ペンは剣よりも強く

日常と世相の記

きみの国には憲法はないの?

 「毛ば部とるこ」さんのブログを読んでいる。最近は「毛ば部ラジオ」と称して、時事ネタや政治をわかりやすく語ってくれる。最新の「ラジオ」は憲法記念日に寄せて、「憲法には国がやらなきゃならないことも書いてある」で、下に引かせていただく。
 
毛ば部とる子_間合い七尺 on Twitter: "毛ば部ラジオ📻UPしました。
200503 憲法には国がやらなきゃならないことも書いてある
https://t.co/tuNSFCeoaS"

 この中で「毛ば部」さんは興味深いエピソードを話している。ドイツに在住する彼女は、近所のドイツ人のおじさんとビールを飲みながら、いろいろとお話をされていたのだが、コロナ禍の日本の状況について、政府は本腰を入れて検査をしないし、補償もしない、本当に情けないと愚痴をこぼした。すると、おじさんに「きみの国には憲法はないの?」と言われ、ハッとした、「ああ、そういうことか」と思ったというのである。
 ……ブログには様々な反響があったそうだが、“応援的”なものの中には“そもそも憲法は国家権力を縛るためにあるんだから、国家権力側が憲法を変えようと言うのは論外だ!”式の意見が多かったそうだ。もちろん憲法の成立の経緯を考えればそういうことなのだが、もうひとつ大事なことがある。それは上のエピソードと関係するが、憲法には社会権というか生存権というか、要するに国家は国民が幸福に生きる権利を保障しなければならないことが明記されているということ。実際、「毛ば部」さんも話していたが、日本国憲法・第25条には
すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。
 国は、すべての生活部面について、社会福祉社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。
」とある。

 日本のコロナ対策がダメなのは今や日本の人どころか世界の人が知るところとなっている。しかし、それは、憲法に緊急事態条項がないからダメなのではない。大学の法学部を出ていても、憲法を知らないし、それを恥とも思わない為政者が、それゆえに、憲法に書いてあることを守らないからダメなのだ。

 「ラジオ」で最後に「毛ば部」さんは重要なことを指摘した。このコロナ禍で広告収入が激減し経営を圧迫されるであろうテレビ業界が、「憲法改正」のCMオファーを受けたら、どうするか? 慧眼だと思った。

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