによれば、12年前のリー…

赤木さんへの取材と報道

相澤冬樹さん。元NHKの記者で、例の「森友事件」の公文書改ざんの件の取材をめぐる一件の後、NHKを退職。今は大阪日日新聞の記者。森友事件で亡くなった赤木俊夫さんの奥様の取材や支援をめぐる「第一人者」でもある。 その相澤さんの記事「改ざん事件の取材…

コロナ禍の中小企業再編論

東京商工リサーチによると、今年1-8月に全国で休廃業・解散した企業は3万5,816件(前年同期比23.9%増、速報値)で、このペースが続くと、年間5万3,000件を突破し、2000年に調査を開始して以降で最多だった2018年(4万6,724件)を大幅に上回り、6万件を超え…

東京五輪招致 11億円送金疑惑

ブラックタイディングス(BT)社というペーパー会社(トンネル会社)への約2億5千万円の送金について説明できず、JOCの竹田会長が辞任したものの、東京五輪の招致をめぐる疑惑はくすぶり続けてきたが、五輪招致の決定前後にBT社の2.5億を含む総額11億円もの…

「水道民営化(私企業化)」はやめましょう

学生時代、アパートに下宿していた同級生が公共料金を滞納し、電気やガスを止められた。しかし、水道だけは止められなかったという。「水」は最後の命綱だと改めて思ったものだ。 水道管の老朽化が進んでいるせいか、最近あちこちで工事が行われているのを見…

スガさん、地方を大切にしたいって本当?

人間、発言や行動に首尾一貫性を求められると、ちと辛いものがある。小生の場合、「お前、20年前はこう言ってたじゃないか!」と言われても、そんな昔に言った話を今さら持ち出されても困るよ……である。 しかし、これは“一般の人”の話ではなく“政治家”につい…

小泉悠『「帝国」ロシアの地政学』

小泉悠『「帝国」ロシアの地政学 「勢力圏」で読むユーラシア戦略』(東京堂出版 2019年6月) なかなかおもしろかった。著者の小泉さんはテレビでコメントする姿を何度か拝見したが、筋立てて話す様子が印象に残っていた。確かに「軍事オタク」の片鱗も見せ…

「アベ疑獄」管理内閣 1 ジャパンライフ事件

スガ内閣を「アベのいないアベ内閣」と呼んだのは共産党の小池晃書記局長であったか。しかし、スガがアベ政治の踏襲を宣言したのは、就任会見で「これからは国民のために仕事をする」としたその国民に対してではなく、自分たちに対する気休め、呪文ではなか…

菅内閣の目玉人事

菅内閣人事の目玉は、「検察庁法改正案」の国会審議中にワニ動画を見ていた「デジタル担当相」でも、自分の個人サイトに「縦割り110番」を設置して得意になっている「行革担当相」でもない。本当の“目玉”は法務大臣と国家公安委員長だ。 「日刊ゲンダイ」…

「核兵器禁止条約」 発効迫る

核兵器の全面禁止を定める「核兵器禁止条約」は、8月現在で批准国44か国で、あと6か国が批准し、批准国が50か国となれば、90日後に発効する。署名国が84か国(批准国を含む)なので、9月15日から開かれている国連総会の期間中にも批准国が50か国に達する可…

SEALDs 参加者の回想 

「SEALDs」:自由と民主主義のための学生緊急行動。 Students Emergency Action for Liberal Democracy - s の略号として定着。2015年5月から2016年8月まで活動。2015年の安保法案反対運動のうねり中でメディアから注目された。 運動の渦中にあった諏訪原健…

河井事件第8回公判 総理大臣の関与

9月15日に東京地裁で河井事件第8回公判が行われ、克行被告の公設秘書の証人尋問が行われた。しかし、肝心なのは、冒頭に読み上げられた「供述調書」の方だ。この「供述調書」では、アベ事務所の秘書がタクシーを借り上げて、克行被告の後援会「三矢会」の役…

