ペンは剣よりも強く

日常と世相の記

うそをつかれた「クレタ人」?

 「クレタ人はみんなうそつきだとクレタ人が言った」というパラドクスがあるが、「うそつきが自分はウソをつかれたと言った」というのはそういう「高尚」な話ではないし、別に矛盾もしていない。単に「ウソをつかれた」という「うそ」を言っているに過ぎないのだから。これは、論理の問題ではなく、「自分」の“うそ”を「他人」のせい(“ウソ”)にしようとするモラル(の欠如)の問題だ。……などと書いているとバカバカしくなってくる。まともな人間同士の話ではない。

 桜を見る会の前夜祭をめぐる虚偽答弁が疑われているアベ前首相の周辺?は、前夜祭の費用の一部を事務所が負担した事実をアベ本人が国会の場で否定したことについて、「当時、秘書が安倍首相に虚偽の説明をしていた」と言い始めた。答弁前にアベが秘書に「事務所が支出していることはないか」と何度も確認していたのに、秘書は「払っていない」と虚偽の説明をしたというのである。ウソの連鎖でまた他人が巻き添えにされようとしている。

 今後の展開について、「週刊朝日」11月24日付記事には次のようにある。

安倍前首相の公設秘書ら20人近く事情聴取 「桜を見る会」疑惑で本気モードの検察 (1/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

<前略>
補てんが事実ならその説明は真っ赤な嘘ということになる。検察の捜査次第では、政局に大きな影響を与えかねない。これまで政権が頼ってきた“官邸の守護神”と呼ばれた元東京高検検事長、黒川弘務氏は5月に賭け麻雀問題で失脚。自民党幹部が不安な胸の内をこうぼやく。
「黒川氏がいれば、こんな面倒なことにはならなかったと思うよ。今になって黒川氏の存在がいかに大きなものだったのか痛感するね。菅首相だって黒川氏に頼って政権運営してきた。心配でたまらないと思うな」

 もう一つ、注目されるのは、安倍前首相への事情聴取だ。前夜祭の主催は「安倍晋三後援会」で、その代表は安倍前首相の公設第一秘書だ。
「公設第一秘書から安倍氏が関与という証言があれば、そりゃすぐに事情聴取となるでしょう。安倍さんには秘書の監督責任政治資金収支報告書をチェックして正しいものか把握する義務はある。それについて事情を聞くということはあり得る」(前出の捜査関係者)
また野党・立憲民主党の幹部はこう話す。
安倍氏の国会答弁はウソだったことが明白だ。事件としても問題だが、国会で総理がウソを堂々とついていたというのは、とんでもないこと。今度こそ国会で証人喚問すべきという声もある。菅首相官房長官として、安倍氏のウソに加担していたかもしれません。同罪ですよ」

 前出の自民党の幹部はこう話した。
「これまで黒川元高検検事長を通じて、検察を抑え込みすぎた結果かもしれない。その重しがなくなったとばかりに、検察が一気に政治家へ向かってくることもありうる。安倍さんを事情聴取、事件を立件となれば、官房長官だった菅首相の責任も問われる。本当にまずいよ」

 「自民党の幹部」って誰だろうか? 「本当にまずいよ」って、誰にとって「まずい」のだろうか?

 最後に11月25日付のなすこさんの漫画を引用させていただく。あいかわらず冴えてるなあ。

なすこ on Twitter: "#令和の歴史教科書
#GoToJail… "



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