ペンは剣よりも強く

日常と世相の記

「戦争にNOを突きつける力」

 ハマスイスラエルの4日間の戦闘休止が実現しそうです。どんな形でも「停戦」が実現するのは前進です。これ以上の犠牲は何が何でも避けなければなりません。願わくば、このまま停戦・休戦になればさらによいし、みんなの力でその方向に進むよう促していかなければいけないと思います。
4日間の戦闘休止 人質50人解放へ イスラエルとハマス合意 | NHK | イスラエル・パレスチナ

 新聞を替えてからコラム記事をよく読むようになりました。今の新聞は、某「御用新聞」よりも個人の想いや生活実感に根ざした記事が多いような気がします。23日の朝刊には、雑誌『暮しの手帖』創刊75周年を記念する記事があって、創始者大橋鎮子さんや初代編集長の花森安治さんのこと、現編集長の北川さんのコメントなどが紹介されていました。大橋さんは、ご存じの方も多いと思いますが、7年前のNHK連続テレビ小説とと姉ちゃん」のモデルになった人です。個人的には、北川さんの話の一部でしょうか、記事の最後の部分が一番印象的でした。引用させてもらうと、
24色のペン:「とと姉ちゃん」の生き方=牧野宏美(デジタル編集本部) | 毎日新聞

……「暮しの手帖」には、もう一つ大きな理念がある。
 「もう二度と戦争を起こさないために、一人ひとりが暮らしを大切にする世の中にしたい」というものだ。従軍した後、大政翼賛会で「戦意高揚」のための宣伝活動に関わった花森さんが、その後悔と使命感から掲げた。北川さんが編集長になって以降、毎号表紙裏に、その理念の説明文を入れるようにしている。
 実は入社当初、「一人ひとりが暮らしを大切にする」ことがなぜ「戦争を起こさない」につながるのか、やや飛躍があるように感じていた。雑誌作りを続けるうち、自分の暮らしだけでなく他者の暮らしを尊重し、認め合うことこそが、国が戦争を始めようとした時にノーを突きつける力になるのではないか、と思い至った。……

 本当にそうだと思います。願わくば、「他者の暮らしを尊重し、(互いを)認め合うこと」を、公平な目をもつことにつなげられたら、と思っています。今日の昼にテレビを見ていたら、今度の4日間の戦闘停止によって、ハマスが人質にしたイスラエルの人が数十名解放されるだけでなく、イスラエルが「反イスラエル的行為」などを理由に、それ以前に拘束していたパレスチナ人(多くは若者という話でした)も「交換」で解放(釈放)されるという報道がなされていて、「おっ」と思いました。この情報は、個人的にテレビで見た限り、今日初めてきちんと伝えられたような気がします。新聞の記事では昨日見ましたが。
イスラエルはパレスチナ人150人を釈放 ハマスと4日間の休戦で合意 | 毎日新聞

 そもそもハマスイスラエルに攻撃を仕掛けて、多くの人質をとった理由の一つが、現在イスラエル側に逮捕・拘留されているパレスチナ人の「奪還」です。ですから、この場合「バーター」は、戦闘停止と引き換えのイスラエル人の人質の解放ではなく、互いの「人質(拘留者)」の「交換(解放)」と言った方が正しいわけです。これも、互いを尊重し、認め合うという立場で公平に眺めれば、見えてくることですが、どちらか一方の見方(敵意・偏見)だけだと見えなかったり、見落とすことになりかねません。
 戦争は、互いを尊重し、認め合うことからは生じ得ないものでしょう。戦争にNOを突きつけるには、自他の暮らしを大切にし、互いを尊重し、認め合い、そして公平な見方と判断ができることが大切だと、改めて思いました。



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