ペンは剣よりも強く

日常と世相の記

「耳野郎」

 韓国ドラマ「愛の不時着」に北朝鮮の盗聴担当で「耳野郎」というのが出てくるらしい。小生はまったく知らないのだが、佐高信さんはアベ政権の某(↓参照)内閣特別顧問をこの「耳野郎」にたとえて、その情報収集と抑圧を批判している。アベ政権下にこうした陰湿な面が蔓延り、菅政権になったらそれがもっとひどくなるのではないか、と佐高さんから話をふられた古賀茂明さん(元官僚 評論家)は、次のように答えている。

 デモクラシータイムスの対談 「『官僚と国家』第1回 菅は真綿でクビを締める」より、古賀さんの返答を起こしてみる。

https://www.youtube.com/watch?v=fgdAtgU6hlE


 すごくしますね。安倍政権はレガシーがないといわれてるんですけど、僕はすごく大きなレガシーを2つ残していると思っていて、1つは官僚支配ですね。それからもう1つがマスコミ支配。この2つのシステムをほぼ完成させた。実際にそのシステムを作り上げ、かつ、動かしていたかなりの部分は、今井(尚哉 内閣総理大臣補佐官)君もあるんだけど、菅さんの力が大きかったと思うんですよ。
 特に政権ができてしばらくの間は、菅さんは本当にマスコミ対策にすごく力を入れていたと聞いています。とにかく1日3回メディアと食事する。昼1回、夜2回、相手を替えて、有力な記者だったり、テレビのコメンテーターだったり、そういう人たちとご飯を食べて、うまく篭絡していく。篭絡するといっても、呼ばれた方はいろんなことを感じるわけで、「先生、すばらしいですね、いつもいいコメントをしていただいて、勉強させていただいてます」と菅さんが言うらしい。そうすると、安倍批判していた人たちはドキッとするらしくて、それからはもう安倍批判はしなくなる、というような感じでどんどんマスコミを抑えていく。僕も「報道ステーション」をやってたときは、菅さん、官邸から「報道ステーション」狙い撃ちにされていて、いろんなかたちで圧力がかかっていたんですけど、……。
 そうやってつくってきた人ですよ。だから、動かし方もよく知っているんですね。安倍政権はできてからしばらくかけてそれを築いていったわけですけれども、菅さんはその完成されたレガシーをそのまま引き継ぐ。彼は半分つくるのに貢献したわけですから、継承者としての正統性はすごく高いと思います。そういう菅さんと一緒に動いていく人たちというのも、当然しくみを利用するわけです。
 もし、北村(滋)さんを残すとすると……。北村さんを替えるとなると、やっぱり菅さんから見ると怖いですよね。ひょっとすると自分のスキャンダルを全部集めているかもしれないというリスクがありますから、少なくとも交替するんだったら、それなりの処遇とか、納得づくで他の仕事に替わってもらうということをしないと……。ただ、いきなり、俺が来たからあんたはどいてねっ、てやると、相当危ないことになるんじゃないか。菅さんがすばらしく清廉潔白な政治家であれば別ですけど、絶対そういうわけにはいかないと思うので、そういう意味では「危ないところ」はそのまま残すんじゃないかなという気はします。
 そうすると、今まで溜めてきた官僚とか政治家のスキャンダルを、そのときによって文春に流したり、読売新聞に流したりいろいろするんでしょうけど、ため込んだ成果はいつでも使えるぞということで、菅さんがそれを持ってるということは、官僚も政治家も感じているでしょうから、相当睨みがきくな、と。それで、菅さんが好むと好まざるとにかかわらず、そういうふうに見られるんで、しかもみんながそういうふうに対応し始めたら、相当な暗黒政治になるなという気はしますね。





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