ペンは剣よりも強く

日常と世相の記

周庭さんへ

 周庭さんが描いたという絵ハガキ(ポストカード)を見た。何と優しく穏やかな絵だろうか。

https://twitter.com/chowtingagnes/status/1357910837076267008


 庭の梅のつぼみが赤くなってきたなあと思ってよく見たら、一輪(いや、二輪)、すでに開いていた。母親が好きだった紅梅。昨日半日ペンキ塗りをしたご褒美だろうか。少しくたびれてきた老木だが、このまま暖かい日が続けば来週には満開になるかもしれない。周庭さんにも見せたいものだ。

 寒風に耐えて今年も梅一輪
 香港に春を届けよ梅一輪
 浦添に春を告げるか梅一輪
  ※追記:沖縄ではもう桜が咲いているそうで……(恥)。

 「親日」家の周庭さんを励ましたいのだが、先日の森喜朗の暴言(女性蔑視の認識)と周りの対応を知ったら、さぞかしがっかりされるだろう。嵐のような辞任要求に対し「余人をもってかえがたい」とは、 “日本のオリンピック組織委員会はみんな「差別主義者」だから代わっても意味がない“ ということだろうか? ——世界の注目を集めている中でこんな言いぐさができる国なのである。それでも、周庭さんは醜悪な相手に対しても蔑むようなことは言わない人だと思うので、次の記事をおもしろく読んでくれると思う。東京新聞の昨日2月6日付「筆洗」を引用させていただく。

心から楽しそうな顔をしながら、憎まれ口をあびせてくる。至芸…:東京新聞 TOKYO Web

 心から楽しそうな顔をしながら、憎まれ口をあびせてくる。至芸だろう。「笑いながら怒る人」を俳優竹中直人さんは、学生時代にものにして以来、四十年以上にわたって求められ、演じてきたそうだ。現実にはありそうにない不条理の笑いは何度見ても面白い
▼こちらは、何度思い出しても愉快にならない。失言が芸風というわけでもないだろう。東京五輪パラリンピック組織委員会森喜朗会長の発言である
▼先日の会見で、現実にはありそうにない「謝りながら怒らせる人」を見たような気がする。女性蔑視と指摘される発言を撤回し、謝罪しているものの、むしろ怒りは広がっている
▼女性の発言について不条理にも特有の傾向があると決め付け、しかもそれを好ましくない面とみなしている。会見でおわびはしたけれど、不機嫌そうに「だから撤回させていただきますと言っている」などと発言していた。本音に変わりはないといったところがにじみ出ていたように映った
▼謝罪会見であったのならば、発言撤回などに増して大事なのは、人が許せると思えたかどうかのはずだ。男女平等の五輪の理念を掲げ直す好機になったのかもしれないが、そうはなっていない
▼献身的にやってきた人であることに疑いはないけれど、理念を軽視しながら五輪の開催に突き進む人になっていないか。世の中との距離は開いたようだ。


 周庭さんだけでなく、他の方々も含めて、皆さんの無事と一日も早い解放を祈っている。




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