ペンは剣よりも強く

日常と世相の記

2024-01-01から1年間の記事一覧

学校の生徒指導 補足

昨日、国連で子どもの権利条約が採択されてから35年ということで、学校の生徒指導のことを少し書きました。「ブラック校則」や頭髪・服装指導に人権侵害と言えるレベルのものがあるのは論外としても、そこに一貫して流れているのは、生徒にものを考えさせな…

子どもの権利条約 採択から35年

おとといのブログで子どもを「素人」同然みたいに書いてしまって、ちょっと言い訳がましいのですが、反省の意味合いを込めて(苦笑)、昨日11月20日が国連「世界子どもの日」だったことと子どもの権利条約について書きます。 この地球上のある地では、空爆に…

兵庫県知事選から二日

兵庫県議会による不信任決議で失職した斎藤元彦前知事が再選されて二日がたち、いろいろとweb上に上がっている記事を眺めて考えてみましたが、よく理解できないというのが正直な気持ちです。他県のことで事情のわからない点が多々あるとはいえ、公益通報制度…

「ホロコースト」と「国防」

この夏からお目見えした新刊雑誌『地平』の最新号に、日本で暮らすイスラエルの退役軍人ダニー・ネフセタイさんのインタビュー記事があります。表題は、「なぜイスラエルは戦争をやめないのか」ですが、現状では「戦争」というよりは「虐殺」ですし、もし立…

米国 トランプ復権へ

昨日の米国大統領選はトランプ氏の再選・返り咲きが確実な情勢となりました。個人的には溜飲が(下がるではなく)逆に上がってくるような、何とも言えぬ不快感を覚えています。そもそも民主党のハリス氏が勝てばOKというような単純な話ではありませんが、…

終わっていない「戦後」

一般に第二次世界大戦は1945年夏で終わったと考えられています。とりわけ、日本の人は「終戦記念日」とされている8月15日で「戦争は終わった」と思っている人が大半だと思われます。しかし、「事実」として、そうではありません。千島や樺太など各地でソ連軍…

総選挙が終わって

衆院選挙の投開票の結果、裏金議員はじめ与党の「大物」が何人も落選したおかげで与党が大きく過半数割れし、自民党の石破総裁が、今後召集される特別国会で(もう一度)総理大臣に指名されるかどうかわからなくなってきました。日本の政治は一夜にして流動…

自民党・政治階級の落選運動

岩波ブックレットの最新刊に、ソ連生まれでカナダ在住のユダヤ人、ヤコブ・ラブキン氏の『イスラエルとパレスチナ』(鵜飼哲・訳)という冊子があります。ラブキン氏は現在のイスラエル(シオニズム)の蛮行を批判し、ユダヤ人の伝統では戒律を遵守すること…

リンダか 黒べえか 自民党非公認候補に2000万円

山本リンダの「狙いうち」は、調べてみるともう半世紀も前の昭和の歌ですが、今でも高校野球の応援歌などで耳にするので、若い人でもメロディは聞いたことがあるのではないかと思いますし、冒頭の歌詞などは一度聞いたらたぶん忘れない(忘れられない)でし…

2004年11月 ゲルギエフの来日

20年前のNHKラジオのロシア語講座のテキストを見ながらロシア語の勉強をしていておもしろい記事に出会いました。テキストの中に、NHKの特派員として、むかしテレビにもたびたび出ていた小林和男さんの連載エッセイがあり、2005年1月号の記事にはこう書かれて…

イスラエル駐日大使の投稿について

11日、今年のノーベル平和賞に日本被団協(日本原水爆被害者団体協議会)が選ばれ、大きな反響がありました。受賞の報せを受け、箕牧智之(みまき としゆき)代表委員が記者会見で、「パレスチナのガザ地区で、子どもが血をいっぱい流して抱かれているのは、80…

「正直、公正、石破茂」

昨日、ロシアのプーチン大統領について、20年も前の古い記事を読んで、興味深かったので、早朝まではそのことを書くつもりでいました。しかし、今朝新聞を眺めていて気が変わりました。 毎日新聞・日曜の11~13面の「日曜クラブ」には、放送タレントの松尾貴…

戦争に加担しない覚悟

この話は全然知らなかったのですが、今年の6月、京都市のあるホテルにイスラエル国防軍(IDF)所属の男性が宿泊予約を入れましたが、ホテル側の意向を受けてキャンセルすることになりました。ホテル側は、イスラエル軍のガザでの破壊・虐殺行為が国際人道法…

ヤコヴ・ラブキン『イスラエルとパレスチナ』

「10月7日」から1年。事態が終息する見通しは立ちません。それどころか戦禍はガザにとどまらず、なお拡大するかの情勢です。昨日の夕方、膨大な死者数と負傷者数、瓦礫の山と化したガザ地区の様子を伝えたNHKのアナウンサーは、何もできない自身と国際社…

東大の授業料値上げのこと

東大が授業料を値上げして、来年4月の学部入学者から現行の53万5800円を64万2960円にするそうです。値上げの話は前から出ていて、学生から反対の声が上がっていましたが、かなり強権的に決定されたようです。他の国立大学へも波及するのはおそらく避けられな…

