ペンは剣よりも強く

日常と世相の記

公明票の行方

 27日に公示された衆院選挙。期日前投票の準備が追い付かず、整理券を郵送できない自治体も多いようです。急な解散総選挙自治体の職員も振り回されて大変です。……と思っていたら、小生のもとにはおととい届きまして(ご苦労さまでした!)、その気になれば今日明日にも投票に行ける状況となりました(昨日は国民審査になっている最高裁裁判官の情報を集めてみましたが、何か冴えない感じのお二人です)。

 選挙情勢に関する報道をいくつか目にしました。「無党派層」と呼ばれる「浮動票」の行方によって左右される面が大きいものの、自民党の当初の情勢調査のようにはならず(つまり、260議席の圧勝ではなく)、自維与党で過半数(233以上)という見方が、今のところ有力そうです。高市首相は勝敗ラインを自民党単独過半数ではなく、与党で過半数と、極めて大甘な設定をしたので、これだと党内レベルで責任問題にはならないかもしれませんが、国民からすれば、現状維持という答えを出すために、わざわざこの厳冬の2月にいろいろなしわ寄せを我慢し、「犠牲」を払い、800億円超もの税金を注ぎ込んでおいて、この後も生活が苦しいまんまじゃたまらんというところです。結果、もしこれで国民から信任をいただきましたと、「責任ある積極財政」、要するにアベノミクスの二番煎じを本格始動させたら、円安がさらに進んで、物価は一段と高くなるでしょう。経済生活以外の問題もありますが、まずは、選挙で高市政権を信任するとは、物価高を容認することになると見るべきです(もちろん他党支持が物価を下げる保証はありませんが)。

 情勢分析をいくつか拾ってみます。「御用新聞」は自民党単独過半数をうかがうと見ているようですが、政治ジャーナリストの角谷浩一氏は自民党はやや議席増ながら単独過半数には達しないという見立てです。
衆議院選挙:自民が単独過半数うかがう、中道は伸び悩み・国民横ばい・参政大幅増…読売序盤情勢調査 : 読売新聞
衆院選情勢分析 角谷浩一氏予測 「推し活選挙」に危機感 自維過半数維持か 中道不安定要素も(日刊スポーツ) - Yahoo!ニュース

 元自民党事務局長で選挙アドバイザーの久米晃氏の予想も、230プラスマイナスで、自民で単独過半数はどうなのかと。むしろ、高市首相に目にものみせてやろうと、創価学会がシャカリキになっているという話が目を引きます。
自民大勝はない、創価学会の動きは侮れない 「選挙の神様」久米晃さんの衆院選予想: J-CAST ニュース

……(学会関係者は)シャカリキでやっています。自分たちの存在感を知らしめる絶好のチャンスじゃないですか。とくに高市さんに対して、目にものを見せる機会ですから。
久しぶりにF(フレンド)作戦(学会員以外の友人、知人に投票依頼をする運動)の働きかけがあったと聞きました。前回(自公連立時代)は、政治とカネの問題があったので、(自民党への投票は)歩留まりが悪かった。で、自民党は負けた。今回は、政治とカネの象徴である萩生田光一氏と下村博文氏の両議員の公認を外してくれと公明が頼んでも、高市首相は蹴とばした。それも連立離脱の大きな理由だと思います。『高市を痛い目に遭わせてやろう、目にもの見せつけてやろう』という気持ちは、学会、公明党に猛烈に強いんじゃないですか。
中道とは何か、原田稔会長の言葉を印刷して、立憲の全国会議員に配ったとも聞きます。今まで立憲と公明は闘っていたじゃないか、という人がいるけれど、(自公連立が誕生した26年前以前は)自民党だって『四月会』(反創価学会キャンペーンを続けた)作って批判していた。それが10年もしないうちに連立した。あまり言わない方がいいと思います。
……

 デイリー新潮の記事でも、久米氏は同様に述べています。
じわじわ進む「高市離れ」とあなどれない「創価学会票」で……「30弱の選挙区で自民が中道にひっくり返される」衝撃予測(全文) | デイリー新潮

……高市さんからすれば急な解散で奇襲をかけたところ、逆に(中道改革連合結成で)奇襲を受ける形となったわけです。武田信玄が上杉軍の潜む山を朝方に襲ったら、そこはもぬけの殻で、逆に奇襲を受けることになった『川中島の戦い』の構図です。
 これは、高市さんと公明党の関係が行きつくところまで行った結果でしょう。高市さんに対する積年の嫌悪感と敵愾(てきがい)心があるので、今回、公明党は投票の縛りに全力をかけてくるでしょう。創価学会員の集まりでの中道への投票を依頼する呼びかけも、かつてないほど徹底的なものになると思います。
 公明党の本当に固い組織票は400万といわれていますが、今回はその創価学会票の7割以上が、小選挙区で中道に流れる。これは一つの選挙区あたり1万~2万票に相当するといわれており、前回、立憲の候補者に1万票以内の差まで迫られていた30弱の選挙区では、自民が中道にひっくり返される可能性があるとみた方がいいでしょう。

 プロの予想ですから、不確定要素はあるにしても、自民党が(少し)議席を増やす、けれども単独過半数はどうかくらいの範囲でだいたい収まるのでしょう。投票に行くのがばからしくなりますが、それでも、この間の高市首相の言動を眺めていると、この政権に安倍政権時代のような議席を与えるのが、安倍政権時代以上に「危険」であることくらいは容易に想像できます。先日のブログじゃありませんが、「強くてこわい日本」グループにだけは投票しないようにしないと。

 昨日の新聞記事によると、おとといの福島県二本松市での応援演説で、高市は「自民と日本維新の会過半数割れをしたら私は内閣総理大臣を辞めるという約束をした。でも続けさせてください」と発言していて、ええっ!? と思いました。あんな「啖呵」を切っておいて、「でも」って何だと。それなら解散しなけりゃいいでしょうに。
高市首相、過半数割れで辞任約束も「続けさせて」と懇願 | 毎日新聞
【悲報】高市首相、過半数割れで辞任約束も「続けさせて」と懇願「なら解散しなきゃよかったのにw」ツッコミ殺到 : まとめダネ!

 角谷氏は記事の中で、SNS選挙の「サナエ推し」を心配していましたが、高市推しをしているみなさんは、こういうのは別に気にも止まらないんでしょうかね。接続詞を間違えただけで、「でも」じゃなくて「だから」の言い間違いだと。それにしてもねえ。今に始まったことではありませんが、言葉が軽すぎやしませんか。一国の首相なのに。記事には「政権継続への強い思いがにじんだ形だ」とありますが、こんな「フォロー」はいらぬ「忖度」です。聞いていた人はみんな、えっ!? と思ったでしょう。

 今日、期日前投票に行くことにします。

追記)……と思ったら、最高裁の国民審査は2月1日以降のようです。こりゃ間違えますねぇ。これも急な解散のあおりなんでしょうか。


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