ペンは剣よりも強く

日常と世相の記

君をなぜ総理大臣にできないのか 2

 これは千葉の田舎住民が自分の選挙区でもない四国・香川選挙区の一候補を応援する目的で書き連ねるものである。
 香川1区。自民党候補が「盤石」ではなく、選挙に勝てるかどうかわからないなんて、なんと夢のある選挙区であろうか。このような選挙区の人たちを心底うらやましく思う。こっちは、自慢じゃないが、これまで選挙をやって自分が投票した候補者が勝ったことなどほとんどない。国政選挙は皆無、しいて挙げれば、組合の役員選挙で2回くらい勝った憶えがあるだけだ(笑)。

 映画「なぜ君は総理大臣になれないか」で知られる衆院議員の小川淳也さんは、本人はもとより、周りにも実におもしろい人々が集まっている。
 たとえば、千葉県生まれだというフリーライター和田靜香さん。小川さんと繰り広げたのべ20時間の政治問答をまとめた『時給はいつも最低賃金、これって私のせいですか? 国会議員に聞いてみた。』(左右社)は発売1カ月で1万8千部を超えたという。小生はまだ読んでいないのだが、ジャーナリストの鮫島浩さんが少し前に絶賛激賞していた。
最低賃金で働いてきた56歳フリーライターと小川淳也衆院議員の1年にわたる徹底問答の記録が本になった〜立憲民主党に欠落しているものがここにある!│SAMEJIMA TIMES

 その和田さんが小川陣営に密着取材して「選挙日記」を更新している。毎日眺めているが、実に愉快だ。たとえば、一昨日10月25日(月)大雨 の記事。一部引用を許されたい。

左右社|note

「きゃ~~~~~っ!」って、若い女性たちの嬌声が高松・三越前の一画に響いた。すわっ! ジミン(自民ではなくジミンですよ)でも来たのか!?
 驚いて声のした方を見たら、違った。ジミンは来ていない(あたりまえだ)。代わりに(?)小川さんがいて、女子高校生たちに囲まれ、写真を並んで撮っていた。
 20日の日記にも書いたが、「インスタを見た」って高校生たちが小川さんの街宣に続々やって来る。今日もまた「三越」前の街宣に団体で来て大騒ぎ。女子高生たち、興奮して嬌声をあげ、そして写真を撮り終えるやいなや、脱兎のごとく走り去ったのだが、その去り際に彼女たちが叫んだ。
「かわいいっ!」
 えっ? 
 私は一緒にいた後援会の方と「かわいい?」と思わず目を合わせてつぶやいた。そして、もう一度、「かわいい?」とつぶやいてうつむき、2021年度の「かわいい」がよくわからなくなった。小川さん、かわいい、らしい。

<中略>

…今日は夕方に辻元清美さんがゲストでいらして、郊外のスーパーマーケットで街宣があった。辻元さんには先日、インタビューをしたが、そのときも、めちゃくちゃ頭がよくて話の面白い、すばらしくエネルギッシュな方だ!と驚嘆し、今日も再びそう。終わった後、今度は集まったおばちゃんたちが辻元さんにキャアキャアしていた。
 辻元さん、真っ赤なダウン姿で背筋をスッと伸ばして立ち(かっこいい!)

小川淳也は国会の希少動物だと思ってる。絶滅したらあかんから、絶滅危惧種とは言わないけど、まったく今の政治の汚らしい文化に染まってないんです。力があるのに活躍の場がないんじゃないか。思いつめると体壊すほど思いつめるんですよ、今の政治はこれでいいのかって」などと、面白楽しく小川さんを紹介する。
 そして、「いつからこの国は世襲じゃないと総理大臣、総理候補になれない国になってしまったんですか? おかしいです。そんな国ほかにないんです。ここ香川一区も象徴的なんですよ。今、自民党は1/3が世襲になっちゃった。おひとりおひとりは悪い人じゃないですよ。ただ会社でも幹部はみんな世襲になったような国は潰れてしまうでしょう?」
予算委員会の質疑に立つのは相当な覚悟がいりますよね。時の権力者がずらっと並んでるとこ、こっちは一人で戦いを挑むわけですから。でも、いつも思うんですよ。こんな権力をほしいままにしてるような、そんな政治のありように私は立ち向かうんだ、庶民の娘が負けてたまるか!と思っています。だからみなさん、ここで小川候補を勝たせてください。これは『庶民のための庶民による庶民の政治』を実現する選挙、それが香川1区じゃないでしょうか」と熱く熱く語る。

 なんか涙が出た。そやっ。そやっ。そのとおりやっ。今回の選挙は香川1区に限らず、日本中あらゆるところで「庶民のための庶民による庶民の政治」を実現できるか否かの大事なものだ。世襲政治はもう、うんざりっ。この国は貴族階級が支配してるのか? 民主主義とちゃうのか? もう苦しい生活はイヤだ。最低賃金上げてほしい。労働者が自分の権利を堂々言って使える国にしろ。非正規と正規なんて分けるなっ。派遣でピンハネ止めてくれ。国民健康保険高すぎるから下げてくれ。誰もがあたりまえに温かい家に住めるようにしてくれ。ぎゃあぎゃ、あわあわあ。叫びたい。叫ばせろ。そういう選挙だ。そのための選挙だ!

