ペンは剣よりも強く

日常と世相の記

自民党議員に200万円の給付金!

 下衆の勘繰りみたいで嫌な話だが、政治家なんだからもうちょっと国民にやさしく自己に厳しく、それくらいの気概というか気位があるところを見せられないものだろうか。
 6月の中旬になっても、「まだ届かない」「いくら申請しても突き返される」などと批判を浴びているコロナ対策の給付金行政。「スピード感が大事」と散々言い続けながらこれだけ給付が滞るのはもはや“人災”だとまで言われているのに、自民党議員(名目は支部あて)には5月26日にちゃっかり政党交付金(税金)から200万円が振り込まれていたという。もう選挙がないとなるとやりたい放題という感じ。
 以下、『週刊ポスト』の6月12日付配信記事からの引用。

自民党議員に税金から200万円支給、申請不要で即時振り込み|NEWSポストセブン

「必要な方に支援を一日も早くお届けできるよう、全力を尽くします」──5月25日、緊急事態宣言解除の会見で安倍晋三・首相が述べた言葉を信じている人は、もういないだろう。
 ところが、である。総理会見の翌26日、衆参の自民党議員にはいち早く「給付金」が届けられていたのだ。それも1人あたり200万円の大盤振る舞いだ。
「5月26日に党本部から各政党支部に200万円の支部交付金が振り込まれた。通常の支部交付金は年6回に分けて総額1200万円が配られるが、今回はそれとは別枠の臨時の活動費という説明だった」(自民党ベテラン秘書)
 自民党が配った支部交付金の原資は政党交付金。国民一人あたり250円の「税金」から捻出されたカネである。
 年に一度の使途報告は義務づけられているものの、事務所賃料から人件費、政治活動費としての飲食代(会合費)まで使途に制限はない。政治家が自身の政治団体資金管理団体)に寄付することも可能な非課税の収入である。国民が各種給付金の複雑な手続きに悪戦苦闘している間に、こっそり「申請不要、即時振り込み」の支給がなされていたわけだ。
 新型コロナ対策で、国会議員の歳費は2割削減(5月から1年間。月に約26万円減額)されていたが、結局は政治資金でしっかり補填されており、「身を切るフリ」でしかなかったことがよくわかる。
 感染拡大によって自民党議員は地元入り自粛が通達され、議員会館と宿舎を往復する生活が続く。「支持率も下がっているから、地元活動に励めということだろう」(同前)と受け止められているのだ。
 この交付金について、自民党本部に質すと、「日常の支部の政治活動のために、年4回の定期支給分を含め、通例年6回支給している交付金のうちの一つ」「その年によって支給日がずれることがあります」との回答があった。
 国から各党への政党交付金の振込は4月、7月、10月、12月の年4回。自民党ではそれに合わせた各支部への「年4回の定期支給」があり、それ以外の2回の支給は、過去の使途報告を見るとほとんどの年で6月と12月に行なわれている。
 自民党の回答は、今回の200万円が臨時ボーナスではなく「いつも支給しているカネを今年はたまたま早く渡しただけ」と言いたいようだが、国民への給付状況を考えれば、身内に対してだけ、あまりに“柔軟な対応”で驚くしかない。

 国会であのような醜態を見せられたうえに、これかぁ……。衆議院が解散になるまでまだまだ続くのだろうか。もうげんなりである。



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