高市ネタはだいたい同じ結論に行き着くので、もうこれくらいにしときたいのですが、先週の金曜に閣議決定した補正予算は、どう見ても緊急性が乏しく、本来正規の予算枠で対応すべき項目を(いろいろと)忍び込ませていますね。総額は何と約18.3兆円で、そのうち約11.7兆円分(約64%)を国債で賄うっていうんですから驚きます。財政規律など気にしてられるかってところでしょうか。ちょっと額が大きすぎるんじゃないかという疑念に対しては、野党の要求を受け入れたから額が大きくなったんで、野党は当然これに賛成してくれるんでしょ、とでも言いたげです。「責任をとる気のない放漫(✖積極)財政」へと突進していくようです。
高市政権の行方:どこまでが「緊急性」あり? 拭えぬ懸念、進む補正予算の「巨額化」 | 毎日新聞
これではますます円安が進んでインフレ圧力が強まります。党首討論で立憲の野田代表から、高市氏が自民党の新総裁に選ばれてから円相場は147円台が157円台まで上昇し、まさに「高市円安」だと言われ、本人、やや顔が引きつったように見えましたが、アベノミクスだろうがサナエノミクスだろうが、禁じ手の「財政ファイナンス」に手を染めれば、こうなるのは必然でしょう。
しかし、人工知能(AI)開発の支援や造船業の再生などに6.4兆円余って、こんなの「補正」で済ませる話じゃありません。国策として重点的にやるんなら、通常国会で時間をかけて議論しないといけませんし、この高額は、特定業者優遇(利益誘導)の臭いがきつ過ぎます。
物価高対策として評判のよくない「おこめ券」もこれと構図がよく似ています。まず、「安倍のマスクに匹敵する愚策」という声があります。11月20日付の日刊ゲンダイの記事です。
高市政権の物価高対策「自治体が自由に使える=丸投げ」に大ブーイング…ネットでも「おこめ券はいらない!」|日刊ゲンダイDIGITAL
……とくに評判を悪くしているのは、政府がお薦めする「推奨メニュー」に、現金、プレミアム商品券、マイナポイント発行などと並べて「おこめ券」を入れることだ。ネット上では、批判が殺到している。
<正直、おこめ券はあまり嬉しくありません。それよりも一時的に社会保険料を下げる、ボーナスから保険料を取らないなど目に見えて実感できるものにして欲しいです>
<お米が高いから困っているけど、だからと言ってお米券はいらないと思う。せめて商品券にして欲しい>
<お米券は国民の物価高対策じゃなくて、ここまで米の価格を引き上げたJAと卸売業が儲ける為のお粗末な対策です>
<安倍のマスクに匹敵する愚策>
◆1万円の「おこめ券」で実際に使えるのは8800円
プレミアム商品券は、1万円で券を買うと1万2000円分の買い物ができるなど“上乗せ分”があるが、逆に「おこめ券」は、1万円の「おこめ券」をもらったとしても、実際に使えるのは8800円に過ぎないことも不評のようだ。「おこめ券」は1枚500円だが、印刷費や流通費などで60円が引かれ、実際に使えるのは440円分となっている。
そもそも、総額17兆円が想定されている景気対策が、物価高対策になるのかどうか、疑問視する声もある。経済ジャーナリストの荻原博子氏はこう言う。
「カネをばらまく、いわゆるサナエノミクスは、本来、デフレの時に行う政策です。インフレの時に大幅な財政出動をしたら、余計にインフレを加速させてしまう。円安を招き、輸入物価も押し上げてしまいます。物価高を抑えたいなら、財政出動よりも、金利の引き上げでしょう」……
さらに、「おこめ券」でJAはボロ儲け?」という利益誘導を指摘する記事もあります。昨日11月30日付です。これも引用させてください。
「おこめ券」でJAはボロ儲け? 国民から「いらない!」とブーイングでも鈴木農相が執着するワケ|日刊ゲンダイDIGITAL
……さすがに「おこめ券」の配布に対しては「農協への利益誘導だ」と批判が噴出している。28日の(鈴木農相の)会見でも記者から「税金でおこめ券を配ると、発行2団体に利益集中するのでは」との質問が飛んだ。「おこめ券」は、全農と全米販の2団体が発行しているからだ。1枚500円だが、440円分のコメしか買えず、差額の60円は印刷代やマージンだという。
それでも、鈴木農相は「おこめ券を使うか、使わないかは自治体の自由だ」と、完全に開き直っている。
案の定、ネット上は、批判のオンパレードだ。
《高騰した新米は売れずに行き場を失い、JAや中間業者の倉庫は山積みになっています。おこめ券はそれらをさばくための対策》
《JAや全米販には億単位の利益が転がり込むことでしょう》
《おこめ券を知られていないと言ってJAの為に宣伝してあげている》
どんなに批判されても、鈴木農相は引く気がないという。
「鈴木さんは農水省出身、選挙区はコメどころの山形県。農協が全面的にバックアップしている筋金入りの農水族です。『JAへの利益誘導だ』との批判は、鈴木さんにはマイナスにならない。むしろプラスでしょう。おこめ券を使ってコメの価格を維持しようという計算もあるはずです」(霞が関関係者)
しかし、このままコメの高騰が続いたら、いずれ消費者のコメ離れを招くだけなのではないか。……
高市首相が真似たいのはアベノミクスだけでなく(というよりも)、安倍時代の利益誘導政治でしょう。それはもちろん国民の利益ではなく、特定の企業や業種を優遇するものであって、それゆえ自民党は企業献金(実質の賄賂)は絶対に存続させる。廃止や改善すべきとの声を無視して、どんどん先送りにし、世論が諦めたり、忘れたりするのを待ち望んでいるわけです(この点、彼らは世論を見誤っているでしょう)。
……芸がないので、やっぱり同じような結論になってしまいました(苦笑)。でも、台湾有事発言に続いて、高市首相が次の「馬脚」を現すのはそう先のことではないのでは、という予感もするのです。根拠はありませんが。
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