ペンは剣よりも強く

日常と世相の記

民主主義

参院選の投票に向けて

東京都議会選が終わって、次は来月の参議院選挙です。昨日7月3日公示、20日投開票の日程が正式に閣議決定されましたが、この投開票日には小生も「んっ?」と思いました。三連休の中日です。今朝の毎日新聞には、三連休の中日に投開票日が当たるのは史上初。…

「放火」される米国憲法秩序

トランプ政権の「悪行」をどういう言葉で表すのがいいのか、しっくりくるものがなかなか見つからなかったのですが、今朝の毎日新聞の井上達夫さんへのインタヴュー記事の「あちこち火をつけて回る」というのが、妙に言い得ている気がしました。井上さんは、…

「政治不信」 ある投書を読んで

今日は短く。 今朝新聞を見ていて、ひとつの投書に惹かれました。書いたのは東京都在住の40代の男性で、職業はアルバイトとなっていました。投書は「学び、問い続け、投じる1票に価値」という題名でしたが、おそらくこれは本人ではなく、編集担当の裁量で付…

学費問題から垣間見える社会

久々に投稿します。最近、ものを書こうとしても「しっくりいく言葉」が出てこないことが多く、これは何も年をとったせいばかりではないと思いますが、結果、時間ばかりが過ぎてしまうので、(今後は)引用に比重をおこうかと思います。 今日は雑誌『地平』5…

千葉県知事選挙のこと

千葉県知事選にN党の立花孝志が立候補しています。迷惑な話です。小生の住んでいるような田舎にまで本人が来て「演説」するようなことはないにしても、テレビの電波は届きます。見たくもないのに政見放送で「醜悪」なものを見せられるのは苦痛です。立花個人…

三浦瑠麗氏のインタヴュー記事のこと

今日は昨日読んだ新聞のインタヴュー記事について書こうと思います。 毎日新聞は今年「デモクラシーズ」という民主主義について考える記事をシリーズで不定期に掲載しています。なかなかいい企画だと思っています。昨日は三浦瑠麗さんの話を載せていました。…

ハン・ガン『少年が来る』

年が明けて一週間が過ぎてしまいました。年末から少し書いては挫折を繰り返していて、ひと頃のようにすらすらといかなくなって来ましたが、今日は頑張って最後まで書こうと思います。 毎年ノーベル文学賞の受賞者が決まると、程なく街の(大きな)本屋に受賞…

トランプ支持の「リアリティ」

アメリカの次期大統領に決まったトランプ前大統領は、支持者ともども過激な「言動」やネット戦略が話題になりますが、ジャーナリストの立岩陽一郎さんのルポを読んでいて、過激に映る「表層」だけでなく、「深層」をもしっかり見ないといけない気がしました…

韓国の非常戒厳のこと

今朝のニュースで韓国で「非常戒厳解除」という見出しを見て、はて?何のことかと思っていたら、昨晩韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領が緊急のテレビ演説で「非常戒厳」を発したことを知りました(夜は早めに床に就くので全然知りませんでした)。大…

兵庫県の混迷

先月の兵庫県知事選で当選した斎藤知事のSNS戦略を担った(関わった?)とされるPR会社の社長が、Noteに投稿した記事をきっかけに、斎藤知事の公職選挙法違反が疑われる事態になっています。公職選挙法という法律はケースバイケースというか、けっこう弁護士…

子どもの権利条約 採択から35年

おとといのブログで子どもを「素人」同然みたいに書いてしまって、ちょっと言い訳がましいのですが、反省の意味合いを込めて(苦笑)、昨日11月20日が国連「世界子どもの日」だったことと子どもの権利条約について書きます。 この地球上のある地では、空爆に…

兵庫県知事選から二日

兵庫県議会による不信任決議で失職した斎藤元彦前知事が再選されて二日がたち、いろいろとweb上に上がっている記事を眺めて考えてみましたが、よく理解できないというのが正直な気持ちです。他県のことで事情のわからない点が多々あるとはいえ、公益通報制度…

米国 トランプ復権へ

昨日の米国大統領選はトランプ氏の再選・返り咲きが確実な情勢となりました。個人的には溜飲が(下がるではなく)逆に上がってくるような、何とも言えぬ不快感を覚えています。そもそも民主党のハリス氏が勝てばOKというような単純な話ではありませんが、…

東大の授業料値上げのこと

東大が授業料を値上げして、来年4月の学部入学者から現行の53万5800円を64万2960円にするそうです。値上げの話は前から出ていて、学生から反対の声が上がっていましたが、かなり強権的に決定されたようです。他の国立大学へも波及するのはおそらく避けられな…

「腐り日本」と書かれて

先月発刊した雑誌『地平』の今月号(8月号)を入手しました。先月の創刊号は執筆陣からしてボリュームがありましたから、それと単純に比較するわけにはいきませんが、今号も(私的には)「名のある人」の論考が目に付く感じがします。そんな中で、沖縄の作家…

