ア：きー・しー・〇ー・くん。
キ：何だ、〇ベさんじゃないですかぁ。冥界に行った人が、人の夢の中にまで出て来て、何の用ですかぁ。
ア：そんなつれないこと言うなよぉ。最近政界が大揺れだから心配してるんだよぉ。私という大黒柱を失って、〇民党も日本の政治も、どうなっていくのかってねぇ。
キ：そんなこと言ってるけど、実はあんまりそちらの居心地がよくなくて、下界に逃げてきたんじゃないんですかぁ？ 先輩諸氏が多いんでしょう。中〇根さんとかから若造呼ばわりされたりして……。
ア：ばかを言いなさい！ 私は日本の歴史上最も長く総理大臣を務めた男ですよ！ 中〇根さんよりも通算で3年以上も長く総理大臣をやってんだ。私がNO.1ですからね。あの人とは格がちがうんです。
キ：まあまあ、あの世に行ってもまだそんなことで競ってるんですか。変わってませんねぇ。
ア：ふん、きみの方こそ、何をしてもウケが悪くて、すっかり手詰まり状態じゃないの。「増税〇ガネ」だの「減税ウソ〇ガネ」だのと揶揄されて、支持率もダダ下がりで、どうすんの？
キ：それなんですけどね、「増税〇ガネ」「増税〇ガネ」ってうるさいから、減税してやることにしたんですよ。おまけに給付金まで付けるって言ってるのに、全然支持率が戻らなくて。ガソリンだって、電気ガスだって補助してやってるのに、日本の国民ってのは、欲の皮が突っ張ってるというか、これ以上何をしろって言うんですかね？
ア：きみもわかってないねぇ。選挙目当てでバラマキをするから、足元を見透かされちゃうんだよ。おかげで、解散戦略を打てないで、金だけ配らされる展開になっちゃって、最悪じゃないの。こんなんじゃ、いつになっても支持率は上がらないぞぉ。
キ：内閣支持率だけじゃなくて、党の支持率も下がってるんですよねぇ。
ア：このパーティー問題でまた下がるかもなぁ。しかし、メディアの連中も、「〇ベ派が」「〇ベ派が」って鬼のクビを獲ったみたいに騒ぐし、検察も地方の係官集めて本腰入れて来るし、何か私がいなくなって、メディアも検察も、すっかり重しがとれちゃったみたいだなぁ。
キ：そんな他人事みたいに言ってますけど、〇ベ派の歴代の事務総長、任意で調べられて、誰か逮捕者でも出たら大ごとですよ。
ア：とか何とか言って、このままだと派閥がガタガタになるから、次期総裁選に出てくるやつがいなくなって、しめしめとか思ってるんじゃないの？
キ：心外ですよ。党総裁として、「精査して、国民に丁寧に説明するように」と指示してますし、派閥のパーティーは当分自粛するようにと要請してるんですよ。
ア：んなもん、ほとぼりが冷めたら再開するに決まってるでしょ。まあ、きみも、難題抱えてるから、パーティーのことまで気にしてられないかねぇ。
キ：ん？ それは、統〇教会の重鎮と会ったときに撮った写真の件ですね。あの日は確か、あなたが忙しくて暇がないので、代わりに会ってくれって言うから、急遽会うことになったんで、相手のことなんかよく知りませんよ。そんな4年も前の話を出されて、いい迷惑ですね。
ア：国会で被害者救済法案が成立しそうだったから、マスコミにリークしてきたんだろう。むこうも必死だよなあ。
キ：〇ベさんを引き継ぐと、ほんとに権謀術数が渦巻いてて疲れますよねぇ。
ア：ん？ ケンボー？ 私を引き継ぐなら「憲法」だよー。憲法改正ー！
キ：あの世に行ってもまだ同じこと言って……。 はぁー、早いとこ国会を閉じて、もうクリスマスと正月にしたいですよ。
ア：また官邸で忘年会やる気じゃないんだろうなぁ。
キ：ご冗談でしょ。息子がネタにされるから、もう宴会はしません。暖かいところに行って、女房とゴルフでもします。
ア：ゴルフだったら私が相手をするから、早くこっちに来なさいよ。
キ：そんなこと言って、長老たちが一緒にゴルフしてくれないから暇なんでしょ。私はまだこっちの世界にいたいんで、当分は無理です。
ア：そんなこと言ってると、突然お招きが来るから、せいぜいご留意されることですな。
キ：うっ、何かそう言われると、胸のあたりが苦しいような……。
（実はキシ〇さんの布団の上で猫が丸くなっていたのでした にゃー）
