ペンは剣よりも強く

日常と世相の記

民主主義

「長州人として極めて恥ずかしい」

検察から事情聴取を受けたアベ前首相——「地元」の人々はどう見ているのだろうか。朝日新聞が声を拾っている。12月22日付記事より。安倍氏聴取「目に見える場所で説明を」 地元も厳しい目:朝日新聞デジタル〇2017・18年「桜を見る会」と前夜祭に出席した80代…

藤田省三『現代史断章』の冒頭から

学生の頃「政治学」のレポートか何かを書かなければならなくなり、ゼミの先輩と何を読んだらいいか雑談していたら、「あの(政治学担当の)先生は、丸山真男と藤田省三と松下圭一が好きなんだよね」と言われて、それがきっかけだったかどうか、藤田省三さん…

追補 イタリア学会の声明

イタリア学会の会長・藤谷道夫氏(慶応大学)が、10月17日付でイタリア学会が上げた日本学術会議会員任命拒否についての声明の補足解説「声明文についてもっと詳しく知りたい方のために」(11月19日付)を書いていることを知った。 →イタリア学会HPイタリ…

寿都町のこと

小生の住むところは田舎ではあるが「過疎地」ではない。ただ周りは高齢者ばかりで、朝夕の登下校の時間帯に送迎らしき車は通り過ぎていくが、子どもたちが通学する姿というのはほとんど見ない。学校も統廃合されているし、将来的に人口が増える見込みはほと…

国会議員のほぼ9割が男性の国

総務省によると、2019年10月現在で、日本の総人口は1億2,617万人。そのうち男性は6,141万人、女性は6,476万人で、女性の方が男性より300万人余り多い。 しかし、国会議員に占める女性の割合は,2020年2月現在,衆議院で47/465人(10.1%),参議院で50/24…

二つの「勝利演説」

アメリカの大統領選挙で当選を確実にしたジョー・バイデン氏が11月7日夜(日本時間では翌8日午前)、地元のデラウェア州ウィルミントンで演説した。 こういうときに人々に何を訴えるか―—人々が言ってほしいと思っていることを言葉に乗せられるかどうか、それ…

イタリア学会の声明

日本学術会議の任命拒否問題に関して、日本のイタリア学会から10月17日付で抗議声明が上がっていることを知った。 学会会長の藤谷道夫・慶應義塾大学教授の名で書かれたこの声明文で、学会は、スガが明確な理由の説明をせず、その要求をほぼ拒み続けているこ…

「若者」と民主主義

朝日新聞のGLOBE+の9月30日付、玉川透氏の「なぜ若者の政権支持率は高いのか 学生との対話で見えた、独特の政治感覚」という記事を読んだ。 小生の周りは「老人」ばかりで「若者」はもういないので、「感覚」としてよくわからないところはあるが、むかし学校…

「水道民営化(私企業化)」はやめましょう

学生時代、アパートに下宿していた同級生が公共料金を滞納し、電気やガスを止められた。しかし、水道だけは止められなかったという。「水」は最後の命綱だと改めて思ったものだ。 水道管の老朽化が進んでいるせいか、最近あちこちで工事が行われているのを見…

民主主義に住みつく全体主義

これは出典は不明だが、ヤスパースが引用した話として知られる。 ドイツ第三帝国時代、1933年に作られた洒落がある。人には、知的である、誠実である、ナチス的である、という三つの性質がある。そのうち二つは一緒になれるが、三つとも一緒になることは決し…

公文書・会議録のゆくえ

8月26日付で「そこら中で隠される会議録」という記事を書いた。その中で、ある学校の「職員会議録」の実情を紹介したが、それと類似した例が国家レベルの「会議の記録」にもあることがわかった。mainichi.jp 写真は、連絡会議(第19回)の「記録」というもの…

「衰退途上国」

辞任したアベの後任に菅官房長官が有力視されている。「有力視」どころではなく、ほぼ「決まり」といった風潮にはうんざりする。いくら“不自由民主党”の総裁=トップ選びだといっても、一国の総理大臣に指名される人を選ぶのだ。より国民の声が反映される方…

台湾オードリー・タンさんの話

コロナ禍に国内の在庫が一目でわかる「マスクマップ」開発に成功し、日本でも一躍その名が知られるようになった台湾のオードリー・タン政務委員。8月3日にハフポストと早稲田大学ビジネススクールが共催でインタビューした記事(日本語訳)を見つけ、大変お…

そこら中で隠される会議録

IR(カジノを含む統合型リゾート)の誘致を表明している横浜市が、誘致決定に至った林文子市長と幹部らの打ち合わせ記録や会議の議事録を作成していないことがわかった。毎日新聞の情報公開請求で判明した。<8月25日付毎日新聞>横浜市のIR誘致、議事録作…

イタリアの「五つ星運動」

アベの次が麻生だろうが菅だろうが、あるいはたとえ石破であっても、国民と政治の民主主義的パイプをすっかり蹂躙されてしまったこの国では、まず修復作業だけでも膨大な労力と時間が必要だろう。いや、まず、「修復」しよう、しなければならないという“スタ…