昨日（5月25日）の参院外交防衛委員会で、例の自衛隊によるコロナ・ワクチン大規模接種センターのシステム不備に関するやりとりがあった。AERAや毎日が架空情報を入力して予約ができてしまうことを指摘したことに防衛省が抗議したというのだが、立憲民主党の小西洋之議員から「公益目的の取材行為」ではないかと質された岸信夫防衛大臣は、「模倣犯を増やすことにもなる。不正は不正だ。私はそういうことが嫌いだ」と反論したという。
岸防衛相、悪質予約に法的措置辞さず「絶対許されない」 - 産経ニュース
また、「極めて悪質な行為」との発言について、「私はそういうことが嫌いです。」と身も蓋もない感情論を述べた。。… https://t.co/ZLrBm3zmKK"
「不正は不正だ。私はそういうことが嫌いだ」というのは、関係があまり良好ではないと噂される実兄へのあてこすりか？と少々笑ってしまうが、この「架空情報入力」に関連して、「アジャイル開発」なる語があることを初めて知った。
Dr.ナイフさんのtweetを見た方が、それは「アジャイル開発」のことだよね、と投稿していたので、調べてみた。
れーま💫グローバル法務ママ🇯🇵🇺🇸🇹🇼 on Twitter: "ワクチン予約システムの新聞報道が叩かれるのはおかしいと思ってたんだけど、この解説はかなりスッキリした。
私システムは詳しくないんだけど、これアジャイル開発の事言ってるんだよね？
いくらアジャイルでも架空番号スルーしちゃうのはひどすぎない？
国民はそれを知る権利くらいあると思う… https://t.co/wcj4VER4yT"
「アジャイル開発」（agile software development）とは、ソフトウェアやシステムの開発手法の１つで、大きな単位でシステムを区切らず、機能単位の小さなサイクルで、実装とテストを繰り返して開発を進めることをいうらしい。 従来の手法に比べて開発期間が短縮されるため、agile（＝素早い・俊敏な）という名前がつけられたとのこと。
ガラケーで電話とメールとアラームくらいしか使えない固陋には、隔絶された世界に思えたが、調べてみると、内容が意味不明ということはない。要するに小さなテストを繰り返して全体のシステムを開発・整備していくということではないだろうか。システム開発のプロセスはともかく、一応、システムが出来上がったら、じゃあ試しにデタラメな記号や数字をいくつか入力して確かめてみるかということくらい、小生のようなド素人だって考える。まとまった文章が出来上がったら、誤字脱字、日本語として変な表現がないかをチェックするのと同じことだ。
昨日のDr.ナイフさんのtweetでは、こう解説されている。引用をお許し願いたい。
https://twitter.com/knife900/status/1397188612597374978
Google以降、一般的な開発手法になってるけど、ウェブを使った大規模システムは、不具合を完全になくすのが難しいので、８０点くらいでβ版として公開。多数のユーザーの意図しない使い方やイジワルテストを経て完成度を高めていきます。
ワクチン予約システムも、そういう意図なら、そう言えばいい
しかし今回のワクチンシステムの「架空番号」、あり得ない年齢や日付で予約可能というのは、完成度が８０点でなく２０点くらい。
いくらスピード重視といっても、完成度が低すぎてβテストにすらならない。
その実態を報道して何が悪いのだろう？
因みにメディア社による動作チェックが、他の一般ユーザの予約を邪魔したかどうかは、ログ解析をしたらすぐに分かるけど、99.999999999999999％あり得ない。
いつの時代のサーバーやねん（昭和か）
支持率が下がった首相サイドが、苦し紛れに思い付きで（竹中平蔵を介して）防衛省に委託したプロジェクトだ。突貫工事でシステムをつくれば、どこかに不具合や見込み違いはあるだろう。こういうときに素直に国民に事情を話して、何とかワクチン接種を軌道に乗せていきたいと言えば、国民の側だって理解して協力しようと思う人が増えるのに、そこが似非エリートの愚かさか、自分はミスをしない（許されない）などと思いあがっているから、他人に頭を下げることができない（しない！）。動機が不純だから、弱みを見せまいとして、ますます頭を下げられない。そもそも国民なんぞカーカー鳴いてうるさい「烏合の衆」としか見ていないのかも知れない。
アメリカ国務省は5月24日、日本を米国民向けの海外渡航警戒レベルで最も高いレベル4に引き上げて、「渡航してはならない」と勧告した。
五輪開催不安、海外で強まる可能性 米、日本への渡航レベル上げ | 毎日新聞
朝日新聞は、本日（5月26日）大手新聞としてはついに「五輪中止」の決断を首相に求める社説を載せた。
（社説）夏の東京五輪 中止の決断を首相に求める：朝日新聞デジタル
全「烏合の衆」、いやまちがい、全世界の人々に対して真剣に頭を下げて詫びなければならないＸデーは刻一刻と近づいているように思う。
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