ペンは剣よりも強く

日常と世相の記

「You Are Not Welcome!! GET OUT!」

 よいニュース。文部科学省は「教員免許更新制」を廃止する方針を固めたとのこと。この先もずっと「選挙前」だったらいいのに(笑)。
 これは「アベ政治」から決別する一つの嚆矢ではないか。そうしないといけないと強く思う。
 (教員免許更新制廃止へ 文科省、来年にも法改正 | 毎日新聞

 IOCバッハ会長が7月8日に来日した。昨日(10日)、宿泊するホテルオークラにデモ隊(「五輪マフィアを退治する市民有志」)が押し寄せ、これを押しとどめようとする警官隊と一時もみ合いになったとのこと。デモ隊のもっていた「You Are Not Welcome!! GET OUT」のプラカードの文言に共感する。

【速報】警察出動! IOCバッハ会長宿泊ホテル前で五輪反対デモ「平和願うなら広島行くな」 | 東スポのニュースに関するニュースを掲載

田中龍作ジャーナル | バッハの宿泊先で「帰れ」と叫ぶ 総督閣下に近づけさせまいと必死の警察

 バッハ会長は16日(金)に広島を訪問する予定で、同日にはコーツ副会長も長崎に行くという。地元からは「You Are Not Welcome」の声が上がっているそうだが、当たり前だと思う。彼らが行くべき場所は広島や長崎ではなく、むしろ、福島である(バッハは2018年11月に当時の首相・アベと一度福島を訪れてはいる)。そもそも「復興五輪」と銘打ち、「アンダーコントロール」という前提で招致した五輪である。10年たってもそれが嘘偽りであることをIOCのトップにいる両名こそ直視する必要がある。

 河北新報は7月9日付記事で放射能汚染水が海に流出した可能性を伝えている。以下引用。

福島第1原発 排水溝で濃度急上昇 汚染水、海に流出か | 河北新報オンラインニュース / ONLINE NEWS

 東京電力は8日、福島第1原発5、6号機側の放射性廃棄物の一時保管エリアの排水溝で、7日夜に放射能濃度が急上昇したと発表した。近くで天板のずれた汚染土壌入りの金属容器2個が見つかり、容器内から雨水があふれ出ていたことが判明。付近には構内を西から東に横切る川が流れており、既に汚れた水が海に流出した可能性がある。
 東電によると、天板のずれた金属容器2個の中にたまっていた雨水の放射能濃度は、それぞれ1リットル当たり7万9000ベクレルと3万3000ベクレル。汚染土壌はフレコンバッグに詰められており、2015年12月以前に容器に封入された。天板がずれた時期や原因は不明。
……
 7日は第1原発周辺で1日30ミリの雨が降り、エリア南側の排水溝で1リットル当たり930ベクレルの放射能が検出された。含有するセシウム137の濃度は環境放出の基準限度の約4倍に当たる1リットル370ベクレルだった。6月29日に採取したエリア北側の水質分析用排水升(ます)の水からも1リットル750ベクレルの濃度を確認した。
 これまでの検査で河口の放射能濃度に異常はなかったが、排水溝の水は直接川に流れ出る構造になっている。東電は金属容器内の水と排水溝の水を詳細に分析し、汚染源かどうかの特定を進めるとしている。

 「人道か、カネか」――こんな選択肢があっていいものか、と思っていたが、今やこれ、「人道か、オリンピックか」になった感がある。
 今朝のTBSサンデー・モーニングで、政治学者の姜尚中は、1972年のミュンヘン・オリンピックを取り上げ、次のような話をした<概要>。

 このとき、選手村でイスラエルの選手がパレスチナ武装組織に襲撃されて殺害されるという事件が起こりました。「平和の祭典」といわれるオリンピックにはあり得ない悲惨な事件です。私は、当然、以後の競技は中止されるものと思っていました。しかし、驚いたことに、事件で人が亡くなった30時間後には、競技が再開されているのです。このとき、オリンピックって、何て冷たいのかと思いました。……

 非常事態宣言下にオリンピックを強行しようとする今の状況を暗示しているかのようだ。
 オリンピックは1984年のロサンゼルス大会の「商業」化から大きく変容したと言われるが、「国威発揚」と結びついた「オリンピック・ファースト」はそれ以前から、おそらくは1936年のベルリン大会から脈々と続いてきた。この「オリンピック・ファースト」を前に、「犠牲」にされた多くの人びとの声は覆い隠されてきたはずである。
 今また、オリンピックの狂騒によって、人びとの声がかき消されていくことになるのか。それは覆いつくしようがないと思うが、今後繰り広げられるはずの圧倒的な「情報洪水」にあっても、大切な情報を拾い上げていきたい。人の命がかかっているし…。


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