ペンは剣よりも強く

日常と世相の記

ハマス・イスラエル戦争

イスラエルと南アフリカ

先回、ハミッド・ダバシさんのハーバーマス批判、ひいては、ヨーロッパ(欧米中心主義)批判について引用をしました。 彼らの中にはヒトラーがいる。自分たちに「ヒトラーが宿っている」ことに気づいていない。彼らが赦さないのは、ヒトラーが犯した罪自体で…

ハーバーマスとヒトラー

ドイツの高名な哲学者ユルゲン・ハーバーマスが2週間前に亡くなり、いくつか追悼記事を目にしました。ハマスの越境攻撃に端を発したイスラエルのガザ殲滅攻撃について、ハーバーマスは2023年11月、「イスラエルの攻撃は正当な反撃であり、ヨーロッパはイスラ…

「全世界が見ている」はユートピアか

雑誌『地平』の最新号を眺めていると、一枚の写真に目が留まります。がれきの上に二人の女の子が座って笑っている。背後にあるのは廃墟となった家屋です。キャプションにはガザ南部のハーン・ユニス、アル・カティーバ地区とあります。見ていると既視感のよ…

ネタニヤフの「恩赦」請求

今朝新聞を眺めていて、「は!?」と思ったのですが、イスラエルのネタニヤフ首相がヘルツォグ大統領に恩赦を請求したという記事を目にしました。「恩赦」っていうのは普通、有罪が確定した人、服役中の人に与えられるものだと思うのですが、ネタニヤフは贈賄…

マムダニの勝利と政治潮流の変化

注目されていたニューヨークの市長選挙は、民主党候補のゾーラン・マムダニ氏の勝利が確実となりました。日本では当確の「ゼロ打ち」というのがありますが、マムダニ氏の場合は35分で当確が出たそうです。市議会議員を2期務めていたとはいえ、当初は支持率1…

万博 パレスチナ館スタッフの思い

昨日の毎日新聞に、大阪・関西万博のパレスチナのパビリオンでスタッフを務めた2人の日本人学生のインタビュー記事がありました。二日続けてになりますが、若い人の声に励まされる思いです。 それぞれの万博:/4 パレスチナに連帯を 私たちは中立でいられな…

ポチの積極的事大主義

イスラエルによるガザの地上侵攻とジェノサイド(市民虐殺)が続けられ、ガザはおろかヨルダン川西岸を合わせたパレスチナ国家そのものを消滅させようとするイスラエルの傍若無人な蛮行に対し、「ニ国家解決」の原則に立ち返り、改めてパレスチナ国家の承認…

国家承認と二国家解決のゆくえ

イスラエルによる現在のガザ攻撃を止めるため、国際社会が動きました。12日、国連総会でサウジアラビアとフランスが共同提案したイスラエル・パレスチナ紛争の2国家解決と平和的解決を求める決議は、賛成142カ国、反対10カ国、棄権12カ国と、圧倒的な支持で…

アルバネーゼ報告

国連人権理事会から特別報告者としてパレスチナの人権状況の報告を求められたフランチェスカ・アルバネーゼさんが、6月30日、現下のイスラエルによる一方的なガザの破壊行為とジェノサイドを、直接的間接的に支援している企業を網羅する報告書を提出しました…

「反ユダヤ主義」という魔法

フランス南部のピレネー山脈にある村で、ここを遠足で訪れたイスラエル人観光客(多くが8~16歳)が施設地への入場を拒否され、施設管理者が8月21日、「宗教に基づく差別」の疑いで警察に拘留されたという記事を目にしました。 イスラエル人観光客の入場拒否…

イスラエル国内の良心を知って

今日は短く。 ブログに以前から書いていますが、ガザの人々に対するイスラエルの「蛮行」を止めさせる手立ては、最終的にはイスラエル国民の意思にかかっていると思います。「悪の枢軸」と呼んでもいいアメリカとイスラエルの強固な「同盟」関係が、この間の…

なけなしのガーゼと自らの意志と

「ペンは剣よりも強くあれ」を座右の銘としているとしても、(小生には)事実を超えることはとても書けそうにありません。ガザ地区の病院内の光景を知るにつけ、ある意味「想像すること」を拒絶するかのような自分がいる疑念というか錯覚もおぼえます(うま…

トランプ先生の総合的な学習の時間

久しぶりに戯れ言をひとつ。 トランプ先生 さて、今日の授業は昨日の続きで、「メイク・アメリカ・グレイト・アゲン」の2回目だ。昨日は、どうすれば、わが国は再び偉大な国になれるのかという話をしたね。いろいろな手があるが、関税政策について、簡単に言…

USA for ビジネス

今日は短く投稿します。 父親が死んでだいぶたちますが、「遺物」の整理がまだ終わっていません。今年こそと一念発起して、先月から勤しんでいますが、まだ終わりません(笑)。母親もそうでしたが、基本的に物を捨てない人(たち)なので、ある場所に物が増…

「不動産に詳しい」が「歴史を知らない」大統領の妄言

「米国はガザを統治する。ガザを所有し、不発弾などを解体し、敷地を整備し、破壊された建物を撤去し、経済発展によって多くの雇用と住居を提供する。……“中東のリビエラ”と言われるような素晴らしい場所になる可能性を秘めている」――トランプ米国大統領の妄…

