ペンは剣よりも強く

日常と世相の記

ウッドショック・円安・山林伐採

 あまり詳しくは書けませんが、父親から相続することになった廃屋があります。壊して更地にしたいのですが、更地のままだと住宅地の軽減対象から外れ、固定資産税が跳ね上がってしまうので、代わりに何か建てないといけないのかとも考えるのですが、去年から「ウッドショック」と呼ばれる木材価格の高騰が続いています。わが国の輸入材のほとんどはロシア産ということなので、現下のロシアの戦争状況で事態が好転するようにはとても思えません。不動産屋に相談してみようかと思っているのですが、どうしたものかと悩ましいです。
 以下は読売新聞の6月7日付記事の一部です(年齢は省きました)。

マイホーム「予算増か部屋数減か」木材高騰で建築ピンチ…合板は7割高・夏に在庫切れも : 読売新聞オンライン

輸入82%が露産
 木材価格は、世界的な住宅需要の回復やコンテナ物流の混乱による「ウッドショック」でもともと高騰していた。そこにウクライナ侵攻が拍車をかけた。ロシアは西側諸国からの経済制裁への報復措置として、日本などにチップや薄い板「単板」の輸出を禁止した。
単板は、住宅の屋根や壁に使われる合板の素材となり、昨年、総輸入量(29・4万立方メートル)のうち82%をロシア産が占めた。農林水産省の最新の統計では、針葉樹合板の全国平均価格は3月、1枚2070円で前年同月比で約7割高くなっている。

 合板を扱う東京都江東区の木材販売会社「大一木材」では、ロシア産のカラマツを使った住宅用合板の在庫が減った。営業部担当課長の 両角直樹さんは「ここまで品薄になるのは災害時を除けば初めて。住宅だけでなく、ビルやマンションの建設にも影響しかねない」と気をもむ。
 「ロシアの木材は『紛争木材』とみなす」。国際機関「森林認証制度相互承認プログラム(PEFC)理事会」は3月上旬、そう発表した。PEFCは適切に管理された森林資源の活用を推奨。国内事業を担う「緑の循環認証会議」(東京)の 梶谷かじや 辰哉事務局長は「ロシア材は国際的に締め出されている。侵攻が続けば業界への影響も大きくなる」とみている。……
 今後もロシア材の供給が 逼迫ひっぱく し、夏以降は業者の在庫が尽きる恐れがある。

 毎日新聞の記事もあります。
消えたロシア産木材 ウクライナ侵攻で価格高騰 | 毎日新聞

高騰続く木材価格 平均単価、前年比1.2倍 埼玉・秩父森林組合 | 毎日新聞

 ついに為替相場は1ドル134円台に突入しました。木材に限らず、円安が物価高に拍車をかける中、黒田東彦日銀総裁の発言を恨めしく感じている人は少なくないでしょう。「円安は日本にプラスだ」にしても「家計の値上げ許容度も高まっている」にしても、何かを言えば言うほど、世間や市場から愛想を尽かされていく感じがします。この「見放され」感は、実は当人が一番よくわかっているので、「逃げ込み」に必死に見えます。任期は来年の春まで残り10ヶ月。さすがに「値上げ許容」発言は「撤回」しましたが、肝心の金融緩和の「誤り」を認めず、軌道修正もせずに後任にバトンタッチし、あとは野となれ山となれ、なのでしょうか。

「とんだ暴発」黒田バズーカ 「値上げ許容」発言撤回もくすぶる火種

 静岡県の山林で6,000本ものヒノキが伐採されたニュースがありました。まさか、ウッドショック(による木材確保!?)のせいでこうなったわけではないでしょうが、日本の政治経済の行く末を幾分か暗示している光景に映ります。そうならないように英知を集めないといけません。

【独自】山の所有者激怒「間伐」のはずが…ヒノキ6000本“勝手に”伐採 災害リスクも|テレ朝news-テレビ朝日のニュースサイト





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