ペンは剣よりも強く

日常と世相の記

スギタさん、ご指名です

 日本学術会議の任命拒否問題で、内閣府は10月6日に、首相が「推薦のとおりに任命すべき義務があるとまでは言えない」とする2018年の内部文書なるものを、野党側に公開したが、当時その説明を受けていたとされる日本学術会議・前会長の山極寿一氏(京都大前総長)は、朝日新聞の取材に対し、「説明を受けた覚えはない」と答え、会長への報告もなしに文書が作られたことを批判した。

 また、この文書の3カ月前の2018年8月に、人文・社会科学系の欠員1人分の補充人事をめぐって、会議側が推す候補者案に首相官邸が難色を示した件について、山極氏は「事務局長を通じ(杉田和博官房副長官に)何度も面会を申し出たし、任命できない理由を尋ねたが、『来る必要はないし、理由も答えない』という返事で、面会は実現しなかった」としている。

 昨日11月4日の予算委員会でスガは、「6人が外されたという説明は誰から受けたのか」という立憲民主党辻元清美副代表の質問に「最終的に(決裁案が)上がってくる段階で聞いたのは杉田副長官だ」と答えている。これはもうスギタ本人に6人を外した理由を説明してもらうしかないではないか。この違法状態を解消できるのはスガだけだが、説明できるのはスギタだけだ。さっさとスギタを呼んで、この問題を片付けないといけない。……なのに、カネダ予算委員長は、また同じセリフを繰り返している。何という醜悪さか。

 以下、朝日新聞デジタル11月5日付記事(宮崎亮・記者の署名)より。

任命拒否、面会断る杉田氏 会長に見せず「衝撃」の文書 [日本学術会議]:朝日新聞デジタル


<前略>
……事務局が内閣法制局に確認して作った18年11月中旬の文書は「(首相に)推薦のとおりに任命すべき義務があるとまでは言えない」「(首相が)任命すべき会員の数を上回る候補者の推薦を求め、その中から任命するということも否定されない」などとしている。

杉田副長官からの返事「来る必要はないし、理由も答えない」
 文書について事務局は今年10月21日の野党ヒアリングで「当時の担当者が事務局長まで話をして作成した」と説明。加藤勝信官房長官は今月2日の衆院予算委員会で「当時の事務局長が文書の内容を(山極氏に)口頭で報告したと聞いている」と述べた。
 一方、山極氏は「説明を受けた覚えはない」とし、会長への報告なしに文書が作られたことを「ありえないこと」と批判した。当時の副会長、三成美保・奈良女子大副学長も「事務局がこのような記録を取り、我々幹部さえ知らなかったことに衝撃を受けた」、別の元幹部も「文書の存在は今回の一連の騒動で初めて知った」と取材に語った。
 文書作成の約3カ月前の18年8月には、人文・社会科学系の欠員1人分の補充人事を巡り、会議側が推す候補者案に首相官邸が難色を示し、補充が見送られた。これについて山極氏は「事務局長を通じ(杉田氏に)何度も面会を申し出たし、任命できない理由を尋ねたが、『来る必要はないし、理由も答えない』という返事で、面会は実現しなかった」と振り返った。
 事務局は9月上旬から、文書作成について法制局に相談を始めた。事務局関係者は取材に、この補充人事に対する官邸の難色が会議側への「実質的な圧力」になり、定員を超す推薦候補を出させて、その中から首相が選べるという趣旨の今回の文書作成につながったとの見方を示した。

<以下略>


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