「獣も鳥も獲れませんように!」

ロシア語のあいさつには変な言い回しというか、妙な決まり文句がありまして、たとえば、これから入学試験を受ける人を励ます場合、日本語なら「がんばって」とか「よい結果を祈ります」式の言葉をかけるところですが、ロシア語圏の人々は「獣も鳥も獲れませ…

自民党総裁選へのぼやき

自由民主党と立憲民主党の代表選びで世の中、大いに盛り上がる!……などということはほぼなく、世間の冷めた目線を感じます。今朝の毎日新聞の「読者の声」にはこうありました。最近、社に届いた読者の声(男性ばかりですが)の趨勢について編集者がコメント…

きしユリ時事雑談 花屋編

いつもの戯れ言です。そのうちこの程度でも捕まる時代になるかもしれませんので、生きているあいだに放言しておきます(笑)。 都内のとある花屋で……。 ユ:あら、〇田総理じゃございませんの? き:な、何だ、〇池都知事じゃないかぁ。気がつかなかったよ、…

新聞を読んで

むかしNHKラジオに「新聞を読んで」という番組があり、わりと楽しみにしていた記憶があります。調べてみると、1953年から始まり、東日本大震災が起こった2011年3月末まで、半世紀以上も続いていたようです(震災と番組終了は無関係です)。今でも装いを変…

批判か 中傷か

毎日新聞の日曜連載のコラム「松尾貴史のちょっと違和感」は、毎週楽しみにしている記事です。今日の記事では、自民党総裁選に立候補している河野太郎氏のキャッチフレーズ「国民と向き合う心」の「嘘くささ」を痛烈にぶったぎっています。 松尾貴史のちょっ…

星野智幸さんの寄稿記事を読んで

X(Twitter)を眺めていたら、作家の星野智幸さんが朝日新聞に寄稿した記事が話題になっていたので読んでみました。部分的には(共感ではなく)同感しますが、賛同や「(一読を)推奨」する声が多いのにはやや戸惑いをおぼえます。一部引用させてください。…

中教審の答申について

昨日8月27日、中教審は公立学校の教員確保に向けた提言(答申)を正式に文科大臣に手渡しました。内容の骨格は以前から報道されていたとおりですが、教職調整額(調整手当)を現行の4%から10%以上に引き上げることが目玉になっていて、文科省も調整手当を1…

コバホークの「四苦八苦」

自民党の総裁選は、先日選挙日程が発表され、小林鷹之氏に続いて立候補を宣言する人が相次ぐのかと思いきや、事前に名前の上がった者が10人もいるわりには、あとが続きません。先に手を挙げると小林氏のようにメディアにいろいろとあら探しをされて、痛くも…

ポスト岸田杯 GⅡ 馬柱

岸田首相が8月14日に自民党の次の総裁選挙に出ないことを表明した際、夏の外交日程に区切りがついた(ので?)と言っていましたが、翌15日に全国戦没者追悼式が控えていることを考えると、なぜこのタイミングなのか、少なからず違和感をもちました。翌日の式…

「唯一の被爆国」に思うこと 

8月6日午前8時15分と3日後の8月9日11時02分――心に刻まれた時刻です。広島の資料館でその瞬間を「想像」」してからずいぶん月日が経ちましたが、来年も再来年も、生きていられたなら、それは変わらないと思います。 おとといは広島で被爆者慰霊のための式典が…

BBC HARDtalk の河野太郎氏を見て

先月27日、BBC News Japanでスティーヴン・サッカー氏が河野太郎デジタル相にインタヴューをしています。外相、防衛相と政府の重要閣僚を経験して、秋の自民党総裁選への出馬にも意欲を見せている河野氏ですから、BBCが次期日本の首相候補の一人として、イン…

都知事選から1ヶ月 「石丸現象」のこと

早いもので東京都知事選の投票日だった七夕からもうすぐ1ヶ月――この間、小池百合子氏に次いで2番目に得票が多かった石丸伸二氏に関する論評をいろいろと目にしてきました。なぜ、全国的に無名の候補がここまで「躍進」を遂げたのか――だいたいの論者の関心は…

反中感情に思うこと

X(Twitter)を眺めていると、差別に無頓着な投稿を目にすることがよくあります。最近で言えば、ネットで話題になり、小生も目にしたのは、奈良公園の鹿を足蹴にする人を「中国人」として非難するものですが、その後の情報では、どうもこれは「中国人」かど…

トランプ狙撃事件と銃規制

米国のトランプ氏が共和党大会で大統領候補に指名されました。3日前(7月13日)、演説中に狙撃されて負傷し、右耳にガーゼを当てた痛々しい姿で党大会の会場に現れ、拍手を浴びました。いつものごとく「吠える」ことなく、わりと静かにしているように見えた…

「腐り日本」と書かれて

先月発刊した雑誌『地平』の今月号(8月号)を入手しました。先月の創刊号は執筆陣からしてボリュームがありましたから、それと単純に比較するわけにはいきませんが、今号も(私的には)「名のある人」の論考が目に付く感じがします。そんな中で、沖縄の作家…