ペンは剣よりも強く

日常と世相の記

総裁選と野田聖子

 こういう闇世界の話を知ると本当に嫌になる。
 スガが自民党総裁選に出馬しないことを明らかにしてから、政界やメディアは誰が立候補するかの話題一色となっている(まず国会を開かないことが不当であることを報道する方が優先だと思うが…)。そんな中、野田聖子・幹事長代行も出馬に意欲を見せていると報じられた。毎度のことながら、推薦人が集まるのかくらいに思っていたら、先月の裁判で、野田の夫が「元暴力団員」と認定されたという記事を見た。噂話としては知っていたが、現職議員のつれあいを、いくら「元」とはいえ、10年間反社会的勢力の一員だったと裁判所が認定したという事実は衝撃である。

 8月15日付の記事(元記事はデイリー新潮)より引用。

野田聖子の夫は「元暴力団員」と裁判所が認定 約10年間組員として活動【上半期ベスト15】(デイリー新潮) - Yahoo!ニュース

4月21日、野田氏の夫…が、本誌の特集記事(2018年8月2日号「『女性総理』の夢を壊した『野田聖子総務相の『元反社夫』」)で名誉を毀損されたとして、小社に対し1100万円の損害賠償を求め東京地裁に訴えた裁判の判決が下った。
 結果は原告の請求棄却。本誌記事で彼の名誉は毀損されていないとした上で、判決文では…氏の経歴についてこう書いている。
〈原告が指定暴力団会津小鉄会の昌山(まさやま)組に所属していた元暴力団員であるとの事実の重要な部分は、真実であると認められる〉
 つまりは「女性総理」候補の筆頭として名前が挙がる政治家の夫が、かつて「反社会的勢力」に属していた。そう裁判所が異例の事実認定をしたのである。

<以下略>

 「日本初の女性総理」はけっこうだが、判決が出てから1ヶ月足らず。総裁選出馬どころか、議員辞職ではないのか。

 これに限らず、政界と闇世界のつながりは根深い。闇世界を差配できないと日本の総理大臣にはなれないのではないかと疑いたくなるくらいだ。試みに、「安倍 暴力団」と入力してWeb検索すると、まあ、出てくる出てくる…。

 一昨日のビートたけし襲撃もそうだが、この国の端々に「暴力」の陰影がつきまとうのは、根本にこの構造があるからではないか。「反社会的勢力」との決別などというが、最大最強の「反社」(広域暴力団)は実は日本国政府であり、これに同調する地域暴力団は「桜を見る会」などにも招かれ、利権を回してもらって甘い汁を吸うことができるが、同調しない地域暴力団は「反社会的勢力」の烙印を押されて攻撃・排除される。…そう考えると、腑に落ちることがけっこう多い。

 前にブログで「国家の原風景」なる記事を書いたことがあるが、これは「風景」ではなく「風景」なのかも知れないと考え直す。

マフィアと政府の原風景 - ペンは剣よりも強く

 こうなると、税金もショバ代やみかじめ料とかわらなくなるが、税金は、いくら建前上であっても「守ってもらえる」と思っているから払っているわけで、守ってもらえなければ払う必要はないし、払っている以上は守らせる、さらには、守ってもらえるところに払う、…こうした意識に変わっていかなければ、「現風景」は変わらないのだと思う。


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