 大雨で体は冷え切ったけど、心は熱く燃えて終了した。が。そこは私が泊るホテルのある街の中心街から、かなり離れたスーパーの駐車場。どうやって帰ろうか? 庶民な私はなかなかそこからタクシーを使って帰るという選択をすることができない。おそらく5000円はかかる。いや、経費でちゃんと出してくれるんですよ(出版社が)。でも、こんな遠いの、もったいないと思ってしまう。だって、タクシーなんてこれまでの人生でほとんど使ってこなかったから。私には、倹約が骨の髄までしみ込んでる。だから、行きもちょいと乗せてくれる車に相乗りさせてもらい、帰りもそういう風にして最寄り駅まで行ってもらった。
 すると前を走るのは街宣を終え、道々手を振り、声掛けしながら行く小川さんの街宣車。私が降りる駅の前に停めて、電車から降りて来た人たちに小川さんが声を掛けている。「おつかれさまです。おかえりなさい」今日も、どぶ板の選挙をしている。
 私は邪魔にならないよう、すうっ~と気配を消し、通り抜けようとした。すると小川さんが「和田さん、どこ行くの?」と聞く。「ホテルに帰ります」というと、「大丈夫なん? 気ぃつけて。お疲れさま」と言う。でっかい私。なかなか気配は消せなかったようだが、小川さんはそうやって、けっこう気づく人だ。気づいて、声を掛ける。そんな風に声をかけてもらったら、誰であれ、うれしいでしょう? ありがとう、やさしいなぁと素直に思う。

 そして私は駅のベンチに座って、電車を待った。琴電円座駅
 待った‥‥‥待った‥‥‥待った。あれええええっ? 電車ぜんぜん来ないんですけどっ? 大雨の中の街宣で、身体はすでに冷え切っている。なのに電車、ぜんぜん来ないっ! 何があったの? 今さらながら時刻表を見た。が~んっ。1時間に2本! 1時間に2本! 私は日ごろ、東京都中野区に住んでいる。たとえば新宿に出るなら中央線と総武線、どっちかに乗れば2~3分に1本はある。駅まで行って電車乗ればすぐ帰れる。そう思ってた。なんて甘かったんだろう。身体は冷え切り、心の中でデスメタルが鳴り響く。ゴオゴオゴオゴオ。ウォウォウォウォ~。ここは北欧か。…

 和田さんは小川さんの奥方の明子さんにもインタヴューをしていて、こちらも興味深い。…というか、こんなことをかみさんから言われて拳に力の入らない男はおらんだろうと思う。

“総理大臣になれない”小川淳也議員 妻・明子さんが夫につけた「97点」の理由(1/5)〈dot.〉 | AERA dot. (アエラドット)

――政治家としての小川議員をどのように評価されていますか?
 いわゆる”政治家”とは違うかもしれないけど、ああいう人がいてもいいんじゃないかと思います。たとえ離れたところにいたとしても、違った関係だったとしても、きっと応援していたと思います。
――それはすごい誉め言葉ですね。 
 尊敬はできますからね、彼のことを本当に。純粋に国のことを考えてるなって。国のこと、というと大きくなりますけど、「どう社会の仕組みを変えていけばいいか」「変えないと持続可能じゃないのか?」とか、そういうことをずっと考えています。それは子ども、孫たちの世代に引き継いでいくことの責任を感じてるからだと思うんですけど、そういうのすごいなぁと思っています。最初に「政治家にならんといかんと思うんや」と言ったときも、「挑戦すらせんかったら死んでも死に切れんや」と彼は言っていて。これは彼以外の人が、妻であれ、親であれ、誰であれ「やれ」とか「やるな」とか、口をはさめる次元じゃないなと感じたんですよ。そこで私は、この人はやるんだと感じて、この人と、自分はいっしょに生きていくのかと自分の選択になったんです。自分の選択だけど、子どもが2人いて、3人の選択みたいになったんですね。私も政治家のイメージにびびっていたけど、やってみる前からあきらめるのは止めようと。私の挑戦でもあったわけです。

 最後に、和田さんの24日、日曜の「日記」に、今回の小川さんの対立候補である自民党平井卓也・前デジタル大臣のことが出てくるので、この部分も引用しておきたい。

10/24(日)和田靜香の選挙日記@香川1区/『時給はいつも最低賃金、これって私のせいですか?国会議員に聞いてみた。』特別企画|左右社|note

…今日の夕方、ホテルからトコトコ歩いて買い物に出たら、瓦町駅前で平井卓也さんが街宣をしていた。
 平井さんもお疲れだろう。連日の選挙活動だ。
「私は腹が立っています。フェアじゃありません」「PR映画にだまされてはいけません」「総理大臣になるとかならないとかちゃんちゃらおかしいです」「いまに国会議員全員が映画を作りますよ」「民主主義に反します」と、ひたすら映画『なぜ君は総理大臣になれないのか』の悪口というか、嫉妬めいた愚痴を延々言い続けていて、そんなに1本の映画に怒っても仕方ないのでは? そもそも平井さんだって新聞社もテレビ局もご親族じゃありませんか?と問いかけたくなったが、きっとお疲れなのだろう。疲れれば愚痴も出る。悪口も言いたくなる。やっぱり休みましょうよ、と思った。
 平井さんは「デジタル庁を通じて、この5年で国のシステムをすべて作り替える」とも堂々言っていた。じゃ、公職選挙法も変えてください、お願いします。でも、ふと、思うと、平井さんて、もうデジタル大臣じゃないんだよね。また戻るおつもりなのかな?デジタル大臣に。
 それでもなんでも平井さん、「日本の閉塞感はデジタル開発の遅れが原因」とも断言していた。並々ならぬ思いをデジタルにお持ちなのはよく分かった。そして、想像していたよりずっと小柄な人だったなぁ。


 小川さん、千葉からも応援してるよ。



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