コラムニストの小田嶋隆が亡くなったことを知りました。日経ビジネスに連載していた「ア・ピース・オブ・警句」は、小生には少々冗長な感じもありましたが、「おしゃべり」のごとく繰り出される諧謔性が好きで、楽しみにしていたコラムでした。その後、病気や入院のため休載となってからは、毎日のようにTwitter「出演」を敢行し、そのTweetの内容もさることながら、「できたよ~」の一言が添えられた人物のイラストがまた痛快でした。
小田嶋さんを「反権力の論客」と称した追悼記事も見ましたが、小生には、ややしっくりしません。為政者=権力者を笑い飛ばす点では、確かに「反権力」なのですが、世間にあふれるエゴや差別性も同様に斬りまくる姿は、個人を大切にできない者に対する小田嶋さんの変わらぬ意思を感じました。「反権力」というより「反骨」と言う方がいいように思います。アルコールは止められていたようですが、一緒に酒を飲めば、バカ話に花が咲く、でも、強者の論理には決してなびかない――小田嶋さんの文章の底流にはいつもそういう気概があったと思います。
小田嶋さんと親しくしていた内田樹さんと平川克美さんが6月13日に自宅を見舞ったことを内田さんがTweetしています(小生はこのTweetで小田嶋さんが亡くなったことを知りました)。
https://twitter.com/levinassien/status/1540296831783309313
「話しているうちにどんどん元気になってきて……」というくだりには目頭が熱くなりました。それからまだ二週間とたっていません。二人と話ができて「安心」したのでしょうか。まだ65歳。本当に残念です。心よりご冥福をお祈りします。
「馬鹿な話にこそ…」小田嶋隆さんが友人2人に最後に語った言葉:朝日新聞デジタル
小田嶋隆さんが死去、65歳 反権力の論客、コラムニスト 雑誌「噂の真相」で執筆:東京新聞 TOKYO Web
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