「ホロコースト」と「国防」

この夏からお目見えした新刊雑誌『地平』の最新号に、日本で暮らすイスラエルの退役軍人ダニー・ネフセタイさんのインタビュー記事があります。表題は、「なぜイスラエルは戦争をやめないのか」ですが、現状では「戦争」というよりは「虐殺」ですし、もし立…

自民党・政治階級の落選運動

岩波ブックレットの最新刊に、ソ連生まれでカナダ在住のユダヤ人、ヤコブ・ラブキン氏の『イスラエルとパレスチナ』(鵜飼哲・訳)という冊子があります。ラブキン氏は現在のイスラエル(シオニズム)の蛮行を批判し、ユダヤ人の伝統では戒律を遵守すること…

イスラエル駐日大使の投稿について

11日、今年のノーベル平和賞に日本被団協(日本原水爆被害者団体協議会)が選ばれ、大きな反響がありました。受賞の報せを受け、箕牧智之(みまき としゆき)代表委員が記者会見で、「パレスチナのガザ地区で、子どもが血をいっぱい流して抱かれているのは、80…

戦争に加担しない覚悟

この話は全然知らなかったのですが、今年の6月、京都市のあるホテルにイスラエル国防軍(IDF)所属の男性が宿泊予約を入れましたが、ホテル側の意向を受けてキャンセルすることになりました。ホテル側は、イスラエル軍のガザでの破壊・虐殺行為が国際人道法…

ヤコヴ・ラブキン『イスラエルとパレスチナ』

「10月7日」から1年。事態が終息する見通しは立ちません。それどころか戦禍はガザにとどまらず、なお拡大するかの情勢です。昨日の夕方、膨大な死者数と負傷者数、瓦礫の山と化したガザ地区の様子を伝えたNHKのアナウンサーは、何もできない自身と国際社…

新聞を読んで

むかしNHKラジオに「新聞を読んで」という番組があり、わりと楽しみにしていた記憶があります。調べてみると、1953年から始まり、東日本大震災が起こった2011年3月末まで、半世紀以上も続いていたようです(震災と番組終了は無関係です)。今でも装いを変…

トランプ狙撃事件と銃規制

米国のトランプ氏が共和党大会で大統領候補に指名されました。3日前(7月13日)、演説中に狙撃されて負傷し、右耳にガーゼを当てた痛々しい姿で党大会の会場に現れ、拍手を浴びました。いつものごとく「吠える」ことなく、わりと静かにしているように見えた…

「自分には何ができるか」

5月3日の今日は憲法記念日です。1947年のこの日に新憲法(日本国憲法)が施行されて、77年。憲法遵守義務のある公務員の頂点に立つ総理大臣が、率先して憲法を変えようと呼びかけ、他方で、「立憲民主党」なる名の政党ができるくらいですから、この間、この…

ガッサーン・カナファーニー「彼岸へ」

昨日、国連の安全保障理事会でガザ停戦決議案が否決されました。アメリカが拒否権を行使したからです。言われているとおりにイスラエル軍がガザ地区南部への侵攻作戦を進めれば、ガザの人々には行き場がありません。すでに死傷者は2万5千人を超えているとい…

「シニシズム」に抗して

ガザの死者が2万5,000人を超えたそうです。去年10月のハマスの「越境攻撃」で亡くなったイスラエル側の死者は、約1,300人と言われているので、こんな数字の対比は嫌なのですが、約20倍の開きがあります。 ガザの死者2万5000人超 戦闘停止めどたたず ロイター…

「戦争機械」と「反戦放送」

先日久しぶりに大きな書店に行って本を買いました。ロシア史研究者の和田春樹さんの自伝というか回顧録『回想 市民運動の時代と歴史家 1967-1980』(作品社)という新刊本に目が留まりました。和田さんと「同時代」を生きたというには、和田さんの方が年齢…

早尾貴紀『希望のディアスポラ』を読んで

イスラエルがガザ地区での戦闘を再開させてから、ほぼ一方的にガザの住民の死傷者が増えています。イスラエルはハマスを根絶やしにするまで戦うと言っていますが、最初に攻撃を仕掛けたのはガザ地区のハマスだったとはいえ、これは本当に「自衛行為」と言え…

「戦争にNOを突きつける力」

ハマスとイスラエルの4日間の戦闘休止が実現しそうです。どんな形でも「停戦」が実現するのは前進です。これ以上の犠牲は何が何でも避けなければなりません。願わくば、このまま停戦・休戦になればさらによいし、みんなの力でその方向に進むよう促していかな…

ガザで、今……

昨日、今日と、新聞を開くと、イスラエル軍の激しい爆撃が続くパレスチナ自治区のガザ地区で、家族とともに暮らす一人の教師の手記が掲載されています。毎日新聞の社会面にあります。 今朝は寒かったので、初めてストーブを出して火を入れたのですが、この記…

EWサイード『パレスチナ問題』序より

パレスチナ出身で学者・文芸批評家のエドワードWサイードが亡くなって20年になります。最近はあまり本屋にも行っていないのですが、一時のように著書を目にすることが少なくなって、だんだんと忘れられてきている気もします。イスラエルとハマスの戦闘が始…