今日は短く。
昨年の秋、自民党が総裁選で高市を選んだ時、よく、こういう人を選ぶなと思いました。高市が「政策通」だという人にも「おいおい」と思いましたが、個人的に決定的だったのは、総務省の文書「捏造」問題の事後と「サナエノミクス」と称する経済財政政策プランです。特に後者について、もともとは、安倍晋三や右派の歓心を買うためのアイテムとして、「アベノミクスもどき」を言い出しただけなのかもしれませんが、それでもアベノミクスと称した(本来は期間限定であったはずの)金融緩和と「財政ファイナンス」をどう評価するかは、その政治家の見識をはかるうえで重要です。
アベノミクスという早々に見切りをつけるべきだった施策を延々と続けたことによって、日本の経済社会は大きな影響を被りました。さすがに円の価値をここまで押し下げ、輸入品価格が上昇したことで、国内の物価上昇は止まらなくなっています。弊害が多々指摘される中、しかも、今、市場から「警告」ともとれるメッセージがたびたび発せられているのにもかかわらず、高市はまた同じ放漫財政をやろうとしている。「責任ある積極財政」と看板は付け替えましたが、アベノミクスの似せ絵、二番煎じである点は揺るがないでしょう。日銀は市場をだましだまし、金利のなかった国から金利のある国へと転換をはかっている最中です。高市は日銀の政策方針とどう齟齬なく折り合いをつけるのか。場合によっては、日本発の経済危機を招きかねない事態さえ想像されます――その他をも含め、選挙の論点を国民に示すことが、このたび各方面の犠牲を強いて解散総選挙を強行した首相としての高市の責任であったはずです。
しかし、実際の選挙戦では、消費税減税と廃止が典型的ですが、どの政党も似たような政策案を掲げ、有権者にはますます政策のちがいや選択肢が見えなくなっている(わからなくされている)。
高市は、昨日、NHK日曜討論への出席をケガを理由にドタキャンしました。多くの人が彼女のケガに同情しつつも、その治療のために討論は欠席しておきながら、同日午後の地方遊説には行くという彼女の判断と行動に納得しがたいものを感じています。そこから、統一教会との関係やら、裏帳簿やらの週刊誌報道について、討論中に突っ込まれるのが嫌で逃げたんじゃないかという憶測が出てくるわけでしょう。そもそも、高市の言うとおり、一切関係ない、(れいわ・大石氏の)発言は名誉棄損になると言うのならば、釈明して疑惑を晴らす絶好の機会でもありました。しかも、前日の様子や午後の遊説の様子を示す動画を見る限り、ドクターストップがかかるほどのケガとは到底思えない。むしろ、腕に包帯でも巻いて、討論会に出てきたとなれば、逆に、この人は困難から逃げない人だと、イメージアップまで見込める機会にもなりえたはずです。それを拒んだことで、やっぱりほんとの話だったんじゃないかと想像する人が、小生も含めて少なくないのでしょう。
もし、高市が逃げたのではなかったら、また一国の総理としての矜持と責任感があるのなら、各党の代表のみなさん、TV局のみなさん、日曜日は申し訳ありませんでした、今週中に改めてもう一度討論会に集まってもらえないでしょうか、と――そう言えば、TV局も党首たちも、何とか都合をつけて、わかった、やりましょうと了承してくれるでしょう。有権者の多くも納得するはずです。
昼にTVを見ていて驚きました。朝日新聞の選挙情勢調査によると、自民党は単独過半数はおろか、与党で300議席を超えて圧勝する勢いだと報じられています。
自維300議席超うかがう 中道半減も 参政・みらい勢い 朝日調査 - 衆議院議員総選挙(衆院選) [衆院選(衆議院選挙)2026]:朝日新聞
国民の総意、(おそらくは)自分より若い人たちがそういう選択をするのなら、それはそれで受け止めないといけないのかもしれません。もうあと何十年も生きながらえられるわけでもないし、ふりかえってみれば、国政選挙に限らず、昔から何かの選挙で、応援したり自分が投票したりした候補が勝ったことがあまりない人間なので、敗北が常態というか、負けることには慣れてます(笑)。
しかしそれでもなお、繰り言をしておきたいのは、与党で300議席なんてことになったら、たぶん(いや絶対)裏金の実態は明らかにされないでしょう。それどころか、規制や公開の流れさえも立ち消えになりそうです。高市はたびたび「裏金議員」という言い方はやめろと言っていますが、使途を明らかにできない政治資金は「裏金」です。自分だって裏金の帳簿=「裏帳簿」を持っているそうじゃないですか。
それから消費税もそのまんまでしょう。だって、他の党は消費税は廃止する、減税すると言っていますが、高市自民党は「検討を加速する」ですから。そんな、300議席ももらったらやるわきゃない。「検討したけど、結論には至りませんでした。ざんねーん」です。
その他、統一教会と自民党との相互扶助関係もそうだし、非核三原則や武器輸出原則の「見直し」も、日本が平和国家としての矜持を捨て、戦争をやる国へと進んでいく一里塚でしょう。もう「ゴール」は見えてますけども、せめて戦争をしない国のままではいてほしい。戦争は事故や自然災害と違って、避けられるのですから。
日曜の夜、そんなことを思いながら情景を眺めるのは苦痛ですね。判官びいきでも、反骨心でも、何でもいいから、300から1でも2でも減ってくれないかと、天に、いや、有権者の良識を願うばかりです。
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