スガ政権が感染爆発に直面し、苦し紛れに打ち出した中等症以下の「自宅療養」方針。何と、身内(公明党・自民党)からも撤回を求められる錯乱ぶりだ。これは「国民皆保険」の放棄、「棄民」政策だと呼ぶ人もいるが、スガが政権発足時に掲げた「自助(・共助・公助)」の理念(?)からすれば、あり得べき帰結なのかもしれない。しかし、これは国民の「トリアージ」(命の選別)を公言しているも同然だ。こんなことを本気でやるつもりなのだろうか。
東京都では、8月1日時点で、自宅療養中のコロナ感染者の213人が119番通報しても、病院に搬送できたのは半数以下の91人、残りの122人は搬送先が見つからず、自宅に留め置かれたという(搬送できた場合も、救急隊が20カ所から30カ所以上の病院に電話をかけて、やっとのことで搬送先が見つかったという)。
(自宅療養者の半数以上が119番しても病院に搬送できず…都内の新型コロナ感染者急増)
あるいは、8時間、100の病院施設から受け入れを断られて、やっと自宅から50キロ先に搬送先が見つかったというケースもある。
(【独自】都内約100病院が拒否 コロナ救急患者搬送に8時間|TBS NEWS)
そもそもオリンピックに医師や看護師など医療従事者を7,000人もとられるなかで招いた今の感染爆発である。オリンピックを中止してから言うのならまだしも、事前に専門家から警告されたとおりに病床が逼迫してきたら、患者の「選別」を言い出すなど、立場がわかっているのだろうか。「トリアージ」という語は不穏だが、一般国民よりも「上級国民」と「ぼったくり集団」の享楽と安全を優先するこの「トリアージ政権」を、我々も「自助」理念の下、自らの「命」を救うため、「選別」しなければならないと強く思う。
政府には不愉快が増すばかりだが、8月3日付の「饒速日」さんのTweetには笑えたので、最後にこれを。
スガ首相は、新型コロナウイルスの急激な感染拡大を踏まえ、夏の帰省や旅行を控えるよう呼びかけた。これを受けて……。
以下、引用を許されたい。
https://twitter.com/poverty_liberty/status/1422475971182022664
政府「頼むからお盆の帰省は止めて下さい」
国民1「中止の考えはない。強い警戒感を持って帰省に臨む」
国民2「バブル方式で帰省する。感染拡大の恐れはないと認識している」
国民3「帰省を中止することは一番簡単なこと、楽なことだ。帰省に挑戦するのが国民の役割だ」
国民4「安心安全な帰省に向けて全力で取り組む」
国民5「コロナに打ち勝った証として帰省する」
国民6「(帰省は)今更やめられないという結論になった」
国民7「『帰省するな』ではなく、『どうやったら帰省できるか』を皆さんで考えて、どうにかできるようにしてほしいと思います」
国民8「もしこの状況で帰省がなくなってしまったら、大げさに言ったら死ぬかもしれない。それくらい喪失感が大きい。それだけ命かけて帰省する為に僕だけじゃなく帰省を目指す国民はやってきている」
国民9「家族に感動を与えたい。帰省はコロナ禍収束の希望の光」
……
<以下略>(笑)
国民∞「そのようなご指摘は当たらない。引き続き緊張感を持って、事態を注視していきたい。このように考えております。」
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