ペンは剣よりも強く

日常と世相の記

驚愕 2030年札幌五輪 再び?

 2030年の冬季オリンピックの開催都市に札幌が立候補していることは知っていたが、なんと今月末に札幌内定が発表されるかもしれないというのだ。驚愕である。
週刊新潮 2021年11月11日号掲載の記事より。

2030年「札幌冬季五輪」内定が今月中に発表の可能性も 最大の障壁は政府の財政保証 | デイリー新潮

 驚くなかれ。
 まもなく“札幌五輪”の開催内定が発表される。
 かの地が開催地に立候補していたことすらご存じない方もいるだろう。
 1964年東京五輪の8年後にあたる72年に開催された札幌冬季五輪は、日の丸飛行隊の活躍などで大いに盛り上がった。今回も札幌は、2020年東京大会が決まった後、30年冬季大会開催地に立候補していた。
「開催地選びは、過熱する招致活動が汚職の温床になるとの批判から、東京五輪を最後に投票制は廃止。今はIOCの作業部会で決める地味な方式になりました」
 とJOC関係者が語る。
 他に手を挙げているのは、アメリカのソルトレイク、スペインのピレネーバルセロナ、そしてウクライナ。しかし、
ソルトレイクは34年大会の方に注力し、ウクライナは紛争地で非現実的。都合、バルセロナとの一騎打ちですが、インフラ等で札幌が有利。加えて、東京五輪が無観客で中途半端に終わったため、“札幌で日本にリベンジの機会を”との気運が高まっているのです」(同)
……
「早ければ今月末には“札幌内定”が全世界にアナウンスされることになります」

大きな障壁が
 開催地は7年前に決めるのが慣習だったが、近年は早めに決める傾向にある。今年7月に東京で行われたIOC総会では、オーストラリア・ブリスベンが32年夏季大会開催地に決定した。IOC内部では“32年が決まったのに、30年が決まらないのは何事か”と苛立つ声もあるのだとか。
「そういうわけで、来年2月に北京で行われる総会で30年大会の開催地を正式決定する流れになったのです。それには年内に理事会で承認する必要があり、日程的には、作業部会は11月末に“最優先候補地”を選定、つまり内定を出さないといけなくなるのです」(同)
 だが、ここで大きな障壁が立ちはだかる。
「開催には“政府の財政保証”が不可欠。それを岸田首相が出せるのか。東京五輪の決算がどうなったのか、明確な説明もないなかで、はたして国民が賛同してくれるでしょうか」(同)

 11月10日付清水有高さんの「一月万冊」に出演した作家・本間龍さんもこう言っている。

特ダネ解説!札幌五輪内定!?悪夢のぼったくり男爵再び。2兆円更に税金投入か?北海道を財政破綻に追い込みたいのか?元博報堂作家本間龍さんと一月万冊 - YouTube

……通常オリンピック開催地というのは、今までの慣例だと、7年前に決めている。なぜ2030年まで9年もある今決めるのかというと、候補地(立候補するところ)が少ない。冬はまだ候補地はあるけれども、どんどん減ってきている。それは、とにかく金がかかってしょうがないから、どんどん減っていく運命にある。だから、そんな中で手を挙げているバカがいるうちに、そのバカに押しつけようという話なわけ。
 (2030年冬季オリンピックの2年後の)2032年の夏期オリンピックはもうすでにオーストラリアのブリスベンに決まっている。なんで決まったかというと、ブリスベンしか手を挙げていなかったから、もうここにやらせちゃえってことで決めてしまった。で、32年のブリスベンが決まってるのに、30年の冬のオリンピック(の開催地)が決まってないのは格好悪いじゃないかという話があるらしい。
 そこで、懲りない日本人がまた手を挙げているんで、ああ、またこいつらにうまいこと押しつけちゃおうかなと。そういうことだろう。

 記事にも書いてあるけど、開催には「政府の財務保証」が必要なわけ。これはIOCの規約で決まっていて、その都市が債務超過とかを起こしていて「無理です」と言ったときには、その国の政府が財務保障をする。つまり、一回(開催地が)決まったら、余程のことがない限り、国が何とか金を払ってやらせますよ、という財務保証を国にさせるということ。では、それを今月末とか来月末とかに岸田首相がOKとするのか、これは相当ハードルが高いと思う。
 東京オリンピックの検証すら何も終わってないのに、札幌オリンピックの債務保証を政府がほいほいとやります、やりますと、言っていいのか。

 オレオレ詐欺などで一度詐欺被害に遭った人たちはリストに載せられ、何度も繰り返し狙われる危険があるといわれるが、これはまさしくそういう話で、ぼったくり男爵の「ぼったくりメモ(台帳)」に登載されているらしい日本は、今後もずっと「ぼったくり」の対象にされていくということではないのか。

 東京2020(2021)、大阪万博2025、札幌2030…。次はつくば万博、その次は長野五輪…?――頭の中がなお「高度成長」で「ジャパン・アズ・ナンバーワン」の半世紀も前の幻影に取り憑かれているこの国の人たちには、さっさと引導を渡さないと、我々よりも、次の世代、若い世代の苦しみが増すだけだ。
 2030はともかく,2040年…。小生らはもう生きてないかもしれないが、心底うんざりするニュースである。



↓ よろしければクリックしていただけると大変励みになります。


社会・経済ランキング
にほんブログ村 政治ブログへ
にほんブログ村
にほんブログ村 政治ブログ 政治・社会問題へ
にほんブログ村