ペンは剣よりも強く

日常と世相の記

ロシアの人たちは今

 今日は短く。
 モスクワで反戦活動をしていて拘束された友人から聞いた話というのが連投Tweetされています。猫本喜子さんの3月12日付記事より。

https://twitter.com/mandaiike_face/status/1502628186584391684

これは貴重です。拘置所の警官の話:
「自分は言われたことをやっている。仕事はクソだ。だが、年金生活に入るのを待ってる。そんときには今までのことはすべて悪い夢だったと思ってすっかり忘れるさ」と。彼らは、急増する反戦活動参加者を捕まえるためにパトカーを出さないといけないが、ガソリンを一部ポケットマネーから出すハメになってると文句を言っていた。

そうだろうなあと思いつつも、時計の針が半世紀前に戻って旧ソ連時代の話を聞いてるような感じもあります。全体として警察に「やる気」がないのであれば、それはいいことですが、ロシアのすべての警官がこうではないでしょうし、デモに行けばやはり捕まる恐怖感はあるでしょう。

「うさぎ」さんは3月5日付ブログでこう書いています。引用させてください。

モスクワは今 | うさぎメモ@多言語に夢中

……デモに参加するのは本当に怖い。パンデミックが今となっては懐かしい。病気の心配だけしていればよかった。今と比べたら、なんと平和な日々だったのだろう。
 「なぜロシア人はもっと戦争に反対する声を上げないのか」とヨーロッパの人々は言うが、デモに参加するのはとても怖い。
 自分はたまたま時間の融通がきき、デモに参加できるが、9時5時で働いている人には仕事がある。介護している人は、もし逮捕されたら介護されている人を置き去りにすることになる。公務員がデモに参加すれば職を失う。みなそれぞれ事情がある。
 また、アイデンティティを否定されたら、誰でも守りに入る。自分自身、ロシア人の人格まで否定されたら、自分のアイデンティティを肯定できるような、ロシアにとって都合のよい情報のほうを信じたくなるだろう。だから、政府の報道を信じたい人の気持ちも理解できる。……

 ロシアが国際的に孤立するのは避けられませんが、ドイツで在住ロシア人への嫌がらせが相次いでいるという記事には、ちょっと待てよ、と思いました。一般のロシア人を敵視するのはおかしい。

子どもが学校で殴られ、入店拒否も ウクライナの避難者が着くドイツでロシア人に嫌がらせ:東京新聞 TOKYO Web

 NHK教育テレビのロシア語学習番組『ロシアゴスキー』は3月で終了になるそうです。ロシアのウクライナ侵攻とは無関係ということですが、日本でもロシア関係者は肩身の狭い思いを強いられるのかと思っていたところ、東京外国語大学のロシア語科の教員が声明を上げていました。すでに3月7日に侵攻に対する抗議声明はありましたが、3月11日付のメッセージには、卒業生ではないけれど、共感し励まされました。少ししかわからないロシア語ですが、少しだけでも役に立つことをしたいと思います。

 以下に敬意を表して引用します。掲載をお許しください。

https://twitter.com/TUFS_RUSSIA/status/1502115151071236097/photo/1

東京外国語大学ロシア語科・ロシア語専攻卒業生へのメッセージ
 今般のロシア軍によるウクライナ侵攻に対し、卒業生の皆様の多くが強い衝撃を受け、深く憂慮されていることと思います。人生の一時期にロシア語を学び、ロシアの人々や文化に親しんだ経験を持つ者にとって、このような事態は悲痛極まりない惨事であり、決して他人事ではありません。
 東京外国語大学は、世界の諸地域の言語・文化・社会・歴史を学び、人間の直面する様々な課題に広い視野から取り組み、異なる文化間の懸け橋となる人材を育てることを目指す教育・研究機関です。本学ロシア語科・ロシア語専攻を卒業された皆様におかれましては、この戦争で傷ついた人々の苦しみに寄り添い、憎しみの連鎖を少しでも止めるために、それぞれの立場において理性と誠意をもって行動されることを願います。

くぼたのぞみさんのtweetも。
くぼたのぞみ Nozomi Kubota on Twitter: "沼野恭子さんの文章、共同通信配信です。再度シェアします。… "




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