今日も午前に定時の防災無線が流れる。「……健康増進課よりお知らせいたします。新型コロナウィルスの感染拡大を防止するため、不要不急の外出を自粛し、……『三密』を避け、こまめな手洗いをするなど、感染防止に努めるようお願いいたします」と。「非常事態宣言」は5月末まで延長される見込みだというから、この防災無線もまだ1カ月は続くのだろう。しかし、このまま休店、休業が続けば、堰を切ったように倒産や失業者が増えることにならないか（いや、すでにもうそうなっている）。
5月3日のCNNニュースで、失業でホームレスになった人々の窮状がレポートされている。和訳はdia felizさんによるが、下に引用させていただく。
https://twitter.com/diafeliz_latin/status/1256770214563180544
＜CNN報道の詳細＞
「日本ではコロナによる会社倒産や解雇の失業により住む所を失ってホームレスになる人が全ての年代で増えている。週末の新宿でホームレスへの炊き出しの列がこんなに長蛇の列になる事はなかった。コロナの失業で最近ホームレスになった高橋さんに話をきいた。
「ホームレスの炊き出しに自分が並ぶ様になると思った事は今までありますか？」「まさか自分がこんな所に来るようになるとは思ってもいませんでした」と高橋さん。ホームレスへの食糧配布に並んでる人には彼のようにコロナの影響で失業し新規にホームレスになった人が多くなっている。
世界中でコロナにより会社が倒産し失業者が急増している。高橋さんはコロナの影響で失業し家賃が払えなくなりアパートを追い出された。ネットカフェに寝泊まりしていたが都の緊急事態宣言でネットカフェが自粛で閉鎖されお金もないのでホームレスになった。
ネットカフェは前から貧困者の寝泊まりにも使われていたがプライバシーもなく感染リスク高い。この時期に誰も雇ってくれる人はおらずお金もない高橋さんは今はバスターミナルの外のベンチで寝ている。「夜寒くてなかなか寝られない。こんな事になってしまったのが悔しいし失望している」
新宿でホームレスが多く寝ている場所は皮肉にも東京都庁のすぐ下である。失業者対応の部署は大忙しで「失業して住む所を失い寝る場所を探している人が毎日増えているので、考えると怖くなるくらいだ」と担当者。東京都にはシェルターが2000室あるが、それではとても足りない。
炊き出しには新規のホームレスが増えた。「失業や減給でお金がなくなり家賃が払えなくなりホームレスに転落していく」と。コロナによりホームレスになったコロナ難民は日ごとに増えていく。食料の炊き出しの列に並ぶホームレス達は次の食事がいつもらえるのか絶望している。
もはや日本の正確な状況を知るには外国のメディアを頼るしかないのだろうか。日本のメディアがコロナ対策で取材できないなら、もう結構。防災無線と同じことをやってなさい。
