ペンは剣よりも強く

日常と世相の記

地震 & スーパークレイジー君のTwitter

 昨晩大きな揺れがあった。眠気眼でしばらく様子を見ていたが、幸いにも、家の中では何かが倒れたり落ちたりということはなかった。階下の老人も無事で安堵した。外がどうなっているかはわからない。
 早朝、テレビをつけると、震源に近い福島県宮城県では崖くずれがあり、けが人も出ている様子。あれから10年。今回の地震はその余震という話だ。人間の感覚では10年はそれなりに長い時間だが、地球時間としてはほんの一瞬なのかも知れない。10年前を決して忘れたわけではないが、「忘れたいこと」もある……。

 立憲民主党枝野幸男代表が「10年を振り返ってどうですか?」と聞かれ、「振り返るものではなく、現在進行形の話です。」と答えたという(関田一行氏のTwitterより https://twitter.com/kazuyuki_sekita/status/1360105871133396995 )。よく考えると、「10年を振り返って…」と聞かれたわけではないので、この返答は少し変なのだが、しかし「現在進行形」という言葉は重い。「健忘癖」への警鐘と受け止めたい。政府とその周りは、10年前の震災と未了の復興を、五輪にかこつけてすべて「リセット」しようとしてきたし、今もそうしているのだから。


 インターネットで地震の情報を拾っているうちに、埼玉県戸田市の市議「スーパークレイジー」こと西本さんのTwitterにたどり着いた。先日議員に初当選して、2月8日から議員活動をスタートさせたようだ。新人議員として、その発信が生き生きしている。ところが、中に妙な投稿が見える。
 小学生が市議会の傍聴見学に来たことに対して学校側から彼に「抗議」があったというのだ。「抗議?」—— 中身はわからないが、どうも「問い合わせ」とか「確認」などではなさそうだ。

https://twitter.com/makoto__9999/status/1360243267963506693

 以下、彼の言(——引用をお許し願いたい。※太字は当方が施したもの)。

……その子供たちは両親にも勉強してきなさい!って言われてきた子供達です。
僕に頑張ってね!写真撮って!って言われて、無視出来るはずがありません。
先生は小学生に2度と傍聴に行くな!と言ったみたいで悲しいですね。

ひとつだけ言います。あの人は危ないからと教師が小学生に言うのはいいとして。僕は、子供達が訪ねてきても、子供と2人っきりで会う事はしてません。常に第三者を置いてます。僕が子供達にセクハラしたとか疑われたりも嫌なので必ず第三者も見てる所でしか喋ってません。子供達が1番純粋だわ。

子供達が来たら必ず聞く事。
ちゃんと学校に行ってから来たの?
家に帰ってから来たの?
両親には傍聴しに行く、演説に来る事伝えた❓ 夜に家にいきなり来た中学生には、親に電話しなさい!って目の前で電話を代わって、今から帰らせます!と約束する。他人から揚げ足とられないように。

学校まで休んで傍聴に来る子が万一、いたとしたら僕は学校に連れて行きますよ。学校終わって帰宅した後に両親に行って来なさい!って言われた後にきた子供達です。


 先生方にお願いです。先生方は担任であれば30から40人もの子どもの面倒をみています。いろいろな子どもがいるし、いろいろな家庭があります。ときに子どもたちの思わぬ言動により「何をやってるんだ!」と保護者や外部から苦情を受けることがあるかも知れません。中には心ない非難の言葉を浴びせてくるような人もいて、過去に相当辛く嫌な思いをされた方もおられるでしょう。小生も昔学校で働いていたので、お気持ちは察することができます。今回の件でも、もしかしたら、分別なく無理解なことを言う人が出てくるかもしれません。
 でも、「事なかれ」はいけません。
 小学生が市議会に興味を持つことはよいことではないでしょうか。今、地方議会選挙の投票率は低落を続けています。もはや投票に行かない人が半数どころか3分の2というところもあります。こんな雰囲気の中、きっかけはどうあれ、市議会って何をやってるところだろう、行って見てみよう、と思い、保護者も、行ってみれば、と許可したのです。「二度と行ってはいけない」と言う前に、まずは、子どもや保護者の話をよく聞いて、その真意を把握してほしいと思います。
 また、「スーパークレイジー君」と称する一議員と接することも特に問題はないはずです。彼は選挙で選ばれた市議会の議員です。先生方の中には、彼のことを自分の趣向や世界観に合わない人だと思う方がおられるかも知れませんが、彼は市の住民を代表しています。相応の敬意がはらわれるべきだし、先生方の態度や敬意は小学生たちにも伝わるでしょう。あるいは、もし、世の中のことがまだわからない子どもが特定の政党、特定の議員と接して感化されるのが心配だというのなら、他の政党や議員さんからも話を聞いて、いろいろな視点をもつことが大切だと教えてあげてください。「政治的中立」とは、「事なかれ」、つまりは「政治忌避」や「無為(無関心)」とはちがうはずです。

 ともあれ、Twitter上のことばが独り歩きするのは好ましいことではありません。誤解や言葉足らずな部分を埋めるためにも、この機会に「スーパークレイジー君」とよく話をし、共同で子どもたちのフォローをしてほしいと思います。


 「スーパークレイジー君」こと西本さんへ:いろいろと難儀なことがあるかもしれませんが、県外からその奮闘ぶりを拝見し、応援しています。




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