ペンは剣よりも強く

日常と世相の記

短信 高を括っていた高市自民

 高市自民党総裁就任を受けて、数日前のブログで「(高市氏が)次のゲートが開いた途端に落馬なんてことにならないかと密かに期待……ではなく、ご心配を申し上げます。公明党との連立協議も順調ではないようですし」などと軽口を叩いたら、何と今日午後の自公会談で、高市自民党公明党から連立解消を宣告されてしまいました。正直「さすがにそこまでは……」と思っていましたが、小生以上に高市自民党は「高を括っていた」ようで、夕方、この突然の三行半に泡を食って臨時の幹部会を開き、対応を協議したようです。
 なぜ公明党自民党との連立解消へと動いたのか。識者は自民側も公明側も事前に話の出来る仲介役(パイプ)を失って、関係がギクシャクしていた背景を指摘します。9日に高市総裁は元総理の菅義偉に頼んで公明との関係修復をはかろうとしたようですが、結局芳しい成果はなかったようです。
 しかし、最大のポイントは、報道されているとおり「政治とカネ」の問題を自民党は払しょくできていないという公明党の不信感が高レベルだったことでしょう。斉藤代表曰く、前々から裏金問題にケリをつけるようにと自民党執行部に再三再四申し入れをしてきたのに、自民党はそのたびごとに「検討する」と言いつつ結局無下にされてきたと。さらに、この件では地方組織(学会員)から、連立を組んでいるからという理由で、選挙のたびに自民党の裏金議員の尻拭いをさせられるのはもうまっぴらだと、非難ごうごうなのだと。
 はっきり言って、そのボルテージが上がったのは、高市総裁が執行部人事で裏金議員の象徴である萩生田を幹事長代行に就けたからでしょう。
連立離脱最後のトリガーは「萩生田幹事長代行の人事」専門家指摘「高市氏は客観視できていない」 - 政治 : 日刊スポーツ

 選挙で当選したからいいんだと、もうすべて禊が済んだんだから、これからはバリバリ働いてもらう、みたいなことを高市は言っていましたが、選挙など何回通ったって、政治資金収支報告書の記載額を次々と二重線で消して「不明」とした金額が実際はいくらで、何に使ったのか、その使い途は全然わかりませんし、……〇〇(某国)にいたはずの日に△△(別国)で飲食した領収書を持っている理由も何一つわからないわけです。そういう輩には役職を与えて働かせる前に「全部白状」させて疑惑を払しょくするのが、普通の組織のガバナンスのあり方でしょう。どうして自民党はそうしたことから無縁でよいのか。党の顔である総裁がこうしたガバナンスに後ろ向きでよいのか――この件に関して(だけ)は、斉藤代表は少なくない国民のあいだに渦巻く自民党への怒りと不信をよく代弁してくれたと思います。

 それにしても、これで臨時国会冒頭の総理大臣の指名がどうなるのかさらに見通せなくなってきました。日が替わると景色が一変している可能性もありますが、野党からしたら自民党を一気に潰すチャンスです。けれど、肝心の統一候補がねぇ……。「財務大臣よりも総理大臣の方がいいに決まってるけど、でも、連立の相手が立憲じゃぁなぁ……」とか、今頃捕らぬ狸の損得勘定をしてることでしょう、きっと。
立憲民主党が国民民主党を引っ張り込むために、首相指名選挙で玉木雄一郎代表に投票すると妄言。裏切り体質だからこそゲス不倫した右翼、#玉木雄一郎に騙されるな - Everyone says I love you !

 いっそのこと、自民党党議拘束をかけて石破さんに投票するからと、公明党に連立に戻ってきてもらうとか(笑)
 あるいは、野党はそろって公明党の斉藤代表に投票してしまうとか(驚!)
 どこかに智慧者はいるでしょうか。

 高市総裁、スタートして「落馬」するどころか、「出走取消」になる可能性さえ出てきました。波乱というよりも大変な正念場です。

<追記事>
“高市新総裁”怒れる公明 政局カリスマ「スタート号砲の途端につまづき」【国会トークフロントライン】 | TBS NEWS DIG (1ページ)



 
 

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