民主主義に住みつく全体主義

これは出典は不明だが、ヤスパースが引用した話として知られる。 ドイツ第三帝国時代、1933年に作られた洒落がある。人には、知的である、誠実である、ナチス的である、という三つの性質がある。そのうち二つは一緒になれるが、三つとも一緒になることは決し…

上川新法相と林検事総長の「因縁」

今日スガ新内閣が発足し、新法務大臣に上川陽子氏が再任された。法相経験者であり、「実務的に手堅い人選」との見方を真に受けていたが(恥ずかしい……)、調べてみると、2年ほど前、上川氏と林眞琴・検事総長との間には「因縁の過去」があったらしい。とすれ…

自民党総裁選 たかまつ なな さんの記録

たかまつ なな さん。自称?「お笑いジャーナリスト」。「株式会社 笑下村塾」を設立し、全国の学校で出張授業「笑える!政治教育ショー」を行っているという。小生がまだ現役だったら、まちがいなく連絡をとって、「出張授業」をお願いしていただろう。 た…

「見たいものだけ見る政治」 宮台真司氏談

塩野七生さんは『ローマ人の物語』(全15冊)の2分冊にカエサルを充て、その「思い入れ」を存分に書いていた。カエサルの“名言”として、塩野さんは「人間ならば誰にでも、現実のすべてが見えるわけではない。 多くの人は、見たいと欲する現実しか見ていない…

スガさん、生活保護世帯は“高止まり”だよ

自民党の総裁選挙で3候補者のテレビ討論会が各局で企画された(らしい 見てないので……)。出来レースの討論会とはいえ、次期総理大臣がどんなことを考え、どんなことを言うかは、「国民」の一人としては興味がないことはない。 先週9月8日火曜の夜の報道番…

拝啓 国民の皆様 私の大腸は元気です

首相動静:9月11日金曜夜、首相公邸にて、内閣官房参与や外務審議官らと会食。参与によれば、首相はコース料理を完食、ワインも嗜んだとのこと。https://digital.asahi.com/articles/ASN9C7RLTN9CUTFK07C.html 翌日にこんな会談(怪談)はなかったと思いたい…

河井裁判 第7回公判の記録

9月9日に「河井裁判」の第7回公判があったのだが、主要メディアの報道ぶりはいたって低調で、「中國新聞」をはじめとする地方紙の方がよほどやる気を感じる。主要メディアが「報道しなければなかったことになる」という“法則”に乗って風化を狙う連中のお先棒…

コロナ「二類外し」への懸念

ここ何年かインフルエンザの予防接種は受けていない。生活移動範囲が狭くなり、あまり必要を感じていなかったからだが、今月初めにかかりつけの医師から「今年はインフルエンザの予防接種はどうしますか? こういうのはお嫌いでしたっけ。」と言われ、「今年…

公文書・会議録のゆくえ

8月26日付で「そこら中で隠される会議録」という記事を書いた。その中で、ある学校の「職員会議録」の実情を紹介したが、それと類似した例が国家レベルの「会議の記録」にもあることがわかった。mainichi.jp 写真は、連絡会議(第19回)の「記録」というもの…

「生ごみのバケツのふた」 田中眞紀子氏談

自民党の総裁選や新・立憲民主党の旗揚げなどについて、田中眞紀子氏がインタビューに応じた。 「凡人、軍人、変人」の頃のような闊達さは望めないが、相変わらずの「眞紀子節」がさく裂している。もう「現役」を退いて8年になるのか、と時間の流れを感じる…

「恩師」の苦言 加藤節さんの話

アベを大学時代に教えた加藤節さんがインタビューでアベ政権の8年を振り返っている。アベは加藤さんが担当する科目「政治学史」を履修したということだが、加藤さんは「「『優』や『不可』をつけた記憶がないから目立たない学生だったのだろう」と言ってい…

「人種差別のない国」 小熊英二さんの話

『単一民族神話の起源』や『〈日本人〉の境界』などで知られる社会科学者・小熊英二さんのインタヴュー記事「「民族」を発明した国、人種差別は他人事か」を読んだ。 中で記者が「もし日本の学生から「日本は人種差別のない国ですよね?」と聞かれたら、どう…