キンモクセイの薫る季節になって、朝玄関を開けるとき、今日はどうかなとちょっとドキドキします。
京都大学の研究グループが、人の笑い声の特徴を分析して一緒に笑い声を出す機能をもつ人型ロボットを開発したそうです。こういうケースでは女性ロボットの場合が目立つのが少々引っかかりますが(あはは、とか、えへへ、とかいう笑いもそうです)、日進月歩でAIが「進化」するなか、昔のSF世界のアンドロイドがどんどん実現に向けて動いているようで、率直な驚きがあります。これでいいんだろうかという疑念や心配も含めてですが。
しかし、映像を見ていると、このロボットにはまだ何か気持ちの悪い感じがあります。端的に言って、動作・仕草の不自然さが抜けていないからだと思います。確かに声は笑っていますが、口の動きと符合しなかったり、時折瞬きはしても、表情がのっぺりしていたりと、まだまだ改善の余地があるでしょう。
【動画】人の笑いに合わせて”一緒に笑う”人型ロボット開発 | NHK
「気持ちが悪い」と言えば、SNSで「#自民党気持ち悪い」というハッシュタグがトレンドになっています。何かと思ってのぞいてみると、統一教会と自民党のズブズブ関係、特に細田・衆院議長の紙1枚の釈明や、村上誠一郎衆院議員の安倍氏=国賊発言の処分問題などについて、多数のTweetが上がっています。
#自民党気持ち悪い - Twitter Search / Twitter
「気持ち悪い」の意味するところが、吐き気を催すほど酷い、不快だ、ということならば共感するところ大です。
統一教会問題で言えば、自民党が党組織として、関係を洗いざらい明らかにし、今後は一切関係を断つと宣言し、その通りに行動すれば、何も「気持ちが悪い」ところはありません。が、実際はいつになっても自ら実態を解明せず、後から後から新事実が判明する底なしの状態で、「関係をもたない」と言いつつ、たとえば、教会信者の秘書や事務所の職員をどうするのかについて、一切口を噤んだら、自民党はやっぱりカルトに操られているのではないかという世間一般の「恐怖感」は払拭できません。
SHIN∞1🌏 on Twitter: "安倍派、なるほど~🙄 https://t.co/F04QSbrBK0" / Twitter
村上議員の国賊発言にしても、組織体として構成員の「不当」な発言に対する「処分」案件が俎上にのぼることはあっても、よもやと思いますが、党籍の剥奪などに及んだら、これはどう考えてもやり過ぎです。「自由」と「民主」を標榜する国民政党が、党内の異論を認めず、一切排除するような不寛容な姿勢を示したら、とても「国民政党」とは言えません。村上議員は、元々葬儀に出る気はないと言っていましたが、「国民の半数以上が反対しているのに国葬をやること」に異議を申し立てたわけですから、かりに「国賊」という単語が不穏当だとしても(「党賊!」にしとけばよかったんでしょうか?)、これが理由で自民党から出て行けということになったら、政権与党として国内の多数派世論に背を向けたと受け止められるでしょう。
それに比較で言っても、こんなんで一発退場になるんだったら、「ナチスに学べ」ほか、数知れぬ妄言と差別発言(認識)をくり返し、日本国民や世界市民を愚弄してきた暴言魔王はどうするのでしょうか。噂によれば、この「魔王」様は、「理屈じゃねえんだ」という電話の決め台詞でもって、岸田首相に今回の国葬をやるよう促した(指示した)張本人でもあります。総理経験者だったり、祖父や近親に総理大臣や天皇家がいる人は特別で、「上級国民」ならぬ「上級議員」なら、自民党では何を言っても許されるのでしょうか。気持ち悪いこと、この上なしです。
この「気持ち悪さ」は、個人的には岸田首相にも感じるところです。話がカンペの棒読みなのは前総理と変わりませんが、先の国葬における追悼の辞の映像などを見ると、最後に登場した前総理にも劣るとの評価を受けるほど、話がのっぺりしていて「無表情」です(もっとも、前総理は、今回意外なことに「株」を上げることになったようですが、追悼で述べた話にも薄気味悪さはあります。故安倍氏が読みかけだった本『山県有朋』の中に印がしてあったというエピソードも、事実かどうか、信用しかねる話ですし、余計ついでに言えば、出だしの奈良の病院に駆けつけたときの話で「あなたならではの、あたたかなほほえみに、最後の一瞬、接することができました」という逸話も、安倍氏がすでに心肺停止状態だったことを思えば、もっと信じられない話です)。
岸田首相、国葬の “主役” を菅前首相に取られて意気消沈「支持率よりも落ち込んでいる」 | Smart FLASH/スマフラ[光文社週刊誌]
岸田文雄首相と菅義偉前首相、国葬弔辞で「言葉の力の違い」 大先輩・池田勇人元総理とは歴然の差(NEWSポストセブン) - Yahoo!ニュース
嫌な予感が的中。菅前首相の国葬「弔辞」で飛び出した衝撃の言葉 - まぐまぐニュース!
<追加>
菅義偉が国葬弔辞で美談に仕立てた「山縣有朋の歌」は使い回しだった! 当の安倍晋三がJR東海・葛西敬之会長の追悼で使ったネタを|LITERA/リテラ
話と心の遊離、言葉と行動の不一致、政党理念と党員意識のアンバランス、こうした不自然さ、気持ち悪さを、首相と自民党は今後少しでも事実として払拭できるのでしょうか。まさか、AIロボットが不自然さを克服する方が早いんじゃないでしょうね、岸田さん。
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