ペンは剣よりも強く

日常と世相の記

学問・大学

是枝監督の祝辞のこと

昨日河瀬直美氏が東大の入学式で話した祝辞のことを書いたのですが、同じく映画監督の是枝裕和氏が4月1日・2日の早稲田大学の入学式で、文化構想学部・文学部の新入生に向けた祝辞が大学のHPに掲載されていて、読んでみたのですが、実にいい話でした。最後の…

河瀬監督の式辞のこと

暑くなってきたので網戸を入れることにしました。例年だと、5月の連休明けくらいにする「年中行事」なのですが、桜がまだ残っている4月にするのは初めてです。「主人」のいなくなった部屋のガラス戸にも一応……と思って、ガタゴトと付けていると、中から「お…

歴史は何の役に立つのか?

明日は3月11日。 あの日の夜、真っ暗になった道を灯りがひとつ、またひとつと、学校に向かってきて、最後の生徒を送り出してから慌てて自宅に戻ると、家の中は無茶苦茶になっていましたが、家族は無事でいてくれました。津波や原発のことを知ったのはその後…

真鍋さんのノーベル物理学賞受賞

昨日の夕方テレビを見ていて、真鍋淑郎さんがノーベル物理学賞に選ばれたことを知った。何か聞き覚えのある名前だなと思っていて、しばらくしてから、ああそうだ、NHKの番組「地球汚染」に出ていた人だと思い出した。 「地球汚染」は1989年3月に2回にわたっ…

「従軍慰安婦」から「従軍」を削除すること

先週新聞を読んでいて小さな記事が気になってはいた。中学・高校の社会科教科書の記述から「従軍慰安婦」の「従軍」が削除されるというのである。慰安婦「従軍」を削除 教科書訂正を承認 文科省 | 毎日新聞 「従軍慰安婦」「強制連行」5社が教科書訂正 政府…

中山智香子『経済学の堕落を撃つ』

副題は、「自由」VS「正義」の経済思想史。こういうタイトルの命名法は講談社現代新書ではたまに目にするが、ある種の「誤解」や「先入観」を誘引される。が、内容としては、著者自身が「終わりに」に書いているとおり「著者なりの経済思想史の教科書」なの…

若者搾取 あるいは 世代循環の危機

オーストリア在住の研究者・中川まろみ氏の4月10日付の記事が「現代ジャーナル」にある。おぼろげに感じていたことを文字(文章)にしてもらったような感じがある一方、それは気重な “事実” の指摘でもある。「シニア世代」が「若者世代」を搾取する…研究業…

株式市場と10兆円の大学ファンド

恥ずかしながら少し株式を持っている。昨年コロナ・ショックで株式市場が暴落したときには、あれよあれよと言う間にマイナスが膨らんで、目を覆うような「惨状」になった。もともとの額が少ない上に、配当と株主優待を楽しみにしているようなレヴェルとはい…

「共通テスト」が近づいて

「センター試験」に替わる「共通テスト」が今月16・17日に行われる。当初今回から新たに導入されるはずだった英語民間試験や記述式問題は見送られることになった。おまけに現下の「緊急事態宣言」である。受験生には気の毒としかいいようがないが、最良の結…

批判的思考力

日本学術会議の任命拒否問題について、歴史学者の古川隆久氏が朝日新聞のインタヴューに答えている。古川氏は、今回の任命拒否に対し、その撤回を求めるネット署名を呼びかけた方。ここで氏が例示した戦前の「滝川事件」や「帝大騒動」と今回の問題の類比も…

「国が国民を守らない」——それが何か?

「石橋湛山賞」というのがある。東洋経済新報社の後援で1980年から始まり、人文・社会科学分野の学術本や論文から選ばれるものらしい。今年は山本章子氏(琉球大学)の『日米地位協定――在日米軍と「同盟」の70年』(中央公論新社・新書 2019年)が選ばれた。…