ペンは剣よりも強く

日常と世相の記

教育・学校

11月27日 都の英語スピーキングテストのこと

東京都の英語スピーキングテストまであと一週間となりましたが、ここに来てもなお「異論」の噴出が止まりません。都教委は「着実に準備」「確実に実施」と説明していますが、業者に委託した試験監督のアルバイト募集からして杜撰な感じです(文言が与える印…

政治家とユーモア

岸田内閣の閣僚たちの失態が続きます。今度は葉梨康弘法務大臣の問題発言です。一昨日の夜、身内の自民党岸田派(武井俊輔外務副大臣)のパーティーで挨拶をし、その際「法務大臣は、朝、死刑のハンコを押して、昼のニュースになるのはそういう時だけという…

褒めすぎる教育 親切すぎる教育

子どもは(叱るより)褒めた方が伸びるというのが、子育てや教育の「主流」になったのはいつ頃だったでしょうか。一昔前の話をしても、とは思いますが、「スポ根」ものが流行っていた1960・70年代に、そんなことを言う親や教師はごくごく少数だったでしょう…

「#教師のバトン」再論

2021年3月、文科省が人材確保目的で、現場の教員に教師という仕事の魅力を語り継いでもらおうとして始めたものの、結果的に、労働環境の改善を訴える声のリレーになったために、教師の苛酷な労働実態が明らかとなってしまった「#教師のバトン」――今も続いて…

音楽教室の著作権料判決のこと

音楽教室のレッスンで演奏される曲に著作権料は生じるのか。10月24日、最高裁で「生徒の演奏については、教室が著作権料を払う必要はない」とする判決が出されたという新聞記事を見ました。小生は音楽の素養がないので、音楽それ自体はもちろん、業界につい…

京都・大山崎町のこと

京都の南部に山崎の合戦の地として知られる大山崎町があります。宇治川沿いの京都競馬場から見ると、さらに西、桂川、木津川と合流する辺りです。関西の人にとっては、町の北側に天王山があることもあって、馴染みがあるかもしれませんが、東の人間には、「…

部活動問題に特化した教職員組合

福岡県で部活動の問題にだけ特化した教職員組合が結成されたそうです(愛知、三重についで3例めとのこと)。通常の教職員組合が「常設委員会」型ならば、さしずめこれは「実行委員会」型です。一問題解決型組織であれば、他の問題に煩わされずに専心できる。…

多弁なる虚勢 無言なる算段

辺野古の座り込み抗議を見に、現地に行ったら、誰も「座り込み」をしていなかったから、立て看掲示の3011日を「0日にしたほうがよくない?」とVサインで笑う自身の写真入りのTweetを上げたひろゆきという人、テレビで見かけたくらいでよく知りませんでしたが…

国難の宰相と国民

むかし学校に勤めていた頃、同僚と、どういう校長(管理職)がよい校長か、という話になりまして、さすがにそのとき挙がった具体的なお名前を書くわけにはいきませんが、その同僚が言うには、某校の校長だった〇〇氏は、上意下達でなく学校を変えていこうと…

都立高入試の英語民間試験導入のこと

東京都は来年(2023年)度の都立高校入試に英語のスピーキングテスト(ESAT-J 11月に行われる予定のアチーブメント・テスト)の成績を活用することを決めています。しかし、詳細を知れば知るほど、3年前に文部科学省が導入を断念した大学入学共通テストへの…

「国葬」の費用と業者選定のこと

学校では学校生活の思い出写真集を「卒業アルバム」として子どもの卒業時に渡すことが慣例になっています。小生も教職員として何度かこの係になり、業者選定や撮影の手配などに関わったことがあります。業者選定については、1990年代くらいまでは、地元の写…

「イズムィコ先生ができるまで」を読んで

今日は短く。 ロシアの軍事評論家・小泉悠さんの半生をたどる記事を興味深く読みました。 【小泉悠】「いいところなし」の少年に、「細部から全体像を描く」を教えてくれた人:朝日新聞GLOBE+ 小生が初めて小泉さんを知ったのは、北朝鮮が度々「飛翔体」を…

中井久夫さんのあるエッセイ

精神科医の中井久夫さんが8月8日に亡くなったことを知りました。 訃報:中井久夫さん 88歳=精神科医 | 毎日新聞 中井さんのエッセイが楽しかったので、その感覚でむかし『西欧精神医学背景史』という著作を読んだら、まったく歯が立たなかった記憶がありま…

「国語力・言葉の脆弱性」について

「『ごんぎつね』の読めない小学生たち、恐喝を認識できない女子生徒……〈いま学校で起こっている〉国語力崩壊の惨状」という記事を読みました。何のこっちゃ?ということもなく、学校にいたことのある人にとっては、ああ…と思い当たるところのある話です。 …

「国葬」の記憶

吉田茂元首相の国葬が行われた1967年10月31日の記憶は、小生にはありません。父親が生きていたら、何か覚えていたかも知れませんが、テレビは天気予報とプロ野球くらいしか見なかった人だし、そもそもこの頃、家にはまだテレビがなかったような気もします。 …

