ペンは剣よりも強く

日常と世相の記

黒川氏の処分

 今朝、東京新聞の配信記事 「黒川氏処分、首相官邸が実質決定 法務省は懲戒と判断、軽い訓告に」(2020年5月26日付)を見た。

東京新聞:黒川氏処分、首相官邸が実質決定 法務省は懲戒と判断、軽い訓告に:政治(TOKYO Web)

 辞職した黒川弘務前東京高検検事長の処分について、法務省は「国家公務員法」に基づく懲戒が相当と判断していたが、官邸側が懲戒に難色を示し、結局「訓告」となったという。安倍首相は国会で「検事総長が事情を考慮し、処分を行った」と繰り返し、稲田検事総長に世論の矛先が向くよう仕向けているかのようだが、こういう低レベルな“私怨”、“私事都合”で国のシステムを動かす=私物化するとどうなるか、気にもしていない様子だ。多くの方からの異議を「真摯」に受け止めず、単なる“嫌がらせ”くらいにしか見ていないのだろう。

 たとえば、 5月24日(日)に千葉市長の熊谷俊人さんは次のようなツィートをしている。

熊谷俊人(千葉市長) (@kumagai_chiba) | Twitter

 黒川さんの訓告処分は私たち地方行政も困ります。緊急事態宣言下で検察幹部が個人宅とは言え、賭け麻雀を複数回行い、かつ相手は記者。この賭け麻雀+信用失墜行為でも懲戒処分を受けないのなら、今後私達が職員の信用失墜行為に合議の上で懲戒処分を下しても、不服申し立てをされることに繋がります。
 国民が望む懲戒免職はともかく、どう考えても戒告には値するはずです。………、業務上の秘密を漏らしていなかったのか、きっちり調査すべきです。
 私は首長として、この件で政府や黒川さんを批判することが目的ではありません。国家公務員だけでなく公務員全体に対する信用、日本の法治国家としての信頼に関わる話です。黒川さんには申し訳ありませんが、法務省・政府には模範となる対応をしてもらわないと困る局面です。
 賭け麻雀だけならともかく、行政幹部が緊急事態宣言下で、しかも業務上の秘密を多数有する検察幹部が記者と長きにわたって個人的に親密な関係を築いていたという行為の方を問題視しています。これは明らかに緊急事態宣言下で我慢してきた国民を裏切り、検察と報道の癒着を想起させる信用失墜行為です。
<一部略>

 夕方の記者会見で安倍首相はまたしても「法の支配」を口にしていたが、意味がわからないのに御託を並べるのはもういいかげんやめた方がいい。安倍氏は大学の法学部出身であるのにもかかわらず「法治」とは「自分がつくった法律に国民がしたがうこと」くらいにしか思っていない節があるが、「法の支配」を言うのなら、総理大臣がまず率先して法を守らなければならない。自分の都合で「山口くんは特別だから」「黒川くんは例外だから」………そういうことを繰り返していて、どうして法の支配、法治国家が成り立つであろうか。


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