ペンは剣よりも強く

日常と世相の記

1.19 高市会見メモ

 夕方TVで高市首相の記者会見を(辛抱して)見ました。なぜ解散総選挙の決断に至ったのか、本人の口から説明するというのが「うたい文句」でしたが、解散理由の説明は最初と最後に出てきたくらいで、話の大半は秋の臨時国会で述べた施政方針演説の焼き直しに過ぎず、真面目に耳をそばだてると何かばかばかしい感じがしました。それでも30分以上「熱弁」をふるって、内閣発足直後から実はずーっと国民から信任を得たいと思っていたとか、政策実現のためにギアをもう一段上げたいとか、いろいろと述べてはいましたが、とどのつまりは、進退をかけて?(⇐まっ、あてにはなりません)、総理大臣としての自身の信任選挙をやりたい、ということのようです。本人からすれば、一種の博打の心境なんでしょう。高市の姿がだんだん女賭博師の江波杏子さんに重なって見えてきて、途中で笑ってしまいました(ちと古いですけど、昔人気だったヤクザ映画シリーズの壺振師だった俳優さんです)。
衆議院選挙:高市首相「高市早苗が内閣総理大臣でよいのか国民の皆様に決めていただく」…解散表明会見全文 : 読売新聞
衆議院選挙:高市首相「右傾化ではなく普通の国になるだけ」…解散表明会見、質疑応答全文 : 読売新聞

 会見を見ていて浮かんだ疑問をいくつか並べておきます。

1)いつ解散を決断したか?
 質疑で4番目に立ったフジTVの記者が、いつ解散総選挙をやると決断したのか(=いつ気が変わったのか)と質問しましたが、高市はまともに答えませんでした。先月までは解散総選挙のことなど忙しくて考えている暇がないと言っていたのに、読売新聞が1月10日に解散報道をしてから、急に事態が動き始めました。記者でなくとも、これは聞いておきたいポイントです。しかし、高市の応答は、外交日程が立て込んでいたので19日(今日)になってしまったという、何ともトンチンカンなものでした。これは勘違いではなく、たぶん意図的でしょう。毎日新聞のコラム「土記」で伊藤智永さんが推測したがことがかなり当たっているのでは、と改めて思いました。
高市焦燥 自民狼狽 自維政権の信を問う - ペンは剣よりも強く

2)進退をかけるにしては勝敗ラインが……
 「進退をかける」というのは、常識的には、負けたら総理を辞めるという意味だと思うのですが、2年前総務省内部文書の捏造発言の際「(捏造でなかったら辞めるんですかと問われ)結構ですよ」と言っていてごまかした「前歴」があるので、こればかりはわかりません。しかし、獲得議席の目標を聞かれて、与党で過半数と答えたのには驚きました。それだと現状維持で「勝利」ってことになるんですけど、どうしてそれで政策実現のギアを一段上げることになりうるのか。現状維持を目標にするんだったら、わざわざ600億や700億もかけて選挙なんかやらなくてもいいんじゃないでしょうか。

 あとは細かいことですが。

3)18歳の若者は選挙どころではないのでは
 高市は最後にこう述べました。
 「今日生まれた赤ちゃんも、今年初めて投票する18歳の若者も、その多くは22世紀の日本を見ることができるでしょう」。うーん、「22世紀の日本」というきらびやかな一言を入れたかったんでしょうねぇ。けれども、今日生まれた赤ん坊はともかく、今18歳の人が22世紀を迎えたときは93歳。「人生100年時代」とはよく言われる話ではありますが、「その多くは22世紀の日本を見ることができる」と躊躇なく言えてしまうところに引っ掛かりを覚えます。まあ、それはおくとしても、より問題だと思うのは、今年初めて投票する18歳人口の半分以上は大学志願者です。2月の上旬に入学試験を控えている人も多いでしょう。選挙の喧噪の中に受験生と関係者をおくことを省みず、そのことに一言の謝罪というか言及もないのは、いささか無神経というものではないでしょうか。

4)自治体の職員への一言
 高市は、雪国で選挙準備にあたる自治体職員と関係者に「ありがとうございます」と言っていました。ん!?「お詫びします」「迷惑をかけます」ではなく「ありがとう」ですか。TVで見たある(選管の?)職員は、これから休みなく(準備を)やっていくしかない、と自嘲気味に述べていましたし、知っている役所の職員もゲンナリしてました。彼ら彼女に向って(詫びる言葉ではなく)「ありがとう」と言うのは、小生には、パワハラ隠しというか、非を認めない、非と思わない――高市の体質の現れのように思えます。

 そう言えば、流行語大賞になって気をよくしたせいか、「働いて×5」というフレーズをまた使い回ししてましたね。ため息が出ます、この「体質」。これで高市内閣の支持率が(また)上がって、自民党は大勝するんでしょうか。高市の話をよーく聞いていれば、辻褄の合わないところがあるのがわかると思うんですけど、これでも「なるほど(わかった)」と納得する人が多いのか。そして、前回ブログの続きですが、中学生諸君、高市首相の説明会見で、今、衆院を解散しなければならない理由がわかった(納得できた)でしょうか?




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