昨日6月3日付で週刊文春は《中傷動画スクープ第5弾》として、高市首相の公設第一秘書・木下剛志氏と起業家・松井健氏によるZoom会議の音声を公開しました。直接内容の確認はしていませんが、「アゴラ」に、これまでの経緯を含めた要点がまとめられています。
【中傷動画疑惑】文春が高市首相秘書と動画作成者のZoom会議音声を公開 | アゴラ 言論プラットフォーム
・昨年12月17日に録音されたこの音声では、木下氏が動画作成の成果を振り返りながら「うまく、一緒にやれたらいいなと思います」と語る様子が記録されている。
・これにより、高市陣営が自民党総裁選と衆院選で他候補を標的としたネガティブ動画を大量作成・拡散した疑惑が一段と強まった。
・週刊文春のこれまでの報道では、木下氏から松井氏への67通以上のメッセージ記録が明らかになっており、動画拡散依頼や成果報告の内容が具体的に示されている。
・松井氏は総裁選で小泉進次郎氏らを標的とした動画を主導的に作成し、衆院選では野党候補への攻撃動画を1日100〜200本規模でAI生成・匿名拡散したと証言した。
・高市首相は国会答弁で一貫して「私自身や地元の秘書も松井氏と面識がない」「ネガティブ動画の作成・発信には一切関わっていない」と否定し、「秘書を信じる」と強調してきた。
・しかし、音声公開により木下氏と松井氏の「蜜月関係」が直接的に裏付けられた形となった。
・野党支持層や中立層からは「音声証拠で嘘がばれた」「公職選挙法違反の可能性」「議員辞職すべき」との批判が急増している。
・一方、高市支持層からは「文春の捏造」「秘書個人の行動で首相は無関係」と擁護する声も目立っていた。
・松井氏本人はYouTube番組などで実名顔出し証言を続け、「高市陣営にプラスになると思い主導した」「具体的な指示はなかった」と述べていた。
昨晩久しぶりに「一月万冊」で佐藤章さんの話を聞きました(動画を見ました)。文春の記事を見た佐藤さんは、次のような感想を述べています。
- YouTube
……もはや、ネガキャン(中傷動画)があったか、なかったか、というような問題では全然ないです。あったことはもう事実ですから。問題は一段さらに深くなったんですね。
というのは、高市さんがこれまでしゃべってきたこと、国会なんかで答弁してきたこと――「私自身も地元の秘書も面識がありません」と。ここで言う「地元の秘書」というのは木下さんのことですが、高市さんの公設秘書で、地元奈良の高市事務所の所長で、高市さんの側近中の側近です。高市さんも、木下さんも、動画を作成した松井さんとは「面識がない」と言っていたわけです。
それから、「他の候補を攻撃する動画などつくっていない」、あるいは、「週刊誌の記事を信じるか、秘書を信じるかと言えば、私は秘書を信じます」と答弁してきた。ところが、今回の文春砲・第5弾は、43分48秒のズーム会議の音声を公開し、中身について書いているのですが、これを読むと、木下さんと松井さんは極めて密接に連携しているというふうにしか読めないのです。
この問題はすでに誹謗中傷動画そのものよりも、高市さんがこれまで説明してきた内容と現実との間に大きな隔たりがある。それが今回非常に深く鋭く問題提起されたわけです。
佐藤さんは、この後、時系列で経緯も整理されていました。それによると、去年の9月24日、自民党総裁選の投開票を目前に控えた時期に、「高市陣営が苦戦しているので手伝ってほしい」と知人から依頼を受けた松井氏は、翌25日に高市事務所長で公設第一秘書の木下氏、現在子ども政策大臣補佐官の西田譲氏らとのWeb会議に参加。松井氏の説明によれば、小泉進次郎アンチ(貶める内容の動画)7割、林芳正アンチ1割、高市ポジティヴ(褒めたたえる内容の動画)2割という動画を作成する方針で一致。ここから大量動画作戦が始まったということです。
今回重要なのは、その後も、関係がずっと続いていて、総裁選が終わった去年の10月4日、木下氏は松井氏に「さまざまにご支援を賜り、ありがとうございました」と丁寧に礼を述べ、高市の総裁選勝利の後には、「引き続きよろしくお願い申し上げます」というメッセージを送り、以後も関係は続いていた、ということ。今回文春が取り上げた12月17日のズーム会議の音声はこの流れで行われたもので、議題にはサナエトークンがらみの内容もあるようですが、それは割愛します。
高市首相には落とし前をつけてもらわないといけません。「面識がない」どころか、「面識あり、あり」なのですから。
それにしても、こんなはしたない手をつかって自民党総裁になり、かつ衆院選で最大野党の立憲陣営を貶めて歴史的大勝利――これを報じるのが文春だけで、主要なTVも新聞も、ほとんど追従もしないのですから。我々は、来週から始まるW杯サッカーと芸能人ネタで(いつもの手で)またごまかされてしまうのでしょうか。
<追記>
本日の衆議院・予算委員会で質問されていますが、高市の答弁はまったく不誠実(有料サイト[=330円]だから見るのは無理だって、子どもの言いわけか!)。TVと新聞はこれを報じると、官邸から何かされるんでしょうか。いいかげんにしろ(普通にやれ!)、です。
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