ペンは剣よりも強く

日常と世相の記

こんなのを総理大臣にしてはいけない 2

 まだ選挙でないのに「落選運動」もないが、これは、情勢によってはすぐにでも自民党総裁に担がれて日本国総理大臣になりそうな一有力議員を、総裁や総理大臣には選ばないようにと呼びかけるキャンペーンのようなものである。賛同の声が大きくなることを望む。

 河野太郎ワクチン担当相兼規制改革担当大臣が、8月24日のオンライン会議で、資源エネルギー庁の幹部職員にパワハラを行った疑いがあることがわかった。
 9月1日付文春オンラインが伝えている。

河野太郎大臣パワハラ音声 官僚に怒鳴り声「日本語わかる奴、出せよ」 | 文春オンライン

 会議には河野氏のほか、内閣府の山田正人参事官と、エネ庁の山下隆一次長、小澤典明統括調整官の3名が参加した。「週刊文春」はこの会議の様子を録音した約28分間の音声を入手。河野氏が山下氏と小澤氏を大声で怒鳴りつける様子が収録されていた。
 議題となったのは、3年に一度見直しが行われる「エネルギー基本計画」だ。10月の閣議決定を目指す中、エネ庁は8月4日に素案を発表していた。

 経産省関係者が語る。
「エネ庁の素案では、2030年に総発電量のうち、再生可能エネルギーの比率を『36~38%程度』にすると記されています。これは2019年度の実績(約18%)の2倍に相当する、極めて高い目標値です。ただ、規制改革相として再エネ推進に取り組む河野大臣は『36~38%』が『上限』ではないという意味で、『36~38%以上』と明記するよう求めてきました」
 会議の場で行われたのは、「程度」と「以上」という文言を巡る攻防だ。

河野「日本語では、36~38以上と言うのが日本語だろ」
小澤「え、え、えっと。えっとですね、政策的な裏付けを積み上げてですね……」

 必死で「程度」という文言について説明しようとする小澤氏に対して、河野氏はあくまで同じ言葉を繰り返す。

河野「だから36~38以上だろ!」
小澤「いや、積み上げて36~38程度……」

 河野氏はなおも説明しようとする小澤氏の発言を遮り、ドスの利いた声でこう怒鳴った。

河野「積み上げて36~38になるんだったら、以上は36~38を含むじゃないか! 日本語わかる奴出せよ、じゃあ!」

 ……官僚に対する激しい言葉はこの後も続き、怒鳴る場面もあった。官僚の言葉を遮るように、「はい、次」「はい、ダメ」と連発される“ダメ出し”は計13回にも及んだ。

 さもありなんという話だ。尾張おっぺけぺー」さんが、2011年3月30日衆議院外務委員会で、河野が国会で同じようなことを叫んでいた音声を紹介している。

https://twitter.com/toubennbenn/status/1433059730939801609

河野「時間の無駄遣いですよー。日本語で聞いてるんだから、ちゃんと日本語で答えてくださいよー」

 しかし、パワハラの程度問題でいったら、もっとひどい例はあるし、そういうのは一人や二人ではない。ことさら今回の河野の案件を狙い撃ちにするのはなぜか。
 今回については、文春の取材力というよりも、スガ官邸の影(リーク)が大きいように思う。スガからワクチン大臣を拝命したときと同じものを、河野はたぶん感じたのではないだろうか。
わかってるな、出過ぎたマネをしたら許さんぞ!」(天の声?)

<追記>
 9月6日付毎日新聞の記事を読み、上の「官邸影(リーク)」は「経産省の影(リーク)」の方が適切と思いました。訂正いたします。以下、山田孝男氏「風知草」より引用。

 週刊文春」9月9日号がすっぱ抜いた「河野(太郎)パワハラ音声」は、今秋の、エネ基の閣議決定に先立って開かれたオンライン会議の一幕である。再生可能エネルギー導入目標の表記をめぐり、経産官僚を激しく叱責する河野の怒声が暴かれている。
 経産省側が文春に音源を提供したことは想像に難くない。それは原発派の逆襲であり、総裁選立候補予定者・河野を巻き込む闘争の断面でもあろう。

風知草:撤退を決めた二人=山田孝男 | 毎日新聞

 しかし、万が一、状況が悪化して、スガが辞任にでも追い込まれれば、河野待望論が勢いづくのは目に見えている。総裁選になったら、たぶん岸田も石破も及ばないだろう。

 河野といえば、外相時代の定例会見での醜態がある。記者からの質問を無視して「次の質問どうぞ」を4回も繰り返した。2018年12月のことなのに、まだ生々しい感じがする。

「甘え」「時間の無駄」… 河野外相、質問無視の背景は:朝日新聞デジタル

 同じ外相時代の2017年には外相専用機を「おねだり」したこともある。「外遊」にかこつけて「外国旅行」を繰り返し、すっかり味をしめた河野。その在任2年1か月の間に訪問した国と地域が延べ123で、過去最多。770日の在任期間中、外国出張が291日に及び、3日に1日以上外国に行っていたことになる。本人は、

日本が今の外交的な影響力を維持しようとすれば、おそらく私の1年間の海外出張(の数)というのは、日本の外務大臣としてギリギリ最低限だ。
https://digital.asahi.com/articles/ASL805JM1L80UTFK01Q.html

などと胸を張っているが、税金の私物化のそしりは免れない。

「おねだり」報道に河野氏反論 外相専用機「国益考え」:朝日新聞デジタル

 どうして河野に人気があるのかよく分からない。スガはもう勘弁だが、河野も御免こうむる。やはり、「こんなのを総理大臣にしてはいけない」と強く思う。

 以前の記事もご覧ください。
こんなのを総理大臣にしてはいけない - ペンは剣よりも強く

 ジャーナリスト鮫島浩さんの記事は以下。
「河野太郎首相だけは絶対に避けたい」自民党内で"菅おろし"が盛り上がらない根本理由(プレジデントオンライン) - Yahoo!ニュース



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