ペンは剣よりも強く

日常と世相の記

辺野古に基地はつくれない

 沖縄の辺野古で強行されている新基地建設については、かねてよりその軟弱地盤の問題が指摘されてきた。マヨネーズがたまったような軟弱な地盤に石ころを大量に堆積させ、その上に巨大建造物を建てる;これは素人が考えても相当危うい話だ。しかし、これもいったん動き出したら止まらない、止める気もない日本政府の大きな(いや、最悪かも知れない)悪行のひとつだ。 
 地震がきたら大丈夫かという指摘は以前からあった。現場付近を活断層が2本交差しているというのだから。7月2日、専門家の調査団があらためてこの基地が地震*に弱いという解析結果を明らかにした。何と、震度1で一部護岸が壊れ、震度2以上で外周護岸の大部分が崩壊する危険性が高いというのだ。菅官房長官は、例の調子で「耐震性は適切に設定されている」と反論?したが、もはやむなしさしか残らない。
 * 2010年から20年までに、辺野古に隣接する名護市豊原では震度1以上が60回、震度2以上が13回、震度3以上が3回観測されている。年平均で震度1以上が6回、震度2以上が1回、震度3以上は3年に1度くらいという頻度になる。

 しかし、今回は“無視して強行”というわけにはいかなくなるかも知れない。というのは、アメリ連邦議会下院軍事委員会の即応力小委員会が6月23日に、2021年度国防権限法案を可決し、地盤の強さを示す「N値」* の検証結果など海底の詳細な状況や、海洋ほ乳類・サンゴを含む環境全体への影響に関する追加の環境計画など、5項目を含む報告書を、2020年12月1日までに提出するよう国防長官に指示する文言を盛り込んだのだ。米議会が国防権限法案でこれに言及したのは初めてという。詳しくは、以下の6月25日付「琉球新報」の記事を参照のこと。
* 土の硬さや締り具合を示す単位。数値が大きいほど地層は硬い。関東ローム層のN値は3~5程度、軟弱な沖積粘性は0~2程度という。

米議員 「辺野古に懸念」 地震可能性や軟弱地盤|コンテンツ|New Diplomacy Initiative(新外交イニシアティブ)

 国内では石破氏や中谷氏など、自民党防衛大臣経験者からも懸念が示されており、先月のイージスアショアの見直しから吹き始めた風が、辺野古の基地建設問題にも及んでいるかたちだ。
 最後に、なすこさんの「#100日で崩壊する政権」から97日目と98日目の2つをお借りして、引用させていただく。

なすこ (@nasukoB) さんの漫画 | 4638作目 | ツイコミ(仮)
なすこ (@nasukoB) さんの漫画 | 4651作目 | ツイコミ(仮)




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