「校内での政治的活動等は一切禁止」(生徒手帳)

宮城県の高校生が自分で作った参院選の仕組みを説明するポスターを校内に貼り出すため、生徒指導部長の教員に認印をもらいに行ったら「政治的活動だからダメだ」と言われたそうです。 高校で参院選解説ポスター張った女子生徒に起きたこと 線引きどこに [参…

バカロレアの哲学の問題を見て

日本の子どもたちは夏休みまであと3週間ですが、欧米の子どもたちの多くはすでに夏休み入っているようです。ということは、先月は年度の節目の試験期間に当たっていたはずです。フランスの高校生などは、最後の難関である修了資格試験バカロレアを受けないと…

裁判と子どもたち 二つの記事

昨日「毎日新聞」を眺めていて、社会面の見開きの左右に並ぶ記事に目が行きました。左の記事は、大阪の公立高校教員の長時間労働をめぐる裁判で、地裁は府の責任を認め、慰謝料の支払いを命ずるという画期的判決を伝えています。これには快哉を叫ぶ学校関係…

ある参院選公開質問状を見て

参院選東京選挙区に自民党から立候補している「おニャン子」候補が、NHKが候補者に尋ねたアンケートに対し、あまりに「無回答」が多く、ネットで話題となっています。いくら何でもと、その資質を疑いたくなりますが、現段階での情勢分析によれば(あてにはな…

参政党について

今日6月23日は沖縄戦の犠牲者を悼む「慰霊の日」です。沖縄の人ではありませんが、一日静かに過ごしたい気持ちです。外では数日前からニイニイゼミが鳴き始めました。 とはいえ、昨日、来月10日投票の参院選が公示され、ざわざわとした感じはあります。比例…

子どもの生きづらさ

週が明けてからもずっと頭から離れずにいる事件があります。先週末の土曜に東京駅近くの丸の内オアゾで12歳の子が亡くなりました。オアゾは書店の丸善が入っているビルで、以前は毎週のように訪れていた馴染みの場所です。そんな身近なところで、子どもがお…

クワクボリョウタさんのコメント

今日は短く。 新潟県十日町市の美術館を修学旅行で訪れていた中学生が展示作品を壊したことを知って、そう言えば、むかし修学旅行で京都のとある有名なお寺を訪れたとき、生徒が何を思ったのか、コースから外れて立派な石庭の中に入ってしまい、あとでお寺の…

石木ダムの社会科見学で

長崎市の小学校で、子どもが書いた社会科見学の感想文のコピーを、お礼として案内者に送ったところ、名前を伏せたかたちで、案内者の関係するグループのブログに掲載され、長崎市教育委員会が無断でコピーを送った等の理由でこの教員を文書訓告とした、とい…

日本の斜陽化 「高学歴」篇

ロシア語を勉強していると、時々日本のことを「日出ずる国 Страна восходящего солнца」と呼んでいる場面に出くわします。ロシアに限りませんが、大陸の西方から見れば、東の端(極東)の島国・日本は太陽が最初に昇るところというイメージなのでしょう。呼…

戦争をしようとする国家は戦争の前に何をするか

ロシアのウクライナ侵攻開始後、ロシアの文化人たちの語りを精力的に翻訳してきた奈倉有里さんのインタヴュー記事が、5月29日付朝日新聞にあります。 ロシアで現在、一般の人々がどういう状況におかれているか、職を失ったり、徴兵の恐怖におびえたり、ウク…

テキサス州の小学校銃乱射事件

銃社会・アメリカの「病理」と言われる惨劇がまた起きました。5月24日、米国テキサス州の小学校で銃乱射事件が起き、多数の子どもや教員が巻き込まれました。ニューヨーク州のスーパーで10人が死亡した銃による凶行から、まだわずか1週間のことです。 翌25日…

三角関数と金融の天秤

千葉県選出のある衆議院議員が5月17日の財政金融委員会で、今後の日本にとって学校における金融教育の充実が必要だと主張し、同様の連投Tweetをしていて、ちょっと話題になっていました。教育内容の優先事項をめぐって、三角関数と金融を秤にかけている件に…

斉加尚代さんの話

昨日の午後、畑で草刈りをしていたら、子どもたちがぞろぞろと下校してきました。4、5人の小学生が道ばたのソテツの周りに集まって何かを探しているようです。何だろうと思いながら、遠くで様子を見ていると、どうやらお目当てはトカゲ(カナヘビ)のようで…

教育の「不確実性」

教育社会学者の広田照幸さんの新刊が出るようです。それにあわせて、ほんの「味見」程度ですが、一部がネットで公開されています(2022年5月9日付更新の「ちくまWeb」)。そもそも「教育」とは何か? 3つのポイント「意図的に」「他者」「組織化」|ちくま…

2022年の「希望格差社会」

学校教員が子どもの人気職業の上位でなくなってからだいぶたちます。進研ゼミの調査では、今の小学生の人気職業は、1位がユーチューバー、2位は漫画家・イラストレーター・アニメーターで、学校の先生は7位だそうです。 https://benesse.jp/juken/202112/202…