ペンは剣よりも強く

日常と世相の記

アベノリスク 奈落の政権 

 リスク risk とは「危害・損害などにあう高い可能性」あるいは「みずから覚悟して冒す危険」のことだという。「アベノリスク」には、安倍晋三氏本人が今後遭遇し、政権が崩壊する危険と、アベ政権下に日本国民が遭遇し、人として生活していけなくなる危険の二つの意味がある。あえて言えば、アベシンパからの妨害や嫌がらせに抗して進もうとする人々のリスクも含意させたいが……。でも、ここではもっぱら安倍氏にとってのリスクが主。

 2020年5月21日(木)
 安倍首相主催の「桜を見る会」の前夜に開かれた夕食会で、参加した有権者に飲食代を提供するなどしたとして、全国の弁護士や学者ら約660人が公選法違反(寄付行為)政治資金規正法違反の疑いで、首相と後援会幹部の計3人に対する告発状を東京地検に提出した。

 「桜を見る会」をめぐる安倍首相への刑事告発は、今年の1月14日(火)、昨年の2019年11月20日(水)にもある。前者は「背任罪」で、「予算枠を大幅に超過して、自己が主催する後援会や与党議員、妻の昭恵氏らの利益を図る目的で招待者数をいたずらに増やし続けた。その結果、国に財産上の損害を与えた」とするもの。後者は、上と同趣旨の公職選挙法違反と政治資金規正法違反の疑い。
 ちなみに2018年9月7日(金)には、元参議院議員平野貞夫氏が「内乱予備罪」で安倍首相を告発している。

平野貞夫氏が安倍首相を「内乱予備罪」で告発した理由|NEWSポストセブン


 内乱罪は「憲法が定める統治秩序」を乱す目的で「暴動を起こす」ことに適用されるが、「暴動」には物理的な暴動だけではなく、脅迫や極端な不正行為、あるいは誘導も含まれる。安倍政権の5年半(当時)を振り返ると、彼は自分の思い通りの国を作るために憲法を改正する前に解釈改憲をやり、様々な憲法の基本原則を踏みにじってきたから、それを具体的に拾い上げて告発する」と平野氏。安倍首相が政府等の組織を使って、憲法や国会を破壊しているのは違法行為に当たるというのだ。

 現職の総理大臣に対してこのように複数の刑事告発が向けられるなど、歴史的な異常事態だろう。「#100日で崩壊する政権」という、なすこさんの4コマ漫画シリーズがあるが、“政権崩壊”という“歴史的瞬間”はそんなに遠い話ではないと思う。先日の「検察庁法改正案」の断念や黒川・東京高検検事長の辞任が「政権崩壊 第1章」だとすれば、「桜を見る会」の刑事告発は「同 第2章」の序というところで、これからどう進んでいくか。なお、「第3章」以下に河井夫妻の公職選挙法違反、「安倍マネー」出所疑惑などが続くのだろう。コロナ禍のさなかに不謹慎かもしれないが、早く政権が崩壊してくれればよいと単純に期待しているわけではない。むしろ、その後のこと=後始末のつけ方の方を心配している。

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