ペンは剣よりも強く

日常と世相の記

日大の差別抗議

 日大のオンライン授業で講師による差別的な発言があったことが問題になっている。「黒人さんが暴れている」という発言と認識にはもちろん問題があるが、単発的な舌禍だったら、解雇を求めるという話にはならないだろう。この発言があったという講義を起こしたものを読んでみたが、

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おおよそ不快な言葉のオンパレードだった。授業のたびにこんな調子で話を聞かされたのでは、苦痛が蓄積されて勉強どころではない。学生側が怒るのも当然だろう。

 「朝日新聞デジタル」9月26日付記事より引用する。

「黒人さんが暴れてる」日大講師が人種差別、学生ら抗議:朝日新聞デジタル


 日本大学の男性非常勤講師がオンライン授業で人種差別発言を繰り返していたことが、同大の調査でわかった。日大は26日、声明で発言が不適切だったと認めて謝罪した。受講した学生らが解雇を求めていたが、男性講師が反省の弁を述べているなどとして、今後も授業を担当させるという。

 声明などによると、男性講師は6月にあった文理学部の法学のオンライン講義で、ブラック・ライブズ・マター(BLM)運動について、「黒人さんが暴れている」などと発言。特定の人種を指して「あちこちで暴動を起こしたり、略奪をどんどん繰り返している」「何かあれば略奪をしようとする」と述べた。
 BLMは、米国での白人警察官による制圧死事件をきっかけに、黒人の命が軽視されている現状と黒人へのあらゆる差別に抗議する運動。日大は声明で、秩序ある抗議をしている多数の人たちの存在を無視している点で誤りであり、人種対立を助長する差別発言だった、としている。
 このほか、5月の講義では新型コロナウイルス感染症を「武漢肺炎」と呼ぶなどして持論を展開。世界保健機関は特定の地域や人と結びつけるべきではないとしており、日大も一連の発言を「明らかに差別であり、先入観による偏った発言」と認定した。精神障害者や女性を差別する表現も使ったことも確認した。
 受講した学生の相談を受けた反差別学生団体が、ネット上で講義の音声を公開。9月初旬に始めた講師の解雇を求める署名活動には2800人超が賛同した。23日には学生側が紅野謙介学部長と面会し、学内での差別をなくすためのルールづくりなどを求めていた。
 日大は26日、朝日新聞の取材に「履修学生が多数いることにも配慮し、学部が授業内容を確認し、指導していくことで対応する」とメールで回答した。

大学の対応に不満の声も
 「もしその場に当事者がいたら大きなショックを受けたはず。いつか自分も標的にされるのではないか。そう思うと不安」
 男性講師の発言をオンラインで聞いた学生は、当時の様子を振り返りつつそう語った。
<中略>
 男性講師の解雇を求めていた学生は言う。「大学の姿勢は甘い。処分を受けず、何事もなかったように授業を続けられるのはおかしい。差別的な発言をした政治家が議員を続けられるのと同じだと思う」



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