昨日の「悪乗り」。
五輪の馬術競技の障害物。富士山とかダルマとか、デザインが話題になっているのは知っていた。「遊び心」が見る人を楽しませるというのはあるかもしれない。しかし、昨日の花札は、「悪乗り」が過ぎると思う。当方の頭が固いのかも知れないが、設計者は、感覚上、ゲームアプリと人馬一体となった実際の競技の区別ができなくなっているのではなかろうか? そういう嫌悪感を覚える。
(出所:オリンピック 障害馬術団体 日本は決勝進出ならず | 馬術 | NHKニュース)
1日前の話になるが、名古屋市長の金メダル噛みつきも「悪乗り」が過ぎる。4月には名古屋城の金のしゃちほこにもかじりついたと報道されている(市長は「かみつき亀」か?)個人的な印象だが、名古屋市長は、前にテレビ出演したときもそうだったように、酩酊状態にあるかのように見受けられることが多々ある。どこか悪いところでもあるのではなかろうか? 余計なお世話だが、検査をされた方がよいと思う。
金メダルガブリ、河村名古屋市長に抗議4000件超!トヨタ自動車も怒った「あるまじき行為」― スポニチ Sponichi Annex 社会
4月には「金のしゃちほこ」もがぶり 河村たかし市長、展覧式で | 毎日新聞
しかし、何といっても、昨日の違和感の最たるものはスガ首相の「誤読」及び「飛ばし読み」である。
昨日8月6日、広島で原爆死没者慰霊式と平和祈念式が開かれたが、恒例の式典挨拶で、スガ首相は、冒頭から滑舌が悪く、
「本日、被爆76周年の広島市原爆死没者慰霊式並びに…」
と読むべきところを、
「本日、被爆……76年……目の、ひろまし……広島市、原発……原爆死……没……者慰霊式…」
などと読み上げた。
さらに、
「…広島及び長崎への原爆投下から75年を迎えた昨年、私の総理就任から間もなく開催された国連総会の場で、「ヒロシマ、ナガサキが繰り返されてはならない。この決意を胸に、日本は非核三原則を堅持しつつ、核兵器のない世界の実現に向けて力を尽くします。」と世界に発信しました。我が国は、核兵器の非人道性をどの国よりもよく理解する唯一の戦争被爆国であり、「核兵器のない世界」の実現に向けた努力を着実に積み重ねていくことが重要です。
近年の国際的な安全保障環境は厳しく、核軍縮の進め方をめぐっては、各国の立場に隔たりがあります。このような状況の下で核軍縮を進めていくためには、様々な立場の国々の間を橋渡ししながら、現実的な取組を粘り強く進めていく必要があります。」
と読むべきところを、赤字の部分を読み飛ばすという失態を演じた。
なぜ、こうも凡ミスが繰り返されるのだろうか? 専門家の分析(というより感想)がある。
なぜ菅首相は発言ミスするのか 「話し方」のプロが分析:朝日新聞デジタル
…事務方が原稿を作り、それを読むということをずっと続けてきたからだと思います。自分の頭で内容を煮詰めて言語化する作業に、菅さんはあまり慣れていないのではないでしょうか。
…ほかの人が書いた原稿を読むことに慣れすぎると、そうなってしまいます。式典のあいさつの原稿自体、一文が長すぎですよ。基本は口語調で一文を短く言い切る方が聴衆の心に届きます。菅さんは、言葉が聴衆に届くように自分で原稿の中身を咀嚼(そしゃく)する努力が足りないのではないかと思います。
言葉の力、話す力は基本的に、才能よりも慣れと鍛錬による部分が大きいのです。菅さんは頭で考えていることを言語化し、自分の言葉で置き換える練習をほとんどこれまでしてこなかったのではないでしょうか。
もともとしゃべることが好きではない人なのかもしれません。日本には「沈黙は金」という言葉があるように、「ぺらぺらしゃべるヤツは信用ならん」みたいな文化がありますよね。即興力というのは慣れと訓練が必要なのですが、菅さんはそこの部分をあまりやってこなかったのではないでしょうか。
<以下略>
しかし、そもそも国民に向かって話すという意識と責任の自覚があれば、自分が作文したものではない挨拶文に一通り目を通さずに本番に臨むなどということは、常人なら普通はしない。使い慣れない表現や読めない漢字があって、首尾良くいくかと、一抹の不安がよぎるからだ。それは「挨拶文」を用意する事務方や側近にも言えることで、予行演習とは言わないまでも、「完成」したらミスがないかどうかチェックするのが当たり前。首相が飛ばし読みをしてしまったのは、奉書のつなぎの糊がくっついて開けなかったからで、これは完全な事務方のミスだ…云々、などと、あり得ない言い訳を通そうとする。時代が違えば、「主君」に恥をかかせたら「切腹」ものである。糊で用紙をつなげた奉書など、いったいいつの時代の話をしているのか。
それでも何でも、やってしまえ、ということで進んでいく事例がこの政権には多すぎる。これにも、ある意味、小さな集団の中だけの「乗り」でやっている感じが否めないのである。
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