ペンは剣よりも強く

日常と世相の記

近石さん、円楽さん、猪木さんを偲んで

 今日は短く。
 最近著名人の訃報をよく耳にします。昨日はアニメ・サザエさんのマスオさん役で知られた声優の近石真介さんが、5日に亡くなったことを知りました。声優さんですから、他にもいろいろな役やナレーションなどで声を聞くことがあるとは思うのですが、近石さんの場合、子どもの頃に最初にマスオさんの声として聞いたのが決定的でした。映画「猿の惑星」の吹き替えなどでも近石さんの声を耳にした覚えがありますが、どんな場合であっても、あっ、マスオさんの声だと思ってしまうのです。Wikipediaによれば、奇しくもこの10月5日は、53年前にテレビでサザエさんの放送が始まった日とのことです。偶然とはいえ、こういう「運命」めいた話というのはあるものですね。
ORICON NEWS:『はじめてのおつかい』ナレーション・近石真介さん死去 91歳 『サザエさん』初代マスオ役 | 毎日新聞

 夕方、日本テレビの「笑点」を見ていたら、大喜利が、9月30日に亡くなった円楽さんを追悼する特番として組まれ、みんなで笑って故人を送ろうとする気持ちが、見ている側にも伝わりました。それでも、やはりどこかで無理があるからでしょう、最初のお題は、生前の円楽さんが映像で出てきて、「お前は修行が足らん!」と言って、メンバーがそれに返答するというものだったのですが、好楽さんが「円楽、お前は長生きが足らん!」などというKYな回答をしたものですから、司会の昇太さんも他のメンバーもほろりとして時間が止まり、2問目に移るのに一瞬あたふたとした様子がうかがえました。もう、こちらもほろりです。
好楽、円楽さんへ愛のツッコミ | 朝日新聞デジタルマガジン&[and]

 今月1日にはプロレスラーで参院議員でもあったアントニオ猪木さんが亡くなっています。小生はそうでもなかったのですが、周りには熱の入ったファンがたくさんいました。国会議員になってからも、北朝鮮イラクに乗り込んでいって話をつけてくる姿は、庶民的には圧倒的なヒーローに映ります(単なるパフォーマンスだとしても、こんなことができる政治家はおそらく今は皆無でしょう)。「闘魂注入ビンタ」なんて、まあ形容の仕方はどうあれ、人をひっぱたいて感謝・賞賛されるのは彼くらいなものです。
【写真まとめ】 さようなら「燃える闘魂」アントニオ猪木さん:朝日新聞デジタル
猪木さんのビンタは「翌日にクラッと」 3度の経験者が語る闘魂注入:朝日新聞デジタル

 猪木さんの葬儀は、海外在住の親族が到着してからということで、今週、家族葬としてとりおこなわれるそうですが、会場は公表せず、ファンには後日「お別れの会」を開くとのこと。円楽さんも家族葬で、家族や弟子ら数十人が集まって故人を見送ったということですし、近石さんもすでに近親者で済ませたとのこと。葬儀は今や著名人も庶民も、だいたいこうした形式がトレンドです。

 それに比して、反対意見の方が多い中、安倍氏の葬儀を「お別れの会」や「偲ぶ会」ではなく、「国葬」という名と規模でとりおこなうことに執着した政府を、国民はどう感じているか。岸田首相もその周辺も、もう終わったことと思っているかもしれませんが、今後も、誰か著名人が亡くなり、葬儀や偲ぶ会に人が大勢集まるたびに思い起こされることになるのでは、と思います。少なくとも、小生はそうです。

 



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