ペンは剣よりも強く

日常と世相の記

文化

「遠く」へ行くのなら…

岸田首相が施政方針演説で言及した「ことわざ」――「早く行きたいなら一人で行け、遠くへ行きたいならみんなで行け」は、小生は知らなかったが、調べてみると、過去にもこれを「アフリカのことわざ」として引用している人が多い。しかし、「アフリカ」という…

投票率と教育文化

10月8日の「報道1930」は見ておくべき内容だったかも知れない。翌9日にキャスターの松原耕二氏がドイツの若者の投票率のことをTweetしている。松原耕二 on Twitter: "昨夜の『報道1930』、ドイツでは若者の投票率も70%。背景には学校での積極的な政治教育が…

真鍋さんのノーベル物理学賞受賞

昨日の夕方テレビを見ていて、真鍋淑郎さんがノーベル物理学賞に選ばれたことを知った。何か聞き覚えのある名前だなと思っていて、しばらくしてから、ああそうだ、NHKの番組「地球汚染」に出ていた人だと思い出した。 「地球汚染」は1989年3月に2回にわたっ…

澁谷知美氏の話

澁谷知美『日本の包茎 男の体の200年史』(筑摩書房 2021年2月)という本が話題になっている。当初は、題名が刺激的なので、本屋で見つけても手に取れるかなあ?くらいの印象だったが、土曜に、毎日新聞で詩人の渡邊十絲子さんが取り上げているのを読んで…

時事スガ川柳3

自民党の首脳(ども)の時事川柳。ガースー:コロナ禍に突然言い出す子ども庁 子どもは国の宝長男はスガの宝 どうせまた中抜き官庁増やすだけ アッソー:このマスクいつまでしてると聞いてんだ! 記者ならば知ってんだろうよそれくらい 真剣に聞いてる俺は副…

D.アトキンソン氏が語る「日本の寛容さ」

スガ総理のブレインの一人と言われる小西美術工藝社社長のD.アトキンソン氏のインタヴュー記事を読んだ。「合理主義者?」の彼らしい話だった。彼の中小企業 “淘汰“ 論には反対だが、今回の「指摘」の大部分はごもっともだと感じた。彼の目にも、この国の政…

今井むつみ『英語独習法』

今話題の新書。先月の18日に刊行されたばかりなのに、わずか2週間でもう品薄状態になっていて、今ネットで注文しても2,3週間待ちだという。語学(英語)の向上に熱心な人って多いんだなあと思う。認知心理学から見た学習法の提案というのに “斬新” さがあっ…

知性と教養の劣化 古谷経衡さん談

古谷経衡(つねひら)さんの「2020年のふりかえり」インタヴューを読んだが、興味深かった。 古谷さんがどんな方か知らなかったので、「たかまつななチャンネル」(2020年9月7日付)に出演した動画をのぞいてみたら、これがまたおもしろい。こっちもまた“なる…

「迷惑かけなければ抗議の意味ない」

日本学術会議の会員任命拒否問題に抗議して、10月7日付で佐藤康宏・東大名誉教授が文化庁有識者会議(登録美術品調査研究協力者会議)の座長を辞任したという。昨日12月15日付東京新聞にも望月衣塑子記者の署名入り記事があった。以下、引用。【独自】「首相…

ウーマンラッシュアワーのこと

ふだんフジテレビは見ないが、昨晩はたまたま家事の合間に「THE MANZAI」の冒頭を見た。アンタッチャブル、相変わらず笑えるなあ、とか、ミルクボーイ、今日はいまいちだったなあ、とか……何人か見て、終わりにしてしまった。あとで、ウーマンラッシュアワー…

時事スガ川柳

日本学術会議の任命拒否の「黒幕」登場から中曽根元総理の葬儀に関する弔意通達、梶田会長の表敬訪問……と続いた先週。国会を開かず、まだ所信表明演説もしていないのに、問題噴出のスガ総理は外遊に出てしまった。訪問先の国には申し訳ないが、このコロナ禍…

コロナ禍 通り過ぎるのを待つ日本人

ドイツ在住の作家、多和田葉子さんのインタビュー記事を見た。コロナ禍という危機に向き合うドイツと日本のちがいの描写が興味深い。コロナにうち勝とう、人間の手で何とか克服しようとするドイツ人に対し、日本人は、台風のようにコロナが通り過ぎるのを待…

藤井聡太新棋聖のこと

コロナ禍や豪雨災害、政府の失策……などが続く中、個人的には唯一と言える明るい話題(敗れた渡辺明二冠ファンの人にとっても同じだと思う)。 小生は将棋は素人で(むかし小学生だった姪っ子に勝った記憶があるが、別の機会では負けたことも……!笑)、何か発…