ペンは剣よりも強く

日常と世相の記

たかまつなな × 堀潤 対談を見る

 たかまつなな さん堀潤さんの元NHK職員同士の「対談」を見た。一応、これは「たかまつななチャンネル」という番組なので、たかまつさんが堀さんにインタヴューするというかたちなのかと思ったが、「先輩」の堀さんがさすがに聞き上手で、たかまつさんの方が質問に答えている場面が多かったような(笑)——見終わってから知ったのだが、前半は、たかまつさんが、後半は堀さんが話す構成になっていたようだ。まあでも、本人も「すごくすごく楽しかった」と書いてるし、縦横に話すその姿に、見てるこちらも楽しかったから全く無問題である。

2020年を独自の視点で振り返る【堀潤✖︎たかまつなな】 - YouTube
私がNHKの暴露本を出さない理由。|たかまつなな(お笑いジャーナリスト)|note

たかまつさんは12月29日付記事にこう書いている。

独立してジャーナリストになると、
事実をおい、ポジショントークではない形で伝えることの難しさがとてもよくわかった。
自民党の総裁選や野党の結党大会を取材したときに心底感じた。
特定の政治家や政党をもちあげれば、そこから仕事が入りやすいからだ。
政治家との距離も縮まり、情報もとりやすい。
現場で取材したことを政治家にぶつけ社会の課題をかえていく。
政局にのみこまれずに、社会課題を政治でかえていく。
それができなければ、永田町や霞ヶ関に足をはこんでも、
あまり意味がないのではと私自身は今感じている。

NHKをやめた今、スポンサーに頼らず、
視聴者のための番組をつくれる、
視聴率にこだわらず、世の中のために啓蒙できるNHKの存在の大きさを改めて感じている。
人もお金もかけられる。
なんとか圧力に屈したり、
民放みたいになることを防いでほしい。

ジャーナリズムとは何か、
伝えるとは何か
事実を伝えるとは何か
事実の並べ方とは何か、
あらためて濃い時間をすごせたNHKに感謝だ。

そして年末、堀潤さんと1年間を振り返れたことが嬉しい。


 独立したジャーナリスト(フリー)の難しさについて、12月26日付配信の対談ではこう語っている。


 フリーランスになって永田町の様子、インサイドを見ていて何が病巣だと思いました?
 記者クラブですね。……やっぱりその現場に行くということが特権で、安倍さんの記者会見だって、本当はもっとたくさんの人を入れるべきですけど、クラブの人だけ、24人くらいでしたっけ、それしか入れないというのが……。私がもし安倍さんの「総理番」で、NHKの記者、ディレクターでも、聞けないですよ、そんな突っ込んだこと。仲悪くなると、情報が取れなくなっちゃうじゃないですか。何でNHKだけこんなに情報が遅いんだって上司から怒られるわけじゃないですか。となったら、なかなか難しいと思います。
 フリーランスになって、まあ総理に直接ってわけにはいかないかもしれないけど、どの政治家にも……(止められることはないですよね)。そのときに、フリーもフリーで人間関係があるでしょう?
 :何かわたしフリーの人こそポジショントークだな、と。(笑)私の今の生活の収入源って講演会とか企業研修が主なんですよ。だから、ジャーナリストで飯を食ってるかというとけっこう微妙なところで、いろいろ分散しているという言い方がいいんでしょうね。だから、ある種フラットでいられるなと思ったんですね。でも、普通だったら菅さんをヨイショするなって思ったんです。そしたら、ばんばんメディアに呼ばれるわけじゃないですか。菅さんは裏ではこんなことを言っていたとか、わたしと菅さんは電話する関係で、食事した時こんなことを言っていたんですとか。で、自民党の講演会とかに呼ばれて、講演料を一回100万とかもらえるわけじゃないですか、みんな、ねえ。堀潤さん、逆にどうしてそうならないんですか?
 :僕はね、実を言うと、政治記者というか、政治報道には心の底から関心がないから。(笑)やっぱりどちらかというと、政治家の永田町の人間模様とか、次の人事がどうかとか、政局とか、政策論争の前に、街場では災害が起きてここにこういう問題があって、政治の欠陥があるって言ってるから、みなさんどうするんですか、野党の皆さん、是非こういう質問してもらえませんか、じゃあさようなら、次の現場に行くんで……。こう、なるべく政治の現場じゃないところにいたいなって思ったんで……。<以下略>

 お二人が考えているように「現場」の声から離れるとジャーナリズムじゃなくなるよね。

 今年のブログ書きが二人の話で締めくくれてよかった。
 すぐだけど、また来年です。


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