ペンは剣よりも強く

日常と世相の記

山尾さん、選挙区選挙で立候補しよう

 今日は短く。ミソジニー(女性蔑視・嫌悪)の片棒を担ぐようで、あまり気乗りはしませんが、山尾志桜里さんの国政復帰願望には小生も疑問を持っていました。不倫や不正の諸問題で散々叩かれて、衆院選の立候補を断念したときは、もうこの国で政治家を務めること自体に嫌気がさしたのかと思っていましたが、去年、おととしあたりからテレビに出演したり、新聞のインタヴューを受けたりしているところから、ひょっとしたらまだ未練があるのかも知れないと思って眺めていました。今回国民民主党比例代表から立候補することを知って、やっぱり……と思いつつ、「大丈夫」なのだろうかと、他人事ながら心配な気持ちになりました。
「逃げた女」はなぜ戻ってきたのか 山尾志桜里、復帰に問われる信頼回復のカギは? 国民民主党不倫容認政党の批判 - coki (公器)

 山尾さんの立候補に対する世間の目は(なお)厳しいと思っていましたが、想像以上でした。彼女に立候補を促した玉木氏、いや、国民民主党にとっても同じで、想定した範囲を超えていたようです。彼女は10日に記者会見を開いて、改めて立候補の意志を示そうとしましたが、「不倫問題」にかかわる質問には一切答えず、逆に非難の声が倍加したかたちです。
 国民民主党は、都議選や参院選を前にしたからか、何と、彼女の記者会見の翌11日に一転党公認の推薦を取り消すという「暴挙」に出ました。まあ玉木氏、いや、国民民主党らしいと言ったら怒られそうですが、別に信義や理念で動いている人たちではないので、都合が悪くなったから即刻「切った」ということなのでしょう。冷酷非道。こういうことができてしまう政党がはたして国民を苦境から救えるのか(その気があるのか)、甚だ疑問です。その限りでは、山尾さんに同情しないこともありません。

 けれども、山尾さんが昨日公にしたコメントを見ていると、こちらにも違和感を覚えます。本当にこの人は(書いてあるとおり)国家国民のために力を尽くす、揺るぎない決意をもっているのだろうかと。厳しいことを言えば、国民民主党の「統治能力」に深刻な疑問を抱くのであるなら、その前に、自身の「自己統治(管理)能力」を問う方が先です。いくら短時間でまとめた文章だといっても、自分で書いていて、矛盾(というか、ご都合主義)を感じないはずがありません。
〈全文掲載〉山尾志桜里氏が国民民主党に離党届 「統治能力に深刻な疑問」 参院選への擁立、一転取りやめ:東京新聞デジタル

 もし、書いてあるように「国民に暖かい優しい国」を目指して汗をかきたい、国家(国民)のために力を尽くしたいと本気で考えているのなら、逆に、いい機会かも知れません。ゼロからスタートして、選挙区選挙に立候補し、どこまで支援の輪を広げられるかやってみる。もちろんいまの状況を考えれば、人々の信頼を得るにはものすごく時間がかかるでしょう。しかし、小石を積み上げるように、町中や農山村を回って、一人一人の声を聞き、自分の肥やしにしていく。個人的には、汚名挽回の道はこれが最も好ましいと思います。それを、支持率が上がっている政党に便乗して、比例代表で立候補して「当選」なんて、そんな虫のいい「国政復帰」の青写真を描いていては、世間は山尾さんを(絶対に)認めてくれないでしょう。こんな「泥臭い」政治活動は山尾さんには不似合いですかね。




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