ペンは剣よりも強く

日常と世相の記

安倍マネーと「交付罪」

 新恭(あらた きょう)さんの『国家権力&メディア一刀両断』6月5日付の記事によると、4月27日付ヤフーニュースに郷原信郎弁護士郷原総合コンプライアンス法律事務所)の記事「河井前法相“本格捜査”で、安倍政権「倒壊」か」があるとのこと。

角栄以来か。河井夫妻「立件」なら安倍首相が問われる「交付罪」 - まぐまぐニュース!

河井前法相“本格捜査”で、安倍政権「倒壊」か(郷原信郎) - 個人 - Yahoo!ニュース

 その中で郷原弁護士は、河井氏に「買収罪」が成立する場合、河井案里氏の巨額の選挙資金については「交付罪」が成立すると言及されている。孫引きになるが、以下、引用。下線は小生が施したもの。

「供与罪」1億5000万円の選挙資金の提供が「交付」罪に当たる可能性
 ………重大な影響を与えることになるのは、買収資金の原資の提供も、捜査の対象となり、捜査が、自民党本部・安倍政権にも及びかねないということである。
 案里氏が初当選した昨年7月の参議院議員選挙の際、昨年4月から公示前までの間に、案里氏と夫の克行氏(衆院広島3区)が支部長を務める二つの自民党支部の口座に、1億5000万円が党本部側から提供されたことを、案里氏本人のほか、自民党二階俊博幹事長も、1月27日の記者会見で認めている。
 一方、同じ参院選の広島選挙区に自民党公認で立候補して落選した溝手顕正氏への拠出は1500万円だった。
 溝手氏への1500万円を大幅に上回る1億5000万円が提供された理由は、事務所費、ポスター代等の使途が明確な選挙費用ではなく、参議院議員選挙に向けて河井案里氏への支持を拡大し、当選させる目的で提供する資金であることは明らかだ。
 つまり、河井氏らが、「(案里氏に)当選を得させるために」金銭を提供したことが「選挙人又は選挙運動者」に対する「供与」として買収罪に問われるのであれば、その資金の提供者は、「第一号から第三号までに掲げる行為(当選を得る、得させる目的での金銭等の供与)をさせる目的をもつて選挙運動者に対し金銭若しくは物品の交付」(221条3号)をしたことになり、(少なくとも、「選挙運動者」である克行氏本人に提供された分については)「交付罪」が成立することになる
 そういう意味で、今回の克行氏に対する公選法違反の容疑は、自民党本部、そして、安倍政権の中枢への捜査に直結することは必至なのである。

 自民党の関係者にも検察の事情聴取が進んでいるらしく、今“6月17日”に向けた詰めの段階にあるのだろうが、新さんが「角栄以来か」と表現する事態になるのかも知れない。それはそれで公正な捜査と裁きが必要だが、これだけ破壊されている国家の「骨格」をどうつくり直すのか、その責務をリーダーとして誰が担うのか、……これは目眩がするような難事だ。それを知ってか、この期に及んでも誰も手を挙げない与党の中にそういう人物を見出すのは難しいが……。


↓ よろしければクリックしていただけると励みになります。

社会・経済ランキング
にほんブログ村 政治ブログへ
にほんブログ村
にほんブログ村 政治ブログ 政治・社会問題へ
にほんブログ村