ペンは剣よりも強く

日常と世相の記

アベノマスク あれこれ 

 共同通信世論調査で76.2%が評価しないと答えている「アベノマスク」の配達が始まったらしい。東京・世田谷区あたりにはもう届いているようだが、うちは千葉県の田舎なので、まだまだ先の話かと思う。もっとも郵便受けに直接配達されるということなので、受け取り拒否はしづらい。着払いで返送するという人も見受けられるが、その代金も「税金」となると考えてしまう。…いやはや本当に迷惑な話である。「いらない」という人が多い代物を「使え」と言って一方的に送りつける。これは「片思いの悲劇」「ナルシシズム」、あるいは、単なる「利益供与」「税金の垂れ流し」なのか…。この、マスクの話題をネットで拾ってみた。

費用:マスク1枚の購入費260円。総経費466億円。全国の空き家に郵送する費用分75億円が無駄になるとの指摘あり。466億円あれば、医療器具など別のものを購入した方がいいとする意見も多い。たとえば、人工呼吸器エクモは2,000台以上買えるとのこと。←最初は1枚200円、総費用200億円と言っていたと記憶するが….。

「生みの親」:「アベノマスク」という語を最初につかった人は特定できていないものの、弁護士の明石順平さんのTwitterがきっかけだったという説が有力。マスクの配布方針が明らかになった4月1日夜、明石さんが、安倍首相が最近布マスクを使っていたことに「そうか。あべしの布マスク使用は布マスク配布の布石だったのね」とコメント。その後「こうしてアベノミクスはアベノマスクへの超絶進化を遂げたのであった。物価を毎年2%上げるという目標は達成できなかったが、各家庭の布マスク保有量を2枚増やすことには成功しそうである。」と投稿したという。<まいどなニュース2020年04月06日付>

使い勝手:関西地方の介護施設のセンター長の話「実際に使おうとすると小さくて、アゴを隠せば鼻が出るし、鼻を隠せばアゴが出てしまう。…色んなところで推奨されている通り、洗剤を入れた洗面器にマスクを浸した後に、水道水ですすぎ、干して乾燥させました。揉み洗いするなど手荒なことは何もやっていないのに1回洗っただけで縮むし、しわくちゃになってしまった。2回洗うと、さらに小さくなってしまった。……」。安倍首相は国会で「使い捨てではなく再利用可能で、拡大しているマスク需要に対応する上で非常に有効だ。理にかなった方策だ」と胸を張っていたが、このセンター長は「安倍さんは一体どんな洗い方をして『再利用』しているんでしょうか」と首をかしげた。<2020年04月18日 16時05分 NEWSポストセブン>

製造元厚労省は〈布マスクの全戸配布に関するQ&A〉という専用サイトを開設したが、製品情報についてどこにも何も記載がないため、同省の「マスク等物資対策班」に聞いた。
――(アベノマスクは)どのメーカーに発注したのか。/「公表していないので、現時点ではお答えできません」
――何社かということも答えられない?/「具体的にはお答えできませんが、複数メーカーに頼んでいます」
――国内外のメーカー?/「詳細は控えますが、国内メーカーが海外工場で生産する場合もあります」
――家庭によって、品質の異なるものが届く恐れはないのか?/「各家庭に1種類のものが届くよう予定しています」
――メーカーに一定の規格での生産を頼んでいるということ?/「詳しい中身は把握していませんが、家庭ごとに品質がバラバラにならないようにしています」
 まるで、奥歯にモノが挟まったような言い回し。具体的なメーカー名については、終始「答えられない」の一点張りだった。<2020年4月18日 日刊ゲンダイ
 業者については、名古屋の企業名が上がったり、一部は国内の受刑者によって縫製されているといった話もある。

4月17日の記者会見:再びなすこさんのお世話になります。
 twicomi.com

 ちなみに、朝日新聞SHOPが売っていたというこのマスクは、大阪・泉大津市地場産業が製造しているもので、150回洗える4層構造で医療現場の使用にも耐えうるとのこと。
 
 ばかばかしい話だとは思うが、この国の総理大臣は国語の試験が苦手と見える。その理由は漢字を知らないからだけではなさそうである。まあ国語に限った話でもない。