ペンは剣よりも強く

日常と世相の記

白井 聡

「政治主導を偽装した官僚専制」

最近安倍政権を「行政独裁」とか「官僚専制」と特徴づける人がぽつりぽつりと現れているように感じます。言葉として断片的には以前にも耳にしていましたが、筋立てた話を2つほど知りました。 日曜の毎日新聞朝刊に、ノンフィクション作家・保阪正康さんとジ…

気の早い岸田政権の「総括」

泥沼と化した統一教会問題に足をとられる岸田政権。国民からそっぽを向かれて支持率が急降下し、反転に必死です。今度は電気ガス料金の負担軽減など総合経済対策を打ち出すようですが(自民党から額が少ないと言われて、何と4兆円!も積み上げるとのこと)、…

「錯誤」のなかでフタがとれ

この国の政治の潮流、世の風潮の潮目が変わったというのは、この2ヶ月でたびたび感じるところです。フタがとんだ、とか、重しがとれた、という表現が言い得ているように、この数年間、報道・ジャーナリズムや学校教育をはじめ、いろいろなところを蔽っていた…

「教団国家」の「正統」と「異端」

Twitterを見ていて共感したことばがが幾つかあります。 まず、岩下啓亮さんの昨日7月12日付のTweet。引用をお許しください。 https://twitter.com/iwashi_dokuhaku/status/1546546076949573633国が「納税しろ、納税は国民の義務だ、消費税減税などもっての他…

参院選 内田樹さんの記事2つ

「内田樹の研究室」に昨日(6月19日)付で2本の記事が掲載されていて、興味深く読みました。1本めの『週刊金曜日』に10日前に寄稿したという記事には、「おっ!?」と思いました。 昨年秋の衆院選について、個人的には、自民党が選挙前に総裁選を設定し、メデ…

「戦後」77年としての2022年

「戦後」があれば「戦前」があります。この場合、節目となっている「戦争」とは、1945年に日本の敗戦で終わる「第二次世界大戦」のことです(アジア・太平洋戦争、十五年戦争、「大東亜戦争」など、微妙な差異はありますが、呼び方はいろいろです)。以後、…

白井聡さん「総裁選に寄せて」

誰が勝っても政局の狼煙になると言われた横浜市長選が行われたのが8月22日。地盤である(はずの)横浜で、自らの推す候補が敗れ「惨敗」を喫したかたちのスガ首相が、八方塞がりで自民党総裁選への出馬をついに断念したのが9月3日。それから1ヶ月近くにわた…

IOCの「名義貸し」ビジネス

家の周りの生け垣を剪定していたら、娘さん?と一緒に手押し車で散歩(歩行訓練?)していた女性から「きれいになりますね」と声をかけられた。どこの人だろうか? 近所の人ではないような…。 去年は向かいの旦那さんに「〇〇さん(小生)が剪定すると、こっ…

白井聡さんのラジオ話

3月に出た『主権者のいない国』(講談社 小生、未読)の著者で政治学者の白井聡さんが、昨日(5月21日)午後「大竹まこと ゴールデンラジオ」にリモート出演して話していた内容の一部。2021年5月21日 白井聡 - 大竹まこと ゴールデンラジオ! - Omny.fm 太田…

白井聡さんの「総括」3

まず、白井さんに一言。一時の感情とはいえ、先日のTweetの件は猛省を望む。それで白井さんの書いた良質の文章が信を失うとしたら残念でならない。アベ政治やアベ的なものを無批判に受け入れることにためらいを感じる人が白井さんの文章から目を背けるのは、…

白井聡さんの「総括」 2

白井聡さんによる「安倍政権の総括 その2」 を読んだ(『論座』9月1日付)。 「メディア」と「ジャーナリズム」は同義ではない。当たり前だが……。ジャーナリズムから「批評」が抜かれれば、「手段」が残る。それがメディアだ。残念ながら日本のジャーナリズ…

白井聡さんの「総括」 1

白井聡さんがTwitterで、「これから何回かにわたって、安倍政権の総括を書きます。」と書いているのを“発見”したので“見に行ってきた”。【1】安倍政権の7年余りとは、日本史上の汚点である 私たちの再出発は、公正と正義の理念の復活なくしてあり得ない (『…