以下の話は「疑惑」であって、米国のトランプ大統領がどこまでかかわっている「事実」かはわかりません。それが前提です。
で、トランプ大統領の発信があてにならないのは今に始まったことではありませんが、対イラン攻撃に関することに限っても、石器時代に戻すぞと脅してみたり、最後通告にしたはずの交渉期限が延長に次ぐ延長だったり。もちろん、強がりを言っているだけで、思い通りに話(交渉)が進まない焦りがあるのは確かでしょうし、中には認知レベルの病状を疑う人さえいます。しかし、単に右往左往をしているかというと、どうもそうではなく、転んでもただでは起きないというか、ある意味「意図的」に、つまり自身のSNS発信を受けて乱高下する株式や先物取引の動きを見越して、トランプ・サークルと称される、おそらくは当人を含めた「仲間たち」に「濡れ手で粟」の収益を得させる「インサイダー取引」を幇助している疑いがあります。
先週ロイターが伝えたところでは、トランプが4月21日にイランとの停戦を延長すると発表するわずか15分前に、原油価格の下落を想定した4億3,000万ドル相当の取引(の痕跡)が見られるとのこと。イラン戦争に関する重要な発表の直前に、こうした大規模な取引が行われたのは、4月に入って3回目、合計で約21億ドルだそうです。どうにも不自然です。
原油先物、急落見越す4.3億ドルの取引 停戦延長の発表直前に | ロイター
テレ朝の「グッド!モーニング」も4月23日、トランプ大統領の攻撃延期の投稿直前15分前に原油先物の売買高が急増し、価格は10ドル以上急落したと伝えています。
原油先物取引でインサイダーか トランプ氏の攻撃延期の投稿直前 売買高が急増
調べていて、「日米首脳会談」前後のインサイダー疑惑に注目している記事も見かけました。首脳会談の「事前調整」が市場漏洩のリスクをともなうことくらいは日本政府もわかっているだろうし、トランプ(周辺)サークルを株で儲けさせ、日本の防衛産業の株価を上げることが、高市政権にとっても間接的な利益になるという思惑(打算)が日本側になかったといえるのか、と言っています。
【度重なるインサイダー疑惑・時系列】トランプ「ちょっとした気晴らし」/「日米首脳会談」前後の疑惑 | ☆Dancing the Dream ☆
くすぶり続ける疑惑(の指摘)を受けてでしょうけれど、ホワイトハウスは先月職員に対して、内部情報を利用した市場取引を行わないよう警告する内部メールを送っていたこともわかっています。しかし、BBCによれば、この件でインサイダー取引を立証するのはなかなか難しいとのことです。金融規制法の専門家によれば、
「金融当局は、情報源が誰なのかを突き止められない限り、起訴には踏み切らない」
「ドナルド・トランプ大統領が何を発表しようとしているのかを誰かが事前に知っていたことを明確に示す巨額の取引が、特定の金融商品で行われることはあり得る」
「それでも、誰も起訴されない可能性が極めて高い」。
【分析】 トランプ政権に影を落とす数々のインサイダー取引疑惑 - BBCニュース
もちろん「証拠」がなければ違法性を問えません。だから「疑惑」なのですが、BBCの記事にもあるとおり、これは一般には入手できない情報を得た、トランプの近くにいる者が行った違法なインサイダー取引だ(けしからん!)とする識者がいる一方、トランプ氏の投稿内容を予測した能力の高い一部のトレーダーたちによる取引の結果だとする見方もあります。しかし、いくら「卓越」した能力があるトレーダーでも、発表の15分前にこの金額というのは偶然というには不自然さが過ぎます。
これは「疑惑」のままなのでしょうが、解明されないのをいいことに、この先もこうした取引が続けられ、金の亡者の欲望が跋扈するのを傍観するのは不快なことです。これは妬みから言っているのではありません。こうした金儲けのし方や金こそすべてという風潮は世の中にとって決してプラスにならないと思うのです。
とりわけ、拝金主義と宗教・信仰の関係については大いに疑問があります。トランプ自身も含めて、何かあると神やキリスト教の信仰を持ち出す人々が、新約聖書の記述を知らないはずがありません。そこには、イエスの「富んでいる者が神の国に入るよりも、ラクダが針の穴を通る方がやさしい」という話があるはずです。これは金持ちの魂が死後に救われるのは絶望的だと言っているわけで、「ノブレス・オブリージュ」という語も同趣旨だと思いますが、どうしても金持ちでいたいんだったら(金持ちであることが避けられないんだったら)、せめて儲けた一部を庶民に還元する気持ちがないといけない、それが欲(=罪)深い金持ちが現世で果たすべき最低限の義務だということでしょう。こんなことを語れる素養も学識もありませんが、儲けを単に個人のものとしないで世の中に還元する、その精神というのは、キリスト教に限らず他の宗教でも共通する、人としてのあり方(使命)だし、それが結果として社会正義や公正さを維持する精神にもつながってきたのだと思います。こうした精神はトランプ政権にはほとんど見出せません。
トランプとそのサークルの面々がどれだけこの疑惑の取引に関与しているのか(しないのか)はわかりません。火のないところに煙を立てるわけにはいきませんが、しかし、関与していないのであれば、為政者は、「知らない」ではなく、積極的に疑惑を晴らす必要もあると思うのです。
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