今日の毎日新聞には、通常の記事以外に、川柳や投書などにまで、やけにコメのネタが多い気がしました。編集側に何か意図でもあるのかなあ、と。
2面に「新米争奪戦が過熱」と題した記事があります。各地のJAが今年度産米の買い上げ価格(概算金)について、まだ種もまいていない春の段階から高めの最低保証額を農家に提示している話は、すでにたびたび報道されてきたところですが、記事にはこうあります。
焦点:新米争奪戦が過熱 | 毎日新聞
……多くのJAは夏から秋にかけて概算金の額を決めるのが通例だったが、争奪戦の激化などから前倒しして概算金を示す動きが広がっている。JAおおいたは「これまで、出荷の契約を結ぶときに最低保証額を示したことがなかった」(担当者)。しかし今年は、6月末までに出荷契約を結んだ農家に対し、「ヒノヒカリ」の場合、60㌔当たり2万3000円(前年当初比6500円増)を保証する方針を決めた。
同様の動きは米どころの東北地方にも拡大する。JA会津よつば(福島県)は60㌔当たり2万5000円を示した。前年も当初は1万7200円で設定したが、途中で2万200円に値上げする異例の措置を取った。担当者は「ほかの集荷業者から『JAさんより500円高く買うよ』とたたき台にされた。いつも通りではコメが集まらないと思って設定した」と打ち明ける。JA全農にいがたやJA全農あきたなども前年より引き上げを決めた。
随意契約による備蓄米の大量放出によって、全国のスーパーのコメの値段は、6月以降、5週連続で下がっているとのこと。
スーパーのコメ平均価格 5キロ3801円に 値下がりは5週連続 | NHK | コメ
ここに参院選を意識した(自民党の)パフォーマンス臭だけを嗅ぎ取るわけではないにしても、政府のやり方に疑問を覚える人は少なくないのかも知れません。今朝の毎日新聞の投書欄「みんなの広場」には3人の投稿が掲載されていますが、3つともコメ問題についてです。福島県在住の68歳の農家はこう言っています。
みんなの広場:コメ生産者と消費者混乱させるな=農業・山口稔・68 | 毎日新聞
備蓄米放出に際しては緊急でもないのに諸経費に血税を投入しているが、正しい税の使い方なのかと疑問に思う。……国によって減反政策を推し進め今さら米不足とか、寝耳に水である。高騰した時だけあたふたし、米価が下落し農家が困っている時に親身になった大臣はいなかった。
小泉進次郎農相はJAの概算金払いにまで言及しているが、農家の手取りを抑え込みたいのか。農家もJAより高値で提示する業者を選ぶだろう。そうなればコメの取り合いになり再び価格高騰になりかねない。小泉農相は生産者と消費者をこれ以上混乱させることなく価格が安定する政策を行ってほしい。
さらに、埼玉県在住の76歳の方はこう言っています。
みんなの広場:備蓄米、小泉さんは不公平だ=無職・橘利道・76 | 毎日新聞
世間では、スーパーに行列まで作って安価な備蓄米を購入している人たちのうれしそうな顔を、テレビの画面に映し出している。
これは一体どこの世界の様子なのだと疑問を感じて首をかしげる。
農相の小泉進次郎さんがしていることは、不公平としか考えられない。
そもそも備蓄米とは、非常時に備えて税金から用意したものではないか。ならば、国民の全員が平等に購入できるようにすべきではないのか。
極めて限られた、しかも都会に住む人たちが優先して購入し、悦に入っている姿を見るにつけても、小泉農相をヨイショして持ち上げているマスコミには大いなる疑問を抱かずにはいられない。
自民党が、自民党の小泉さんを使って、これまで自分たちがなしてきた農業政策の誤りを正そうとしている姿は、あまりにも滑稽ではありませんか。
「仲畑流 万能川柳」もさながらコメ問題特集のようでした。
仲畑流万能川柳:老害がはじめ若者死ぬ戦争 | 毎日新聞
江藤さんもらったコメはワイロです 姫路 イナちゃんさん
大臣は食べる米にも困らない 神戸 丸戸奈々さん
酒米も食う世になるとわしゃ困る 名古屋 エットあるさん
最低の言い訳妻に怒られた 綾部 四方末邪さん
迷います万博行くか米買うか 亀岡 のびたさん
安かった米作るより買う方が 宮崎 住狐さん
失言が救う令和の米飢饉 横須賀 爺面さん
終戦後裁判官は餓死したよ 福岡 忘コリタさん
我が家でもついにご飯は2杯迄 北九州 貨車男さん
殿コメの在処は江藤宅でした 柏 いよぼやさん
米買ったことはないけど不評買い 藤枝 萩原里美さん
しまいめに有料となる米袋 高砂 今井慎一さん
米めぐる話題尽きない井戸端も 姫路 ゆったりこさん
古古古米私の名字は駒井です 日高 駒井光明さん
ワープロで「古米」や「古古米」は一発で変換できますが、「こここまい」は「個々古米」になったり、「ここ古米」になったりします。ある意味当然だと思います。「古古古米」などというのは一般の人の目に触れるようなコメではないでしょうから。農家(の息子)からしたら、いくら低温で保存してきたコメだといっても、普通はとても他人様に食べてくださいと出せるコメではありません(そもそも何か理由がない限り4年も前のコメを保管している農家はないでしょう)。それを、たいそうありがたがってお店で売るというのは、失礼というか、失笑というか、よくこんなことをするなと当初は驚き呆れました。「古古古古米」など言わずもがなです。
参院選が今日3日に公示されます。選挙前だけに、当初想像していたとおり、コメの値段が下がっていることが話題に上りますが、上の投稿どおり、それで一件落着する問題でないことは頭に入れておかないと、と思いました。
