ペンは剣よりも強く

日常と世相の記

杉田水脈氏の「不適材不適所」改めて…

 昨日参院予算委で塩村文夏議員が杉田水脈総務大臣政務官に過去の「発言」について質問している様子をテレビで見ました。杉田氏の過去の発言を網羅的に取り上げていましたが、常軌を逸したひどさですね。特に、これは知らなかったから余計に驚き、嫌悪しましたが、2016年、スイスで開かれた国連女性差別撤廃委員会に参加したときの杉田氏のブログには信じられない文言があります。
秋葉大臣問題と杉田政務官の“過激発言” 追及強める野党
杉田水脈政務官、かみ合わない答弁繰り返す 過去の差別発言問われ [岸田政権] [自民]:朝日新聞デジタル

 「発言」自体、公的立場の有る無しに関係なく、感覚を疑うものですが、その言い訳が「4年も前(の話)」とか、「当時は一般人だった」とか、「今は内閣の一員だから」とか、「今の自分とは別の人格がしたことだから責任はない」という「理屈」で片付けられるものなのか。
 これは「記憶が甦った」発言ですっかり有名になった山際前大臣の「言い訳」を超えていると思います。少なくとも、山際氏の場合は、記憶は失われても、人格は過去も現在も維持されているようでしたから。それでも、そんな記憶力で大臣が務まるのか、病院で診てもらった方がいいんじゃないかと批判を浴び、揶揄もされたわけで、杉田氏もまた病院で診てもらうのが適当かも知れません。もっとも、病院からは、いくら「議員特権」でも、コロナ患者の急増で今それどころじゃないです、と断られそうですが。

 昨日は東京地裁で、同性婚を認めない現行制度は「違憲状態」にあるという判決もありました。
同性婚認める法制度ないのは「違憲状態」 東京地裁判決 | 毎日新聞

 まだ高裁、場合によっては最高裁へと進む可能性もあるので、現段階では何とも言えませんが、この件に限らず、個人の尊厳を求める声は世界のうねりであり、法制度にも行政にもそれを反映させることが求められています。しかるに、「男女平等は、絶対に実現し得ない、反道徳の妄想です」(国会本会議の壇上発言)ほか、信じられない「妄想」を披露し、ほぼ撤回・謝罪もしない人物を、わざわざ政務官にし、その任命理由を問われて「適材適所」と答えるのですから、ここまで来るとこれは岸田首相本人の進退問題ではないかと思います。
 ついでに言えば、杉田氏にこのまま政務官を務めさせることは国の品格にかかわることで、この国会質疑の記事にメディアが「女性議員同士のバトル」などと、見せ物的、傍観的、冷笑的なタイトルをつけることには不快な感じがします。議員の質問の背後には、小生も含め、多くの人たちがいるのですから。




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