都知事選の告示に 雑感 

昨日、東京都知事選が告示されました。(千葉県民で)投票権がありませんので傍観するだけですが、いくつかの場面に接して、現在のこの国の社会政治状況が反映されている感じを受けました。立候補者を大勢擁立して、選挙ポスターの掲示枠を切り売りしようと…

政治家のスキャンダルとお国柄

元英国首相のトニー・ブレアさんの回顧録を読んでいます。上巻を読み終えて、一昨日から下巻に入ったのですが、なかなかおもしろい話がいろいろと書かれています。「自伝」に書いてあることをそのまま真に受けてはいけないと言う人もいますが、ない「事実」…

杉田水脈氏の「教育勅語」

webを眺めていて、自民党の杉田水脈衆院議員がX(ツイッター)に、教育勅語には「なに一つおかしなことは書かれていません」、児童虐待やいじめの防止に役立つので、「学校の先生にこそ、知ってほしい内容です」と投稿したという話を知りました。これには一…

国会議員の「セーフティーネット」

昨日(11月17日)衆院の憲法審査会で議員任期延長の規定が議論されたそうです。このコロナ禍と物価高・円安下、一般国民の苦境は続きます。中には失業・廃業の危機にさらされる人もいる中、これは、国会議員が緊急事態にかこつけて、自分たちの失職を「防止…

中間選挙を迎えるアメリカ

『宇治拾遺物語』という鎌倉時代(13世紀)の説話集に「猿沢の池の竜の事」という話があります。今は知りませんが、むかしは国語(古文)の教科書にも載っていた話だと思います。 「鼻蔵」と呼ばれる僧侶が若いときに、奈良にある猿沢の池の端に、「◇月◇日、…

気の早い岸田政権の「総括」

泥沼と化した統一教会問題に足をとられる岸田政権。国民からそっぽを向かれて支持率が急降下し、反転に必死です。今度は電気ガス料金の負担軽減など総合経済対策を打ち出すようですが(自民党から額が少ないと言われて、何と4兆円!も積み上げるとのこと)、…

「胡錦濤退席」の意味

10月22日に閉幕した中国共産党大会の閉幕式の出来事が憶測を呼びました。胡錦濤前総書記が党規約改正案などの採決前に突然退席したのですが、同行者に腕を抱えられている様子がいかにも本人の意思に反しているように映ります。当局発表では胡氏の(突然の)…

京都・大山崎町のこと

京都の南部に山崎の合戦の地として知られる大山崎町があります。宇治川沿いの京都競馬場から見ると、さらに西、桂川、木津川と合流する辺りです。関西の人にとっては、町の北側に天王山があることもあって、馴染みがあるかもしれませんが、東の人間には、「…

沖縄知事選のこと

昨日(9月11日)沖縄県知事選が終わりました。早々に玉城候補の当選確実が出たことには安堵しました。でも、あえて失礼な言い方をすれば、対立陣営の「敵失」で勝たせてもらったようにも思えます。まず、もし、早い段階で対立候補が一人に絞られて一騎打ちに…

ゴルバチョフ氏のこと

8月30日、旧ソ連の指導者ゴルバチョフ氏が亡くなりました。振り返ってみると、同時代を生きた政治家の中で、最大の敬意を表したいと思わせる唯一の政治家かもしれません。 調べてみるとたぶん1980年頃なので、当時、小生はまだ学生だったと思うのですが、ブ…

過半数と国葬

今日も短く。 土曜日に町内会の役員会があり、コロナ感染の収まりが見えないため、秋のお祭りは今回も中止と決まりました。決定が遅すぎたくらいですが、もう2ヶ月くらい前から今年も無理そうだという雰囲気はありました。でも去年、その前年と、過去2回休止…

続 国葬問題

政府が安倍氏の国葬をすると言い出したとき、こんな疑惑だらけの大嘘つきを国葬にする必要はないと思いました。しかし、その一方で、歴代最長政権の首相だったから国葬にふさわしい、などと説明されると、多くの人は、そりゃそうかな、と思うかもしれないと…

「国葬問題」の国対ヒアリング

昨日(8月9日)、8月5日に続く2回目の「国葬問題」に関する国対ヒアリングがありました。 まず、「国葬」に要する費用です。これは予備費で賄うとされていますが、補正予算を組まずに予備費から出すのでは予算の使途を国会が事前にチェックできません。「国…

国葬の「踏み絵」効果

「二度目の梅雨明け」の炎天下に共同作業が入って朝からけっこう忙しかったです。今日も短く。 日本人は和を尊ぶとよく言われます。これが個性を押し潰す同調圧力のスローガンとしてよく利用されるので、あまり真に受けるわけにもいきませんが、百歩譲って、…

これは「民主主義への挑戦」なのか?

8日に安倍氏が銃撃されて亡くなった件をめぐり、メディアや政治家たちから「言論の自由の封殺、民主主義への挑戦」という言説があふれていることには違和感をもっています。警察発表によれば、逮捕された容疑者の話から出てくる動機に、政治的意図を感じさせ…